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【記録】漫画を描いてて発生した問題とその対処



記事概要

初めてオリジナル漫画を描く上で発生した小さな問題(始める前はこんなものが発生するとは分からなかったもの)を並べ、それらをどのように解決したか記録しておきます。

作業環境

半デジ作画(線画までアナログ、トーンとセリフだけデジタル)

・トレス台
・原稿用紙(マクソン、IC裏)
・ネームペーパー
・つけペン
・インク(パイロット製図用インクから途中で開明書液に乗り換え)
・ミリペン
・コンビニのスキャナー
・CLIP STUDIO PAINT(iPad)

備考…漫画制作経験自体はあり(ゲームの二次創作32P、ほぼフルデジ)


小さい問題と、実際に行った解決方法

①つけペンを持ってる手が痛い

ペン軸にガーゼを厚めに巻いて解決した。

②腰や首、肩が痛い

・椅子の高さを変えた。
・デジタルで線画を描くのをやめた。(デジタルをやると目も含め体がガタガタになるタイプだとはっきりした)

③トーン作業に時間がかかりすぎる。意図せずグレスケ漫画っぽくなり気になる

・ジョジョやAKIRAなどを見ながら「1コマ2(種類の)トーンまで」を目安にトーン枚数を絞った。(見せ場は3、4枚)
・クリスタのワークスペースをカスタムしまくって使いやすくした。具体的にはクイックアクセスとコマンドバーによく使うツールやオートアクションを並べて効率化 & UIスッキリ化をした。
・線画の時点でハッチングやベタをたくさん入れる画風にし、トーン1枚でも絵が保ち、カッコよく見える絵柄を目指した。
・キャラだけにトーンを貼るシーンや、逆に背景だけにトーンを入れるシーンを作り、トーンによる画面作りをデザイン的に考えてみた
・使うトーンをなるべく10〜30%の濃さに限定

→トーン作業を1P4〜5時間から1.5〜3時間まで短縮させた。
またデジタル作業でイライラする時間も減り心理的にも良かった。
画風もちょっとレトロになり好みの感じに。

今のワークスペース(めっちゃ便利。最小限の手の移動で何でもできる)

④なんだか画面が狭く感じられる。顔漫画っぽい

背景込みの引きのコマを1ページに一個入れるのを目安にネームを改善。
引きで見た画面がスッキリするし情景も伝わるしで一石二鳥だった。
(そもそも1ページの中でキャラの大きさが同じコマばっかりだと狭くダサく感じるような気がするので、キャラのサイズがあまり被らないよう気をつけた。)

⑤引きのコマを作ると今度は豆粒サイズの人間を描くのが難しい

・小さくても素体を描いて人間の肉体が作る空間を考慮したら生き生きして立体的なポーズを描けるようになった。
・基本耐えるしかない
・ベタの服などは結構黒くして平気だった。人間の目はわずかな隙間でも感知できるので、腕や足の前後感などもなんとなく明るく抜くところを作れば説明できた。

⑥物語のテンポが同じで平坦に感じられた

◯ページ以内に収めなきゃ…などと無意識に自分ルールに縛られていたことに気がついた。
ネームを再考し、スローモーションのようにゆっくりと見せたいシーンはガッツリページを割いて、緩急をつけた。(つまり思いっきりページ数を増やした………疲)

⑦自分の頭で何でも決めてしまい、事前に人の意見を聞けなかった

まずネームを人が見ても読めるレベルに丁寧にした。
コマ割りの比率やポーズなども詳細に描くようになったので、ネームを下書きに起こすのも早くなり一石二鳥だった。

⑧作業が遅い

・道具をうろちょろと持ち替えるのをやめた。
カブラペン→丸ペン→ミリペン→筆ペン というように、同じ道具でできる仕事はコマを跨いで同時進行で終わらせた。
・原稿作業のスパンを変えた。
最初…3ページ完成させて次へ行く(1セット休日3、4日ほど?)
次…2ページずつ完成スタイルに移行(1セット2〜4日。作画が細かくなり始める)
現在…下書きを全てまとめてやる、終わってから全てにペン入れをする、トーン貼りは隙間時間でやるスタイルに移行。これが一番良かった。(24ページ描くのに2ヶ月強かかった。最初の月は夏休み、残りは大学を休み休み行きつつ)
・こだわるコマとそうでないコマを分ける。

⑨キャラの後ろに背景を描くのが難しい

・別のコピー用紙にパースと背景のラフを描き、トレス台でキャラの描かれたネームペーパーに転写、合成した。
・アシさんをやってる友人は原稿を裏返して裏にパース線を引き、トレス台で照らしながら表に背景を描いたりもするらしい。
・キャラを箱状のアタリに収め、背景はその箱の(縦)パースに沿うようにするといいらしい(アシさんをやってる後輩談)。

⑩背景に何描くか思いつかない

・適当に奥行き、床、壁のパース線を引いて背景を連想してみた
・過去のネタ帳に気に入った映画の構図やオリジナルの構図のアイデアがあったので流用した
・引きで見て心地いい図形を並べてアタリを考えた
・機能面から背景を考えた(例:ここは高低差を利用して水車による動力を生み出す施設である)
・俯瞰した図面を描いてキャラや地形の位置関係、建物の構造や広さをチェックした

11.描いたことないものの資料が欲しい、上手に描きたい

・図書館で資料を借りた。
大学図書館が最強だった(在学生特権)
・好きな漫画のシーンの写真を撮って印刷、常に横に並べながら描いた
・印刷した資料は本型のファイルに入れるより、普通のクリアファイルに入れて都度都度入れ替える方が平たくて場所もとらず、見やすい。

12.見開きで見たら何かがダサい

コマ割りが似てるとダサく感じるようなので、必ず作業途中に見開きで、引きで見る。あとは前述の④と同じ。

13.肝心のネタや理由づけが思いつかない(プロット)

・とりあえず細かいところが決まる前に無理やりネームを描いてみたりすると、流れで苦肉の策のトリックが出たりする
・やりたい展開に至るために「こうするより他にない」みたいな状況を都度作るようにした。
・カメラワークやコマ割りに困ったら出したいコマの候補をいくつかメモ用紙に描いてみて、使えそうなものだけ選んで採用した。


できた漫画

本文64P

次巻も頑張ります

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