【東大5落ち】たわしの不可解な人生選択
最近のマイブームがたわしである。Youtubeでも再び動画を観るようになった。
2018年度に「ドラゴン堀江」に出演し、東大を受験。その後も勉強を続けたものの、合格せず。「東大5度落ちフリーターの敗北生活」をテーマにYoutubeで動画配信をするようになり、現在に至る。
再生回数もコンスタントに数万回を記録しているので、今後も頑張って欲しい。
たわしの不可解な選択
これを見ると、たわし氏の不可解な遍歴が分かる。
現役で東北大学を受験し、不合格。その後は代ゼミで浪人するが、何故か一橋大学を目指しだす。
こんな理由らしい。
そして一浪の末に、東北大学文学部と早稲田大学人間科学部(滑り止め)に見事合格。
同じ状況に置かれたら、多くの人は東北大を選ぶかもしれない。しかし彼は「東京に行きたい」という理由で早稲田大学を選択する。しかし、なんか違うな・・・という理由で、なんと半年で中退。そして何を思ったか、医学部受験に向けて動き出す。
これにはもりてつ先生からも「因果関係がない」とツッコまれている。
その後は理系の勉強があまりに難しすぎたとのことで医学部受験は諦め、お笑いの道を進みはじめる。
脈絡の無い選択の背景は「一発逆転したい」から
私が気になったのは、彼の選択の仕方において、あまりにも脈絡が無さ過ぎるという点だ。浪人時代の一橋大学コース選択に始まり、東北大を蹴って早稲田進学、半年で中退し、医学部受験、そしてお笑いの道へ・・・なぜこんな突拍子もない選択をするんだろう?あまりにも謎だったのでつい気になり、グルグルと考えてしまった。
動画の中でも理由は話されているものの、あまりにも漠然としている。どこまで行っても釈然としない。
彼の選択の背景に共通するものは何だろうか。考えを巡らせた結果、それは「一発逆転したい」という思いではないかという結論に行きついた。
高校時代は友達が居なかったようで、休み時間は廊下をウロウロし、昼休みは便所飯で日々をやり過ごしていたとのこと。しかし、そんな状況を一気に変えたい、という思いから導き出された選択が上京であり、医学部受験であり、お笑いに進むことだったのではないだろうか。
上京して早稲田に行けば・・・
友達の居なかった高校時代。それでも彼はおそらく「上京して大学デビューしよう」と夢見ていたのかもしれない。上京すれば、早稲田に入れば自分の中で何かが変わるはず・・・そう考えたのではないだろうか。
上京して、早稲田に入って、合コンして、彼女も出来て・・・そんなキャンパスライフを想像していたんだと思う。
しかしその夢は無残にも打ち砕かれる。元来のぼっち気質なこと、周囲の人達がなんとなくチャラかったことから、彼にとってはあまりにも居心地が悪かったらしい。高校時代と変わらず、再び彼は便所飯をすることになってしまう。
医者になれば・・・
医学部と言えば、進路においては一目置かれる存在である。もちろん、「目の前の患者を救いたい」という気概を持って進学する学生もいるとは思うが、一方で「周囲から一目置かれたい」とか「医者になったらモテるんじゃないか」という考えの人も多少は存在するはずだ。
医者になれば親も含め、周囲も自分のことを認めてくれるはず・・・本人もそう考えたのだろう。実際、「このままじゃ変わらないので、先が無いので、医学部受けます」と親に申し出たことを告白している。しかし理系の勉強についていけず、医学部受験は諦めることになる。
お笑いで一発当てれば・・・
いつの時代も人気者になりたくて、或いはモテたくてお笑いの道に進む人は多い。彼もそのように考えていたんじゃないか。お笑いで一発当てれば、人気者になって、女の子にもモテて、今までの燻っていた人生を一変させられるんだ・・・結局、彼は泣かず飛ばずのお笑い人生を送ることになる。
「環境が変わるだけで好転する」なんて無い
ここから学べることは何だろうか。自分は勉強も苦手で、底辺私立大学をどうにか卒業した程度の人間なので、受験勉強に関して偉そうに言える立場じゃない。
ひとつ言えることは、環境を変えただけで一発逆転など無いということだろうか。
自分は2023年の秋に上京した。理由は出張生活と地方の田舎暮らしに嫌気が差したからだ。俺だって30半ばにはもう結婚して家庭も持っているのかもしれない、そう思った時期もあった。しかし実際のところ、前職では出張生活でそれどころじゃなくなってしまった。いろいろ勉強することは多々あったが、プライベートは死んでたともいえる。
そんな状況を打破する手段が転職であり、上京だった。もちろん、それだけで全てが好転するとは思っていない。パートナー探しも、田舎より断然動きやすいとはいえ、相変わらず苦戦中だ。
環境は手段である。環境を変えることで動きやすくなったり、チャンスが増えるということはある。しかし、現状を打破するメインの要素にはなりえない。あとは自分がどう動くのか。それしかないのである。
燻った人生をどうにか変えていきたい。そう思って日々もがいているたわし氏に自分を投影させてしまう。
動かなきゃダメだ。いつか思い描いていた未来を手に入れるために。