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障害者雇用を考える学生へ。障害を就活で伝えていく方法。
みなさん、こんにちは!
突然ですが、みなさんは障害があって就活をしている中で、何を一番悩みますか?
私たちが障害のある学生の就活をサポートする中で、学生さんから一番よく聞くお悩み・・・
それは『企業に障害をどう伝えるか』です。
障害者雇用と言えども、『障害のありのままを、そのままに』伝えて良いわけではありません。(いつぞやのディズニー映画と状況は変わってきます。)
やはり就活は『選考』の場。相手に伝わりやすいように伝えることや、強みを見せていく必要があります。
そのように、強みや得意なことも見せながら障害のことも伝える必要があるため、障害がある就活生は困ることが多いです。
そんな困りごとを解決する方法を、本日はお伝えしていきます😊
1)障害の伝え方で最も大切なこと
ズバリ、最も大切なことは『障害の詳細をしっかりと伝えること』です。
なぜ障害について詳しく伝えることが大切なのでしょうか。
それは、企業があなたを受け入れる上で、様々な配慮を考える必要があるからです。例えば、このような配慮ですね。
・下肢不自由で車椅子通勤であれば、バリアフリーの導入
・全盲で目が見えなければ、音声ガイドなどの導入
・聴覚障害があるのならば、話し方を気をつけるなどの意識の改革
・ASDの感覚過敏で眩しさに弱いならば、サングラスOKなどの制度変更
企業がなぜ配慮をするのかと言うと、雇用する以上はあなたに活躍して欲しいと考えるからです。
企業もボランティアで障害者雇用を行っているわけではありません。障害の有無に関わらず、一人一人がしっかりと成果を出してくれることで、企業は存続していけるのです。
障害の詳細を伝えることが大切な理由は、あなたが職場で活躍するためです。
会社は、障害者雇用を選択した場合には様々なことを配慮してくれますが、明らかに配慮できないことがあります。
それは、企業によって異なるので何とも言えない部分がありますが、設備や仕事のやり方の関係上、どうしても配慮できないこともあります。
必要な配慮が受けられない職場に就職したとしても、きっと多くの苦労を強いられることになるでしょう。
就職をしたら、仕事は毎日やっていくものです。
休日もありますが、仕事をしている時間はあなたの人生の大切な時間です。
その時間を自分ができないことに精一杯注ぎ込んでいくことよりも、少しずつスキルが上がることに注ぎ込んだ方がより価値が高いと思いませんか?
障害のあるあなたが企業で活躍しようと思ったら、適切な配慮が必要で、適切な配慮があるからこそ、活躍できる可能性が拡がります。
つまり、あなたが企業の戦力になるために、適切な配慮を受けて活躍するために、障害の詳細を伝えることは大切なのです。
2)「障害の詳細」とは?
とは言うものの、詳細ってなんぞや?と思われますよね。
これから詳しく、例を挙げながら解説していきます。
Case1.下肢不自由
まずは、バリアフリーが必要な下肢不自由の方の場合。
車椅子に乗っていれば見た目で必要な配慮がわかる分、伝えやすくなることも多いかもしれませんが、それでも何をどこまで配慮してもらいたいのかを具体的に伝えることは大切です。
車椅子に乗っていたとしても、下肢だけが動かないのか、上肢(手や腕)も動かないのかでは大きな違いです。
これは極端な例ですが、他にも、段差などを配慮する必要があるのか、その他の面でもサポートの必要があるのか、どこまでなら自力で移動できるのかなどによっても必要な配慮が変わってきます。
できる限り詳細に伝えていきましょう。
Case2.聴覚障害
では次に、聴覚障害を例に見てみましょう。
先ほどの車椅子の例はとても簡単でしたが、聴覚障害はそう簡単にはいきません。
なぜなら、『周りの人から見て必要な配慮がわかりづらい』からです。
聴覚障害の方が外見で他の健常者と何か違いがあるかと言えば、大きな違いはありません。
もちろん、音に対するリアクションなどの違いはあると思いますが、見た目で判断できるほどの違いはないでしょう。
また、障害の度合いも人によって様々です。
全く聞こえない方もいれば、少しは聞こえる方もいる、または、内緒話のような話でなければ、ほとんど健常者と変わらない程度に聞きとれる方もいます。
では、そのような人が障害をどのように伝えるか。
ポイントは『相手が知ってそうな言葉を選んで伝える』ことです。
聴覚障害のある方はdB(デシベル)の単位でどれくらい聞こえるかを知っていると思いますが、企業の担当者はそれではわかりません。
なので、伝え方を工夫する必要があります。
例えば、
・日常会話程度なら聞き取れますが、ひそひそ話は難しいです。
・5m離れた人と会話することはほとんどできません。
・車のクラクションぐらいの音でないと聞き取れません。
・全く何も聞き取れません。
など、相手がわかりやすいように、具体的な例を交えて伝えることがポイントです。
Case3.発達障害(ADHD)
こちらもまた、先ほどの聴覚障害と同じように伝え方が難しいです。
理由は先ほどと同じで、見た目ではわかりづらいから。
さらに、日本ではまだ発達障害に対する理解が浅く、ADHDだとどのような障害があるのかなど理解されていない面があります。
正直に言って、
・忘れ物をしやすいです。
・約束の時間を忘れてしまうことが多いです。
と伝えても、それは障害なんだろうか?と思われてしまうことすらあります。
なので、どういう特性があるかを丁寧に伝えていく必要があります。
この時に、理解が得られないからと言って相手に怒っても仕方がありません。
しっかりと相手がわかりやすいように、障害を伝えていくことが大切です。
例えば、
・集中力が分散しやすく、気が散り易い一面があります。結果として、忘れ物などに繋がることがあります。
・集中してしまうと時間の感覚が他の人と比べて早く過ぎてしまいます。結果として約束の時間を過ぎてしまったりすることがあります。
などとお伝えすると、相手にも何となく伝わるようにはなります。
(ただ、このような具体的な伝え方をしても、人によっては「?」という反応をされてしまうこともあります。発達障害の場合は、その特性がない方とは感覚が違う面があるので、相手に100%伝えるのは難しい一面もあります。)
3)障害をどのようにして伝えるか
「障害の詳細とは?」の内容とも重なりますが、障害について伝える上では詳しくお伝えすることが大切です。
大事なポイントは以下の4つです。
①できないことを明らかにする
②状況を伝えながら説明する
③工夫していることも伝える
④できることを伝える
①できないことを明らかにする
こちらは、障害を伝える上で一番大切なポイントです。
内定が欲しいからと言って、自分ができないことを隠しても意味がありません。
仕事でできないことを無理矢理やり続けるのは、本当にしんどいことです。
できないことはできないと、しっかり伝えていきましょう。
ただし、ここで注意しないといけないのは、単に『○○はできません!』という言い方をしてしまうと、相手にネガティブな印象を与える可能性が高いことです。
たとえば、『〇〇はできますが、私には△△という面があり、□□という業務は難しいと思います』、『〇〇することが難しいため、△△をお願いできると有り難いです』という風に伝えると、相手も受け入れやすくなります。
このように、自分から相手に歩み寄る姿勢が大切です。
②状況を伝えながら説明する
次に、「状況」を伝えながら説明することです。
どんな状況でどんな苦手やできないことがあるのか、相手に伝わるように状況を伝えて説明していきましょう。
聴覚障害で周囲の音が聞き取れないとしたら、どんな場面(声の大きさ)で聞き取れないのか。
発達障害で片付けができないのだとしたら、どんな場面で片付けができなくなってしまうのか、などを丁寧に伝えていきましょう。
③工夫していることも伝える
次に、障害と付き合う上でどのように工夫しているかを伝えることも大切です。
障害特性から来る苦手さを放置するのではなく、「どのように向き合っているのか」「うまく付き合っているのか」を伝えましょう。
障害者雇用の選考であれば、面接官もあなたに何かしらの障害特性があることは認識しています。
ですので、あなたがどのように苦手さや不得意と向き合っているかがとても大切な要素になります。
というのも、新卒採用では、企業の目線からすると、今の能力よりも今後成長していくかどうかというポテンシャルを見ています。
そのため、どのように苦手や不得意さと向き合っているかという『姿勢』や『考え方』を評価して内定を決めることが多くあります。
自分自身との向き合い方から、あなたの今後のポテンシャルを伝えていきましょう。
④できることを伝える
最後にこちら。
必ず、「できること」も伝えていきましょう。
障害があると、できないことや苦手さばかりフォーカスされがちですが、その中でもできることは必ずあるはずです。
これまで頑張ったことやPRポイントがあれば、積極的にアピールをしていきましょう。
また、障害による特性は弱点にもなりますが、強みになることもあります。
・車椅子の視点だからこそ、子供の視点が大人の思考でわかる。
・耳が聞こえないからこそ、目で見てわかりやすい表示がどんなものかがわかる。
・空気が読めないからこそ、新しい取り組みなどに果敢にチャレンジできる
周りの健常者とは違った視点があるからこそ、気づけることやできることがあるはずです。
そんな部分を強みとして、アピールしていきましょう。
5)障害者枠の選考では、障害の詳細をしっかり伝えることが大切!
さて、いかがでしたでしょうか。
障害者雇用の選考を受ける上で気をつけるべき点を色々とお伝えしましたが、つまるところ障害の詳細をしっかり伝えることが大切です。
どんなに面接で取り繕ったとしても、いざ仕事をし始めてから苦労が多くなってしまってはせっかくの障害者雇用の意味がありません。
確かに、仕事をする上ではやってみないとわからない部分が多くあります。
しかしながら、明らかに向いてない仕事に飛び込む必要はありません。
できないことはできないと、割り切ってしまって良いのです。
その中で、できることでスキルを高めることや、得意なことを磨いていくことで、仕事は充実していきます。
ぜひ、あなたに合った就職先を見つけてくださいね。
6)最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました!
この記事を読んで、
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それではまた👋