体育会系ではないけどタイプ8な人の話
皆と飲んでいたときのこと。
Aさんのことが話題に出る。Aさんの部下のBさんが話題にする。
「オレは元々、体育会系だから」「命令さえされれば言うことを聞くのに」「あの人(Aさん)は体育会系じゃないから」「やり難い」
これを聞いて私は驚く。Aさんは、エニアグラムの『統率者』タイプ8だ。たとえば「ワンマン」と言えば、Aさんだという人は私の周りには一定数いる。
私はタイプ8と言えば、体育会系のイメージだったので、Bさんの話に驚いた。
今回は体育会系ではないけどタイプ8な人の話である。
Aさんは、タイプ8だけど、育ちの良さを併せ持っている。「ええとこのボンボン」を感じさせるときがある。文科系の趣味を持ち、たぶん、エニアグラムを知ったならば、自身を『芸術家』タイプ4とするかも知れない人である。口調はとても紳士である。それでいて、同時にワンマン気質で、白黒の二値思考で、圧があって、暴力に対して屈することが無い人である。
初対面の人にとっては、強面(こわもて)の良い人と表現してもよいのかも知れない。
配下に対する態度にはタイプ8が出ている。例えば、Aさんの下に関東地区、関西地区のような異なる管轄があったとしよう。
Aさんは、昨日、関東を褒め、関西を貶したかと思えば、今日は平然と逆のことを言う。言い放つ。このときタイプ8の白黒思考、二値思考が爆発する。昨日と今日とで言っていることが逆ではないかと言いたいが、これはAさんにとって矛盾は無い。そのときそのときで評価をしている。
Aさんが部下のCさんをディスるときは、人としてそれを言うのはいけないことなのでは? というほどキツイ表現を使う。また、言わないほうがいい個人情報まで言う。丁寧な言葉でひどいことを言っている。
暴力団がやってきそうだという話が出たとき、Aさんは個人的に武装し出す。暴力に屈することが無い。軸がブレない。
それでいて法律的にOKなことでも、Aさんの道徳・正義に反するとなれば疑問を呈する。普段、傍若無人なようでいて、そういうところに、Aさんの育ちの良さを感じてしまう。
そういう矛盾な面を持つタイプ8だからなのか、体育会系のBさんは「やり難い」と言っている。