可能性ロンダリング
可能性を確定させないことが重要?
昨今、量子コンピュータなるものが、
スーパーコンピュータを超えるのではと期待されています。
量子コンピュータは従来型コンピュータと基本的な仕組みが違います。
従来型コンピュータはビットと言って、0か1で全ての情報を構成しています。
量子コンピュータも、0と1を持つのですが、加えて0と1のどちらにもなり得る状態も、そのまま持ちます。
なんだか、難しくなってきましたね。
量子コンピュータの具体的な仕組みについては専門書に譲ります。
ここで言いたいことは、1つ1つを 0か1か確定させるのではなく、0と1のどちらにもなり得る可能性のまま情報を扱うと、とんでもない高速処理が可能になるということです。
これに倣って私たちも、可能性のまま確定させずにいれば、とんでもない能力を発揮できるかもしれません。
ですが、これが中々難しいのです。
私には可能性がある!
と言いながら、実際には何も実現することができなければ、幻想を抱いていたことになります。
そのため、確証が欲しくなり、可能性を固定化したくなるのです。
または、可能性の裏付けが欲しくなるのです。
でも、それは確証いう安心感を手に入れるため、無限に広がる可能性を犠牲にしているのかもしれません。
ここで参考になる話として、変わった将棋について説明します。
通常の将棋は、王または玉が取られたら終わりで、角や飛車は1つ、金、銀、桂馬、香車は2つ、歩が9つあります。
試合開始時点の並べ方も決まっていて、それぞれの駒の動きも決まっています。
王は全方向に1つずつ、飛車は縦横にどこまでも進めます。
ところが、この変わった将棋は、駒に文字が書いてありません。
並べ方は、通常の将棋の様に並べるのですが、駒に文字が書いてないので、どれがどの駒なのか確定されていません。
もしかしたら、通常であれば歩の位置にあたる場所に、王がいるかもしれません。または、飛車かもしれません。
では、どうやって、駒の種類が確定するのかと言うと、
駒を動かすことによって、確定していきます。
どういうことかと言いますと、
例えば、ある駒を1回のターンに、2マス以上前に進ませたとします。
すると、その駒は、飛車か香車に確定します。
そして、一度確定したら、その駒はもう飛車か香車以外になることはできません。その後、その駒を横に進めたら、その駒は飛車に確定します。
そうやって、試合を進める中で、どんどんと駒が確定していき、最後には王に確定した相手の駒を奪取すれば勝ちになります。
ここで言いたいのは、試合開始時は、すべての駒が、どの駒にもなれる可能性を秘めているということです。
考えてみると凄い状態だと思いませんか?
もし、自分の普段の状態がこの可能性を秘めた状態であれば、なんだか凄い気がしてきます。
あなたは、どれくらいの可能性を秘めていますか?
可能性といっても、少なくても2つの意味があります。
1つ目は、選択肢の数の多さです。
例えば、プランAがダメなら、プランB。それでもダメならプランCを実行しよう、などと言うやり取りを聞いたことがあるかもしれませんが、
多くのやり方を持っている方が、状況に合わせた方法が選択できるので、実現性が高くなります。
つまり、選択肢が多いほど、可能性があると言えます。
2つ目は、実現する確率の高さです。
例えば、80%であれば、大方実現するだろうという感覚になるし、20%であれば、ちょっと難しいといった感覚になるでしょう。
もちろん、実際に80%の方が、可能性があると言えます。
1つ目と2つ目の可能性のどちらにおいても、
可能性が高くなるのは良いことと言えます。
つまり、自分が選択できる選択肢が多いほうが実現性は高くなるし、確率が高くなれば、それも実現性が高くなります。当たり前ですよね。
可能性の種類とは?
選択肢を増やせば可能性を高めることになり、
実現する確率を上げることができれば、
こちらも可能性を高めることになります。
これだけでも2種類の可能性が存在します。
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