秋の新作ドラマ『海に眠るダイヤモンド』第一話を見て
主人公が過去を振り返るパターンで、ドラマは高度成長期の炭鉱で栄えた島と現代社の東京を行ったり来たりする。
考えてる暇がない程の山高ければ谷深しという初回。
この記事はあくまでも素人の個人的な考察なのをご理解ください。
謎の女性いづみ(宮本信子)
1955年の夜。暗闇の中に響く、木製のボートが漕ぐ音と赤ん坊のギャン泣きその音が私の心に寄り添い、いづみの語りが始まる。
いづみの声は低く、私の内側に響いてくる。
彼女は何か、過去に後悔を残しているのだろうか?それとも、過去に戻りたいのだろうか?
彼女の言葉からは、島に思い出を置いてきたという言葉が浮かび上がる。
彼女は、未練を抱いているのかもしれない。
しかし、 最大の謎は、いづみが島の誰なのかといたうことだ。ら
彼女は朝子だろうか?百合子だろうか?それとも、リナなのだろうか?
高度成長期のアオハル
主人公の鉄平(神木隆之介)を中心に親友の賢将(清水尋也)と幼馴染の百合子(土屋太鳳)と朝子(杉咲花)、そして謎に包まれた美女リナ(池田エライザ)が交錯し、一筋縄ではいかない恋模様が紡がれる。
彼らの感情に深く訴えかける情熱的な表現と詩的な言葉遣いが織り交ぜられ、読者の心を魅了すること間違いなしだ。
また、主人公の鉄平は炭鉱夫の父と兄(斎藤工)に支えられ、大学を卒業したが、父の望みとは異なり島で働く決意をする。この家族愛に満ちた戦いは、深い共感と共鳴を呼び起こすことだろう。
鉄平、賢将、百合子たちは大学で島出身であることにコンプレックスを抱いており、それを乗り越えるために鉄平は「自慢できる島になる」という熱い想いを胸に島での就職を決めたのだ。この想いが果たして実現するのか、読者は目が離せないだろう。
物語性を持ちつつ、人物の内面的な動きや状況の変化を描き出す本作は、読者に内省と哲学的な思考を促すことだろう。人生の意味や存在の本質についての深い試練が主人公たちを待ち受けているのだ
好青年の鉄平と無気力な玲央(二役神木隆之介)ほぼ対比する演技力
高度成長期の鉄平と現代の玲央は、神木隆之介が演じている。
役柄が正反対でありながら、その対照的な魅力に私は心を奪われる。
鉄平は何かを変える強い意志に溢れた青年であり、一方で玲央は過去の終わりに押しつぶされたような無気力さを持っている。
神木隆之介はこの対立する二つの役を巧みに演じ分け、その巧緻な演技に感動する。
私は短いCMでしか神木隆之介くんの演技を見たことがなかったが、この対比する役柄の演技力は今後の作品でも楽しみにしている
このドラマの言いたいこと、または教え
私は毎回このドラマに触れる度、何を伝えたいのかを深く考える。
そのドラマは私にとって"素晴らしい作品"であり、謎めいたエネルギーを湧き上がらせてくれる。
シンプルな日常の辛さすらも笑いへと変え、新たな課題や希望を与えてくれる。
私はそのドラマが私に呼びかけているのを感じる。