縁の木・再考
こんにちは。縁の木代表の白羽です。
最近、急にKURAMAEモデルについてお話をさせていただく機会が増えました。他地域からやってみたい、というご興味を持っていただけたり、「いったい何をやってるの?」みたいな素朴な疑問から、勉強会やワークショップのネタに呼んでいただくことがあります。先週は3ヶ所で私のつたないお話を聞いていただきました(汗)
なぜ起業したのか、を思い出す
一方で、第1弾の取り組みを終え、これからのKURAMAEモデルを考えた時に、原点に立ちかえるというか、「自分が何と何をしたくてわざわざ安定した社会人生活を卒業したのか」「なぜ今、珈琲を焙煎しているのか」「なぜ今、アップサイクルに取り組むのか」を再定義せずに前に進むのは、縁の木を応援してくださるお客さまや、縁の木のスタッフ、私の友人や家族にも無責任な気がして、なによりも自分に対して誠実ではないと考えるようになり、中小企業診断士の先生にご相談しました。
原点回帰を決意したら10年後を問われて
先生はKURAMAEモデル立上げの当初から新商品開発の支援で縁の木に伴走してくださっています。トラブルも、つまづきも、みんな一緒に乗り越えてくださった先生に、部活の中学生みたいな相談をしてみました。
「なんとなくで進みたくないので、振り返りをしてみようかなーと思って」
すると先生の回答は私が思っていたのと少し違った視点へ。
「白羽さん、縁の木の10年後って、どうなっているんですか?経営計画を描いてみませんか?」
KICK OFFお茶会
会社の理念や目的をきれいな言葉にまとめられてはいませんが、実は、10年後、の一点について質問に答えるのはけっこう簡単なのです。
縁の木は節目にスタッフ全員(といっても4人なので計5人のかわいい所帯ですが)でお茶会をして、年度の振り返りと、これからの話をしています。
こんな感じです。
最後はこんな感じで終えました。
お店の最古参まきちゃん曰く、今年の私は2月の節分まではロクな年ではないそうで、土で言うなら肥料を施して丹精込めておいて秋撒きは回避、春から野菜を育てて実りを待ちましょう、という感じなのだそうです。
(ちょっと脱線)お茶会の目的
お茶会では、縁の木のコーヒーを飲みながら、お菓子を食べてよもやま話をしてきましたが、昨年・今年はコロナもあって、さっとお話しして、コーヒーで乾杯して、記念撮影して解散しました。まあ、とにかくみんな楽しそうで救われます(笑)
お茶会ではみんなの想いや、日ごろの感謝や、ふとしたアイディアを話し合いつつ、私からは縁の木のその時の状況についてを話します。隠したり、ごまかしたりしても仕方ないので、損益計算書も見せますし、質問があれば補助金や勘定科目の説明もします。原価はこんな感じで説明したりもします。
みんなにこんな役割を意識してほしい、というお願いをしつつ、みんなの希望も聞くような、そんな場です。
ここでこうして毎年話していると、10年後の縁の木も想像がついてきます。そんなわけで18歳の縁の木は妄想が簡単なのです。
縁の木、18歳♥
さて、10年後にはお年頃になる縁の木ですが、勝手に母ちゃんはこんなレールを敷いています。
これが我が子ならなかなかの毒親ですが、今回は許してもらいましょう。あくまでも、母ちゃんのレールでしかありませんし、縁の木が別の方向に成長したいなら、それが「法人」という人の道に背かなければ母ちゃんは従います。
第1期(2021年~2022年)
・「ZEROラボ」立ち上げとアップサイクルグッズ販売
・ごみ加工検証ノウハウ集積 ・軽作業マニュアル化事業立ち上げ
・通販での個人向け販売強化
・コロナ禍のギフト詰め合わせラインナップ強化
・LINEアカウントはじめて2022年終わりには500人に!
・1名パートさん採用まで(焙煎部門)
第2期(2023年~2026年)
・B型作業所との連携強化
・地域の居場所+回収拠点としてKURAMAEモデルの定着化
・個人向けサブスクモデル開始 常時100名様目標
・toB手土産事業、コーヒーサービス復調!
・2名パートさん採用、5名中1名を社員化したい
第3期(2027年~)
・福祉作業所と連携でのテイクアウトカフェ出店支援強化(3店舗目標)
・KURAMAEモデルオリジナルグッズ企画と作業創出強化
・KURAMAEを全国へ地域のアップサイクルモデルルームへ
・サブスクモデル堅調すぎて焙煎新店舗を設立
・toB手土産事業、コーヒーサービス復調しすぎて最高♥
・5名パートさん採用、9名中2名社員化したい
こんな感じです。なんか、縁の木がどんどん育っています。母ちゃん、幸せです。そして、20年後、28歳の縁の木は・・・・
閑話休題。
こうして、中小企業診断士の先生に縁の木のこれから10年を語る中で、私が本当に大事にしたかった原点を思い出しました。
原点~絶対に忘れないこと
・原産国を尊重しながら、新鮮で美味しい珈琲づくり
・蔵前が子供達が誇れる街、住み続けたい街にする
・「可哀想だから」「付き合いだから」「点数稼ぎに」仕入れるのではなく、美味しいから仕入れる
・いつか我が子の前にたくさんの働き方を提示する
私にとって縁の木は3人目のかけがえのない子供であり、その運営は長い終活だった、ということを、中小企業診断士の質問が思い出させてくださいました。
縁の木を振り返り、再考したら、10年後が見えてきた、というお話。
お付き合い、ありがとうございました。