ノルウェー民俗音楽入門⑦ 〜民俗楽器いろいろ② 口琴 munnharpe〜
ノルウェー民俗楽器紹介、今回は口琴 munnharpe です。
口琴は世界中で使われている楽器で、日本にはアイヌ民族が伝えてきた竹でできた口琴、ムックリがあります。
口琴について詳しく知りたい方は→日本口琴協会ホームページ
各地域でその風土に合った素材で作られてきた口琴、ノルウェーは鉄製のものを使います。
口琴は音が小さく、ある程度広いパフォーマンスの場ではマイクが必須になるので、映像になるとマイクが口元に被って手元が見えないものが多いです。その中でこの映像は比較的見やすいし、曲目や演奏もノルウェーらしいと思ったので選びました。
ノルウェー全域で口琴が用いられているというわけではなく、大会の常連もSetesdal地方出身の奏者が多いです。この動画の曲《Klunkaren》もSetesdal地方で伝わってきたgangarです。
ちなみに同じ曲をハーディングフェーレで弾くとこんな感じ。
同じ曲のレパートリーを違う楽器で演奏しているのを聴き比べると、各楽器の魅力や制約が浮き上がり、面白いですね。この曲は歌やセリエフルート、ギターなどでも演奏できます。
さて、ノルウェーの口琴関係の情報が一番充実している&英語でも読めるホームページは、おそらくこちら。口琴関係のCDリリースや、このnoteでも何度も取り上げた大会 "Landskappleiken" の順位など、常に最新の情報が更新されています。
口琴の旬な奏者情報はこのホームページから取れるのと口琴のスタイルは結構好みが分かれて特定の誰かを紹介するのが難しいので、今回は奏者紹介は割愛します。「口琴」や「Jew's harpe」と検索すると世界中の口琴情報が集まってしまうので、ノルウェーの口琴について自分でもっと調べたい時は "munnharpe" とノルウェー語で検索することをおすすめします。
ちなみに私は、口琴はノルウェーのものに限らず世界中のものに挑戦してきましたが、歯がむずむずするあの感じが苦手なのと、ノルウェーで口琴を習おうとした際トラブルに巻き込まれそうになった* こともあり、これまた手つかずになっている楽器のひとつです。音は魅力的だし、何より小さくて持ち運びが楽そうなのでいずれ習得したいのですが・・・。
*フィールドワークのワンポイントアドバイス:
ノルウェーはいい国でジェンダーギャップも日本よりずっと少なく、この一人の変な人を除き、出会った人はみんな素敵な人です!でも、残念ながらどの国にも変な人はいます。フィールドワークをする際やレッスンを受ける際は、新しく会う人の評判を予め身近な人に確認し、二人で会う際は自力で逃げ出せる環境か必ずチェックしましょう。
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