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Spotifyにある細野晴臣参加楽曲を網羅的に集めたプレイリストを作成した。他、細野関連プレイリストも3つ紹介

タイトル通りSpotifyにある細野晴臣の参加楽曲を集めたプレイリストを作成した。それ以外にも3つ細野関連プレイリストを作成したので紹介。敬称略。

1.細野晴臣 参加・関連楽曲 年代順

最初に紹介するこのプレイリストはSpotifyに登録されている細野晴臣が直接的に参加している楽曲を網羅的に集めたもの。

記事投稿時点で約1500曲、100時間ある。ソロ作やはっぴいえんど、ティン・パン・アレー、YMOなどの参加バンドやユニットはもちろん、ベースを始めとする楽器演奏やボーカルでの参加、他アーティストへの提供曲、編曲、プロデュースなど、とにかく細野が関わっている楽曲を集め、リリース順に並べている。

Spotifyにある全ての細野参加楽曲を集める勢いで作ったが、細野本人が関わってないカバーなどは後述する一部の例外を除いて入れてない。

作成にあたっては手持ちの音源や音楽雑誌、ネット上のあらゆるサイトから情報を集めた。特に"hosono archaeology"というファンサイトには参加楽曲が詳細に記されていて参考になった。

Spotifyにない楽曲も多く、ライブ音源を除いてもリリースされた内の半分くらいしか集まってないかもしれないが、多分これを超える量で細野晴臣参加楽曲を集めたプレイリストは他にないと思う。

僕は自分で集めただけあって全曲聴いたのだが、隠れた名曲を沢山見つけることが出来た。参加アルバムのクレジットを見ると当然のことながら細野周辺のミュージシャンが関わっている曲も多く、鈴木茂、松本隆、大滝詠一、林立夫、松任谷正隆、佐藤博、坂本龍一、高橋幸宏、山下達郎、矢野顕子、吉田美奈子、大貫妙子、コシミハル辺りの名前は頻出。彼らの活動を知る上でも勉強になった。

最初から通して聴くと音楽界の変化や細野晴臣の特異性など様々なことに気づけるのでおすすめ。

参加楽曲未特定アルバム

1970年代のアルバムにはベースでクレジットされているものの参加楽曲が未特定のものが複数あり、そういう場合は基本的にベースの演奏が聴こえるものを残してアルバム丸ごと入れている。以下はそのリスト。

南佳孝『摩天楼のヒロイン』、南沙織『CYNTHIA IN CONCERT』『夏の感情』、ガロ『吟遊詩人』、吉田美奈子『MINAKO』、松任谷由実『ハルジョオン・ヒメジョオン』、高中正義『オン・ギター』、サーカス『ニュー・ホライズン』、アン・ルイス『ピンク・キャット』(※プレイリストにはベスト盤から「シャンプー」のみ収録)、大滝詠一『A LONG VACATION』(※プレイリストには参加が判明している「雨のウェンズデイ」のみ収録したが、他の曲にも参加している可能性あり)。

直接関わっていないカバー

また原曲がSpotifyにない場合に限り、例外的に提供曲のカバーを一部入れている。原曲Spotifyに登録された場合は入れ替える手筈。以下、リスト。

小坂忠「ありがとう」「どろんこまつり」、森高千里「ミラクルライト」、門あさ美「退屈と二つの月」(オリジナルは小池玉緒「鏡の中の十月」)。※小坂忠と森高千里は楽曲提供歌手本人によるライブでのセルフカバー。

2.細野晴臣主宰のレーベル「daisy world discs」からリリースされた楽曲集

2つ目は細野晴臣が19996年から2013年まで主宰していたレーベル"daisy world discs"からリリースされたアルバムやコンピの収録曲を集めたプレイリスト。

こちらもSpotifyにないものが多かったが、レーベルの雰囲気を感じとれるくらいには集まったと思う。一応リリース順に並べていて、初期は電子音楽、エレクトロニカ系が多く、後期はアコースティックな路線に傾いているのがわかる。

デイジーワールドからリリースしていたアーティストといえば何といってもインストバンドSAKEROCKからソロデビューした星野源が有名だが、映像作品やミニマル・エレクトロニカをリリースしていた高木正勝も近年は細田守監督の映画音楽を担当するなど活躍している。ドイツ出身チリ在住のテクノミュージシャンAtom TM関連のリリースも多く、HATはAtomと細野、テツ・イノウエによるユニットで、Datacideはそこから細野を抜いたテツ・イノウエとのユニット。コンピ収録曲にはブレイク前のSiaや後にスクウェア・エニックスに所属しファイナルファンタジーシリーズの音楽を手掛ける鈴木光人の曲(※Spotifyにはなし)も収録されていたなど振り返ると面白い。

備考

青木孝允「simply funk」、ビューティフルハミングバード「エーデルワイス」はバージョン違いしかなかったので、そちらを入れている。

3.細野晴臣が選曲したアンビエント・ニューエイジ系のコンピレーション『aroma sonora』収録曲を集めたプレイリスト

3つ目は細野晴臣が「香り」をテーマに選曲・監修したという1996年のアンビエント・ニューエイジ系の8枚組のコンピ『aroma sonora』収録曲を集めたプレイリスト。

ネットに収録曲のリストを見つけて、Spotifyで探してみたら意外に結構曲があったのでプレイリスト化した。

僕はつい最近までこのコンピの存在を知らず、こんなものがリリースされていたのかと驚いたのだが、同じく細野晴臣選曲・監修の民族音楽コンピ『地球の声 ETHNIC SOUND SELECTION』『美しい時 WORLD'S FAVORITES COLLECTION』の流れにある企画なのだろうか?(こちらも『地球の声』の方は知られているが『美しい時』の方は認知度が低い印象がある)。

選曲されているのは広義のアンビエントミュージックを中心に、お馴染みのBrian EnoHarold BuddPenguin Cafe Orchestra、細野のアルバム『Medicine Compilation』にも参加のLaraajiといったObscure Recordsのアーティストから、The OrbEnigmaTangerine Dreamといった有名アーティスト、その他ニューエイジ系のアーティストの楽曲も選曲されている。

備考

多分全収録曲の半分以上は入ってると思う。一部バージョン違いがあるが、現物未所持なので確認とれず。

細野晴臣アンビエント期の背景ではこういう音楽が流れていたのかと納得する選曲だった。

4.コシミハルワークス

4つ目は細野関連プレイリストというくくりで紹介するのも大雑把だが、細野と関係の深い女性アーティスト、コシミハルが作詞、作曲、編曲、ボーカルで参加した楽曲を集めたプレイリスト

細野晴臣参加楽曲にはコシミハルが関わっているものも多く、自然と情報が集まってくるのでその流れで作成することにした。楽器演奏で参加したものを入れるとほとんど細野のプレイリストのようになってしまうので除外したが、ボーカルやコーラスなど声での参加は存在感があるので入れている。また、Harry Hosono & The World Shynessは参加バンドということで一応入れた。

タイトルをMiharu Koshi Worksとしたのはコシミハルの海外人気を鑑みてのことで、例えばYoutube動画における海外コメの多さやMGMTGrimes(イーロン・マスクの妻でもある)といったアーティストがコシミハルの曲をMixで選曲していたり、あるいはカナダのシンガーJessy Lanzaが影響を公言していたりと、海外での注目を感じられるから。実際公開したプレイリストの中では記事公開時点でこれが一番フォローされているのだが、おそらく海外のリスナーが多いと思う。また、このプレイリストの冒頭にも配置しているAtom TMの長女のミドルネームはコシミハルから取ってて"Miharu"と名付けられていると、細野がdaisyworldのブログに書いていた。

一部解説・備考

原田知世と少女隊へは楽曲提供。薬師丸ひろ子の2曲はどちらも細野作曲で小西康晴と共同で編曲。細野が音楽を担当したアニメ映画『銀河鉄道の夜』のサントラでは4曲をコシが作曲しており、細野と比べても、よりクラシカルな作風を聴くことができる。特に「ジョバンニの透明な哀しみ」は美しいピアノ曲。細野名義の曲では『Medicine Compilation』収録の「Laughter Meditation」で作詞、『Good Sports』収録の「fanfare」「a collage of life」は細野との共作、『Naga』収録の「Sherpa」では作曲でクレジットされている。『omni sight seeing』と『Good Sport』ではコ・プロデューサーも務めている。

調べていて意外だったのが沢田研二荻野目洋子への詞の提供で、これらには曲では関わってない。荻野目洋子の「JULIA」は知らずに聴くとコシミハル作曲だと勘違いされそうだが、作曲は鈴木さえ子。Jacky Cheungの曲は沢田研二のカバー。Tin PanのBon Temps Roulerではフランス語詞を担当。

入れられなくて残念だったのは石川セリのアルバム『翼 武満徹ポップ・ソングス』でコシミハルが編曲した3曲(「島へ」「明日ハ晴レカナ曇リカナ」「恋のかくれんぼ」)で、これは素晴らしい出来栄えなので知らない人にはぜひ聴いてほしい。

以上、プレイリストの紹介終わり。新たに曲が見つかった場合は随時更新していく。


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