クリティカルシンキングのススメ
はじめに
こんにちは、エモーションテック つるたです。
本記事はエモーションテック Advent Calendar 2022の1記事としてしたためています。
私は2021年11月よりAccelerator Divisionで総務・情シス業務に従事しております。
総務として新入社員の受け入れや懇親会準備、情シスとして業務パソコンや業務スマホの手配などなどをしております。
エモーションテックへの入社は2018年7月だったのですが、入社当時と比較して倍以上の従業員数になり、先輩の今野さん の業務負荷を軽減させるため異動して参りました。
正直に申し上げますと、バックオフィス業務は全くの未経験でした。
この人事は会社としても博打だったのかもしれません。
とはいえ普段の今野さんの大変さっぷりはよく見かけていましたので、助けていかなくては!という気持ちを持って異動しました。
未経験のことを経験させていただき、見えた課題とその解決策について私なりの七転八倒を共有します。部署異動を経験した方や、役割が変わって見える景色が変わった方にこの記事を読んでいただけたらなーと思います。
未経験部署で見えた課題
未経験のことであっても、常に目の前にタスクはあるし、ちゃんとやっていかなくてはなりません。
この部署に異動した当初、上司だけでなく先輩方み〜んな丁寧にいろいろと教えてくださいました。
おかげさまで心理的安全性がムキムキと育ち、思ったことを脳から直に相談し好きに暴れさせてたくさん学ばせていただきました。
そして現在異動してから1年余り、バックオフィス系のアーキテクチャはそれなりにわかってきたものの、なにぶん弊社はスタートアップ。
日々豪速球で進化し続ける必要がありつつ、バックオフィスとしては守るべきところは守らなくてはならない。
周りを見渡せばキレ者のみんなたち。
みんなたちの業務を加速させたいのに堅実にやらないとあかん部分があると考えると足を引っ張ることになるのではないか。
あんなに脳直で暴れたくせに、攻めと守りのバランス的なことでいまだに脳がグチャつくこともしばしば。
見えた課題、それは「筋のいい考え方がまるでできていない」ということ。
字面にするとひどいですね。いますぐ宝くじ高額当選して南の島に飛びたくなります。
しかしいますぐ高額当選など起こり得ないのは明白。
では学びましょう、そうしましょう。では何を学べばいいのか。
解決したい思い、からの〜?
「バックオフィス未経験」というと「とりま簿記っしょ!」となりがちです。
実際それはひとつの正解ではあります。
バックオフィス業務に携わるのであれば会社のお金のことは常について回るので、わかっておいた方が絶対にいい。
しかしながら私の役割は経理ではないし、感じた課題は「筋のいい考え方がまるでできていない」ということ。
実際に簿記を勉強し始めて「あーね!いままですみませんでした!」となることは多かったものの、(経理のみなさま本当にごめんなさいでした)
仮に簿記の資格を取ったとてこの課題の根本解決には適していないわけです。
ではどうするか。悩んだ時は本屋です。このような素晴らしい本と出会えます。
はい、会社のお金で買いました。素敵な会社ですね。採用情報ページはこちら。
クリティカルシンキングという思考法が広まって久しく、ご存知の方も多くいらっしゃるかと思います。なんならググればどういうものかすぐわかります。
ならなぜ敢えてこの本をおすすめし、この記事をしたためているのか。
それは、圧倒的に読みやすく、具体的なやり方まで丁寧に記載してくれている大親切設計だからです。
他のクリティカルシンキングの本が難しくて挫折した方、そもそも難しそうな本にアレルギー反応を起こしてしまう方にも安心して読んでいただけると思います。
とはいえ読んだだけで満足してはいけない。
タイトルに「実践型」とあるわけですし、実際にやってみました。
やってみた
本書では、以下のステップを踏んでやっていきましょうとなっています。
そうです、先ほどの「バックオフィス未経験」というと「とりま簿記っしょ!」となりがち。
これは目指すものが定義されていなく、何が問題なのか曖昧なままでいきなり打ち手を出しています。
人間(特に私)は余裕がない時ほど早く解決したいよう〜となり、いきなりブレストとかしちゃったりして打ち手を出しがちです。
これこそが「筋のいい考え方がまるでできていない」が顕在化したものです。
…書いててメンタルダメージがすごいです。
とはいえこれによりとにかく思考法を練習しなくてはならないというのがわかりました。
おぼろ豆腐メンタルでも完遂できるよう、まずはダメージが比較的少ないであろう話題で課題を設定しましょう。
練習課題:目指すもの「冬のレジャー、スケートを安全に楽しめるようになりたい」
はい。一度経験された方ならご存知かと思いますが、スケートって実はとても危ない。
ヘタに転けたら頭を強打する、骨折する、他者のスケートシューズで手を轢かれるなどします。
しかし滑れる方ならご存知の通り、スケートってやってみると想像以上にすごく楽しい。
手すり磨きを卒業できた時の胸の高鳴りは、補助輪なしで自転車に乗れるようになった時のそれと全く同じです。
とはいえ、手すり磨きを卒業するくらいでは危険を回避するのは難しい。
安全に楽しむためには、止まりたい時に止まれる、ひらりと他者を避けることができるなど、一定のスケーティングスキルが必要です。
安全に楽しい思いがしたい…、その一心で以下を作成しました。
はい。
本書を読了していただければどんなプロセスを通ってこうなったのか分かるかと思います。
割とシンプルな図ではありますが、ここに至るまでにかなりいろいろ考えました。
思考プロセスを全部書いてしまうと本書を読んでいただく意味がほぼなくなってしまうので、上記を作成するまでに考えたことを要約してご紹介します。
そもそも「安全に楽しめるようになる」って具体的にどういう状態?
安全に楽しめていない現在って具体的にどういう状態?
理想の状態と現在で、具体的にどういうギャップがあるの?
ギャップを埋めるためには具体的に何をすればいい?
何をするかの選択肢たち、出してみたけど本当に全部?他にもあるのでは?
出てきた選択肢は課題解決に沿っている?ズレているのでは?
本当にその目標をその期間で達成するべき?そもそも目標設定は合っている?
紙にペンでじゃんじゃん書きながら、こんなことを行ったり来たり延々と繰り返し何度も練りました。
…ね?病みそうでしょ?なのでまずは仕事ではないことを練習課題にしました。
おぼろ豆腐からせめて絹ごし豆腐のメンタルになりたいんです。小さな成功体験大事。
実際に自分でやってみると「あ、これ…昔あの会議で唐突にされた質問と同じ見方だ!」と思い、当時の上司はすでにクリティカルシンキングができていたということがわかりました。
なんということでしょう。筋のいい考え方ができていなかったのは昔からだったのです。
常にもっときちんと考え抜くことができていれば、いままでから現在までの上司のみなさんを困らせることもなかったのです。
とはいえ、この思考法を普段から心がけ、詰まった時には練習課題を使ってどんどんやっていけば、これからはもっと有意義な打ち合わせ、会議ができるようになるだろうなと強く感じます。
いままでから現在までの上司のみなさんごめんなさい。ようやくいま成長期を迎えました。
おわりに
さて、ここまで長々書いてきましたが、みなさま年末年始のご予定はなにかありますかしら。もし時間が取れそうでしたらぜひこの機会にやってみてください。
本書では考える時は誰かと一緒にやることが推奨されています。
友人たちと思考実験をするような気軽なノリでやってみたら、筋のいい新年の目標が立てられるかもしれません。
立てた目標に納得感があり、腑に落ちていれば行動に移すのも簡単です。
やらない理由がなくなるからです。
ということで、私の来年のアドベントカレンダーはスケートを安全に楽しめるようになったか?になる予t…いえ、ちょっとまだわかんないですけど、普段のお仕事でもっと自信をつけてメンタルが島豆腐くらいの強度になったらそのような記事を書きます。
年末の貴重なお時間でここまでお読みいただき、ありがとうございました!