#01 そもそもなぜ、翻訳チャンネルを開設したの?【ヤンキーの溜まり場ラジオ】
※音声版は「ヤンキーの溜まり場ラジオ」でお聞きいただけます。
リアクション動画との出会いはコロナ禍
Marie 翻訳チャンネルを始める前なんですけど、何をされてらっしゃったんですか?
ヤンキー 一応、学生をやっていたんですけど、大学1年が終わってコロナ禍に入ったタイミングくらいが翻訳チャンネルを始める直前、みたいなイメージです。
大学で、陸上部で長距離とかやりながら、わりと熱心に授業とか通って、あとバイトもやりながら、みたいな。結構、一般的な大学生の生活をしてたっていう感じです。
Marie 結構、頑張ってる方の大学生ですね、それは(笑)。
ヤンキー そうですね(笑)、全部ちゃんとやる、みたいなのはありましたね。
Marie じゃあ本当に、こういう(YouTubeの)動画とは関係ないことをしてらっしゃったっていう感じですよね?
ヤンキー そうですね、箱根駅伝とか目指してたので(笑)。
Marie そうなってくると、いつ海外リアクターさんの存在を知ったんですか?
ヤンキー 一番のキッカケは、コロナウイルスが流行り出した自粛期間なんですけど、すごい時間ができて、半日くらいはずっとアニメを見て、あと半日はオンラインの英会話を家でやってて。
アニメも好きだし、海外や英語にも興味がある、みたいなところで、YouTubeでたまたま見つけたのが海外のアニメのリアクション動画でして。
最初見た時はそこまで印象に残らなかったというか、「こんなのもあるんだな」くらいの感じで出会ったのが最初ですね。
Marie じゃあもう本当に、偶然見つけた、みたいな感じだったんですね。
ヤンキー 運命ですね(笑)。
Marie 海外リアクターさんの動画を見た時の最初の感想ってどんな感じでした?
ヤンキー 最初に見たのが「進撃の巨人」の動画だったと思うんですけど、いろんな方のリアクションが入ってるやつで。
『日本人が自分の国のアニメを褒められて嬉しい』みたいなニュアンスで見られてるものなのかな、と思っちゃって、最初の印象はあまりよくなかったですね(笑)。
Marie なるほど(笑)、あまりポジティブな捉え方じゃなかったんですね。
ちなみにリアクターさんそのものというか、リアクションしてる方々についてはどう思いました?
ヤンキー 自分が一人で(アニメを)見てる時なんて無表情で見てるのに、リアクターさんたちはすごく素直に感情を表現されてて、「見ていて気持ちがいいな」みたいな感覚はありましたね。
Marie そうですよね。日本人のアニメの見方とかなり違いますもんね。一人でいるのにリアクションが大きい人もいるから、あれはビックリしますよね。
ヤンキー それも含めて、「オーバーリアクションが売りなのかな?」って思っちゃってたところはありますね。
Marie 確かに、そのイメージは私もありました。
人生を変える特別な「一回」
Marie (最初に見た時は)いわゆるマッシュアップ動画って言われてるものをご覧になられたんじゃないかな、と思うんですけど、その中でなぜ、SOS兄弟にハマったのかを聞かせてもらってもいいですか?
ヤンキー マッシュアップ動画の中で、ジェイコブさんが狂ったように笑うものがあったんですね。
その時は「ヤバい人がいるな」というか、ガタイもよくて、軍隊出身みたいな感じの方がアニメを見てるっていうのにすごい違和感を覚えて。
次第に見ていくうちに、すごい共感度が高くて、気付いて欲しいところにちゃんと気付いてくれたりとか、自分が気付かなかったところを指摘してくれたりとか、すごい深く考察をしてくれたりとか。
オーバーリアクションじゃなくて、もっと細かくて繊細な考察やリアクションがあるってことが、段々お二人を見てわかってきて。
その中で、自分にとってトドメだったのが「ハイキュー!!」のリアクション動画で。すごい良いシーンがあるんですけど、そこで『うわー!』ってなってるお二人の姿を見て、自分も一緒にめちゃくちゃ感動した、みたいな体験があって。そこからもう本当にハマって、毎日見るようになった感じですね。
Marie その特別な一回があって、そこから見方がガッと変わったっていうことですよね。
ヤンキー そうですね。ずっと積み重ねがありましたけど、やっぱり特別な回っていうのが自分の中であって。
今までリアクション動画って消費されるコンテンツだと思ってたんですけど、それがもっとこう、人生を変えるような感動を与えてくれる、特別な存在になったっていう変化がありましたね。
Marie それは本当に特別なことですよね。ヤンキーさん自身でも予想外なことだったと思うんですよ、それは。
ヤンキー 自分にとってもすごい大きいことで、今まで人生そこまで熱中できるものがなかったですし、ちょうどコロナの自粛期間で、自分の今後の生き方というか、そもそも「就職活動どうしよう」とか思い悩んでた時に、人生を変えるような体験ができるっていうのが、驚きだった感じですね。
Marie そういう感じで(リアクション動画に)ハマっていった方が、きっと他にたくさんいらっしゃるんだろうなって思いますよね。
ヤンキー そうですね。一人で単身赴任になって寂しい時に、リアクション動画を見て励まされてたっていう方がいらっしゃったりして、そういうのを聞いてると、人の支えになったりとか、繋がりを感じられるコンテンツなんだなって思いますね。
Marie そこからヤンキーさんの中で「ちょっとこの『リアクション』っていう世界は、自分が思ってたよりも奥が深いぞ」ってなっていったんですね。
ヤンキー その時「(リアクション動画に)人生賭けよう」とか思ってないですけど、でも何か、それぐらいに値するコンテンツなんだなっていうのを、そこで無意識ながら感じたっていう。
翻訳チャンネルの第一印象はコレジャナイ感?
Marie そうやってハマっていくと、やっぱりどんどん「もっと他にないのかな」っていう感じで、リアクション動画をたくさん見ていくことになると思うんですけど。
私は英語がまだ心許ない時とかは、翻訳してあるリアクターさんのチャンネルにお世話になるっていう感じだったんですね。
ヤンキーさんも、海外リアクターさんの翻訳チャンネルっていうのは、どこかで辿り着く流れがあったんですかね?
ヤンキー 僕は最初、本家の動画を中心に見ていて、その中で当時、翻訳チャンネルとして活動されていた『四畳半翻訳』さんとか、『世界の話題』みたいなチャンネルだったりとか、そういうのを見つけていって、その中でSOS兄弟の動画を翻訳している翻訳チャンネルさんを見つけたりとかしましたね。
Marie そうですよね。私はたぶん逆で、翻訳チャンネルから入って本家に行った感じなんですけど、どこかでは突き当たりますよね、翻訳チャンネルって。
ヤンキー そうですね。自然とYouTubeのトップ画面が(翻訳チャンネルで)埋め尽くされていったのを覚えてますね(笑)。
Marie 海外リアクターさんの翻訳チャンネルの存在、とくにSOS兄弟の翻訳チャンネルの存在を知った時、どう思われましたか?
ヤンキー それなんですけど、SOS兄弟の翻訳チャンネルを見た時も、あんまりいい気持ちがしなくて。
というのも何か、全体的な翻訳の仕方がSOS兄弟が言わなそうな口調だったりとか、すごく意訳された字幕が付けられていたりとか、字幕やサムネイルの部分が丁寧さを感じられなかったっていうのがあって。
再生回数もそこまで伸びていなくて。「もっとお二人の魅力を伝えられるはずなのにな」っていうのを、すごく最初見た時に感じましたね。
Marie なるほど、ヤンキーさん的にはちょっと「コレジャナイ感」が出てしまったというか(笑)。
ヤンキー そうですね(笑)、本当に好きだっただけに。
Marie とくに今、巷でたくさん翻訳チャンネルってあると思うんですけど、同じリアクターさんを翻訳していても、チャンネルごとにすごく違いがありますもんね。
ヤンキー そうですね、見せ方だったりとか、翻訳の仕方に性格が表れるな、と思いますね。
Marie 独特の訳を付けられて、それが味になってたり、そこのチャンネルの登録者さんがそれで満足してて、喜んでくださってるっていうこともあると思うんですけど。
同じ人(リアクター)が喋ってるとは思えないぐらい、かなりバラエティーに富んでるっていうのはありますよね。
ヤンキー 日本人が思い描く海外の方のテンプレ的な口調で翻訳する方もいますし、すごい荒々しい口調に翻訳しがちなチャンネルもあったりとか。
そういう翻訳者さんのユーモアみたいなのが輝いてる例もあるな、とは思いますね。
Marie もともとリアクターさんの数が多いから、そもそもバラエティーのあるジャンルなのに、一人の翻訳者さんでもそれだけバラエティーがあると、本当にすごい数の動画が生まれてくることになりますよね。
ヤンキー そうですね、海外リアクション動画ってもうカオスな、めちゃくちゃなところなので、面白いですけどね(笑)。
Marie 確かに(笑)。何かもうごった煮というか、玉石混交というか、すごい世界になってますよね。
ヤンキー やっぱりプロがいる世界じゃないと思うので、サムネイルとかも多種多様で、すごいことになってますね(笑)。
Marie こう、「チャンネル主の趣味が全面に押し出されてるな」みたいなサムネイルもありますもんね(笑)。
ヤンキー 中にはリアクターさんのキャプチャが毎回同じ、みたいなチャンネルもあったりしますし(笑)。
Marie 「そこは変えないんだ?(笑)」みたいになりますよね。
ヤンキー 「そのエピソードではその顔じゃないだろ」みたいなのはありますね(笑)。
Marie 「切り取るのが面倒くさかったのかな?」みたいな(笑)。
ヤンキー 毎回切り取るの大変ですからね、実際。
Marie 本当に深堀れば深堀るほど、そんなのがいっぱい出てくるよっていう感じですよね。
ヤンキー そうですね、奥が深いというか、こういう界隈は面白いなと思いますね。
チャンネル立ち上げの時の思いとは
Marie ヤンキーさんは既存のSOS兄弟の翻訳チャンネルでは満足できなかったかな、っていう感じだと思うんですけど、じゃあなぜそこから「自分で翻訳チャンネルを立ち上げよう」っていうところに繋がっていったのか、ちょっと詳しく聞かせていただいてもいいですか?
ヤンキー 何か、冷静に考えて始めたわけじゃなくて、割ともう、勝手に体が動いてた、みたいな。
「何で始めたか」って言われると難しいですけど、ただやっぱり、「自分でやった方が絶対に魅力を伝えられる」とか、「もっと日本の視聴者の方にも広められる」みたいな、根拠のない自信みたいなものがすごくあって。
そこで副次的な理由として、コロナ禍で時間があった、みたいなところも加わって、動き出したっていう感じですね。
Marie 実際、ヤンキーさんは大学で英語を中心に勉強していらっしゃったと思いますし、コロナ禍で自宅で過ごす時間が多いっていうところと、うまく噛み合った感じがしますよね。
ヤンキー そうですね、すごくタイミング的には神懸っていたなっていう。
Marie 結構、運命的というか、「ここにこれだけ条件が揃ったらもう、始めるしかないかな」みたいな感じですかね、きっと。
ヤンキー その「導かれたもの」が、翻訳チャンネルっていうのも、なかなか無いパターンですけど(笑)。
Marie 確かに(笑)。だって大学に入られる時にそんなこと(チャンネル運営)するつもりで入られてないですもんね。
ヤンキー そうなんですよね、箱根駅伝に出て・・・。
Marie そう、箱根駅伝に出てたのに(笑)。
ヤンキー そのはずが(笑)、パソコンをカタカタするようになるとは。
Marie 大分、インドアな方に振り切りましたもんね(笑)。
ヤンキー それまでは本当に将来のこととか、何も考えずにやってたので、翻訳チャンネルを始めるようになってから考え始めた、みたいな。
なので自分にとってはすごい大きくて、(翻訳チャンネルを始めて)よかったなと思いますね。
Marie こうやってお話を聞いていると、大学に入られて(チャンネルを)立ち上げた段階で、まだ2年生とかですよね。
その短い間にかなり色々なことが起きてたんだな、っていうことがよくわかりますね。すごく面白いです。
(中略)
ここまでの経緯っていうのは、すごくよくわかりました。でも、いざチャンネルを立ち上げる、となると、それはそれで、そんなに簡単じゃないというか、色々と考えることが出てくるんじゃないかな、と思うんですよね。
例えば、リアクターさんに許可を取ったりだとか。相手が日本に住んでいる方ならいいんですけど、SOS兄弟ってアメリカ在住ですよね?その辺とかどうしたのかな、とか。まだちょっと疑問が尽きないというか。
ヤンキー 確かに、その辺の話もすごくたくさんあるんですけど、そのことはまた、次回のラジオでお話しできたらと思います。
Marie なるほど、ちょっとここはお預けというところですかね(笑)。
じゃあ今回はここまでということにさせていただいて、また次回、ぜひお話を聞かせてください。ありがとうございました。
ヤンキー ありがとうございました。