産後うつについて考える。子供と母親の目線から
こんにちは!
ヨガインストラクターのemuです。
新型コロナウィルスの影響で学校や保育園、幼稚園などに長期間行けず、精神的に負担が増えてきてきるお母さん達も多いのではないのでしょうか。
そんな中、私自身一児の母親としての目線、
そして産後うつの母親を持った子供の目線から
母親の精神面での負担について考えてみたいと思います。
当たり前だけど、当たり前じゃない
「母親なんだから」
「自分で産んだんだから」
「きちんと育てるのが当たり前だ」
という意見は、誰しも心の底で思っているのではないでしょうか?
特に子供目線や父親目線で見ると、こう思ってしまうのも、当事者ではないので仕方ないのかもしれません。
確かに、子供は無条件に守ってあげるのが当たり前ですし、そうであるべきだと思います。
そして母親が主にその役割を担うのも、確かにそうだと思います。
でも母親なんだから当然だろって言うのは、ちょっと違うのかなぁと思います。
例えるなら、店員なんだから客の言うこと聞いて当たり前だろ!って
店員さんに横暴な態度を取ってるお客さんに嫌な感情になるようなものです。
店員に対する気遣いを少しでも見せてくれたら、店員はとてもやりがいを感じていいサービスを提供できるでしょう。
お客様だって、それでいいサービスが受けれるなら、それに越したことはないはずです。
母親も人間なので、感情があります。
子供に対して母としてやるべき事は当たり前なのですが、
それに伴う感情は、当たり前ではないということです。
母親が気持ち良く子育てできるかどうかは、母親自身の問題だけでなく、周りの協力が必要不可欠です。
なんで批判は母親の問題だけに集中するの?
私は1歳の時に母親と引き離されていて、母の記憶はないです。
なので、母に対する恐怖とか怒りとかは全く持っていなく、特別思い入れはないけどどっかで幸せになってくれてたらいいなぁとは思うくらいな感情です。
でも姉や父、他の家族は母親に対してかなり批判的な事を言います。
もちろん当時の感情を覚えているということも大きいかと思いますが、
私は母がそこまで悪だとは思えないんです。
子供の時に母親について言われた言葉で、おそらくその人にとってはフォローだったと思うのですが、
「君のお母さんは若い頃にお母さん(私の祖母)を病気で亡くしているから、きっと愛情が分からなかったんだ」
と言った人がいました。
この人のロジックでは
母親がいない=愛情が分からない
愛情が分からない=産後うつや虐待
ということになりますが、
これは全くの間違えです。
親に恵まれなかった人だって愛情はあるし
愛情がないから虐待に繋がる訳じゃない。
どんな人でもとことん追い詰められたら鬱ぐらいなります。
私は歳の離れた姉が2人いますから、この人のロジックでいったら、そもそも長女の時に産後うつになっていないとおかしいことになります。
お店に例えるなら、仕事の出来ない店長なら、その店の全スタッフが仕事ができない人だと言っているようなものです。
もちろんそんなことはありませんし、店のクオリティに限らず良い店員さんもいれば悪い店員さんもいます。
産後うつについて母親の愛情が足りないからだ!というのは、
ブラック企業で休みなく働いてる人だっているんだから労働者は皆休まず働くのが当たり前だと、働いたことのない人に言われるくらい的外れです。
どんなに素晴らしい店員でも、休憩なしで24時間酷使されたら、そりゃおかしくもなります。
母親に対する厳しい意見を耳にすると、
全ての問題を母親の責任にして、周りの人や環境の問題はスルーしているような気がしてなりません。
母が鬱になった時、どれだけの人が気にかけて助けになってあげただろうか?
3人目だから大丈夫だよねって、子育ての全てがやって当たり前になっていなかっただろうか?
父はいつもありがとうって一言でも言っただろうか?
周りの人達は見て見ぬ振りをしなかっただろうか?
真実はわからないけれど、そうやって母親は一人でどんどん追い詰められしまったのかもしれません。
いろんな虐待事件などでもそうですが、周りの人たちは、いざ被害者が出ると母親の悪口ばかり言いふらすけれど、最悪の事態になるまで自分に出来る事の一切をスルーして見て見ぬ振りを決め込んでいます。
子供たちを助けるためにはどうしたらいいか
ここまで母親の肩を持つような立場で書いてきたので、
母親に傷つけられた子供目線からしたら納得がいかないかもしれません。
もちろんそうだと思います。
母親側にどんな理由があれ、子供に矛先が向かうことは良くないことです。
私は子供の頃、私なんか産まれてこなければ良かったんだと思っていました。
だって私が産まれたせいで、母が鬱になり家族がめちゃくちゃになってしまったから。
でも、大人になり母になった今
全力でそれは違うと言えます。
どんな家庭の子供であっても無条件で守られるべき存在であり、傷つけられるべきではないのです。
無力な子供が傷つけられてしまうことの問題は子供側ではなく、母親を含めた全ての「大人たち」にあります。
母親は一人で抱え込まないで、誰かにSOSを出すこと。全て抱え込むのが当たり前だと思わないこと。
父親は自分の子供を母親任せにすることが当たり前と思わないこと。感謝の気持ちを伝えること。
その他家族や友人、周りの大人たちは見て見ぬ振りしないで気にかけてあげること。
子供を守るためには、これらがとても大切だと思います。
いま、普段なら学校があり仕事に行けて、負担にならなかった負担がのしかかって来ているお母さんも多いと思います。
虐待や鬱を防ぐためには、母親を監視してちゃんとしろと圧力をかけて追い詰めるのではなくて、
"お母さん達を追い詰めないこと"
それがめちゃくちゃ大切だと思います。
家庭内の不安は、大抵隠されています。
大丈夫そうに見えても、実はとてもしんどい状況にいるお母さんもいるかもしれません。
こんな時だからこそ、母親の存在が当たり前だと思わないで、感謝の気持ちを伝えてください。
また、女性は話をすることでストレス発散することも多いです。
周りに子供のいるお友達がいたら、たわいもないメッセージや電話をしてみてもいいかもしれません。
誰もが不安な世の中だからこそ、誰かの些細な気遣いがどんどん連鎖して、誰かを救えたら良いですね。