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【emolで学ぶ ちょこっと心理学】価値の明確化、コミットメント【第4回】

こんにちは!emol workの心理チームの小澤です。
今回は心理的柔軟性のうちの残り二つの「価値の明確化」と「コミットメント」についてお話していきたいと思います。

前回までに紹介したものはACTでいうアクセプタンスの要素、つまり自分を柔軟に受け入れるために必要なものであったわけです。
しかし今回紹介する二つはコミットメント側、どう私たちが生きていくべきかを探るための要素になります。

価値の明確化

ACTは生活する上で有意義な行動レパートリーを増やすことを目的としています。その行動レパートリーを増やすために重要なものの一つが「価値の明確化」です。

人生の中でなんのために生きているのか、誰のために生きているのか考えたり悩んだりした経験は誰しもがあると思います。そのことは決して悪いことではありません。
きちんと方法に則って「人生における価値」を見つけること、それはより人生を豊かにするための行動を増やすことに繋がります。

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「なんのために生きているのか」を明確にすることで、例え自分がどの方向へ進むべきか迷った時でもその「価値」が明確にしてくれます。

この「価値」を探す上で重要な点がいくつかあります。
まず第一に「自分の気持ち」ではなく「実際のアクション」を価値に定めることです。
例えば「幸せになる」という価値を仮に定めたとしても状況に応じてその人の幸せは異なる上に曖昧なものであるため、そこに向かってどう行動すれば良いのか分からずつまずいてしまいます。
しかし「皆に優しくなる」など自分の手足を用いて実際にできる行動を「価値」にしてしまえば自分がどう行動すれば良いのかがわかりやすく、なおかつ想像もしやすくなります。
第二に結果がついて来なくても継続してやって生きたい!と思えるような価値であることも必要です。
もちろん頑張ればできることもありますが現実にはなかなかそうはいかないことも多くあります。
そのような場面でも続けて頑張りたいと思えるような価値を設定することで自分のモチベーションは長く続きますし、続けば続くほど自分が選択できる行動が広まります。そのためには続くような価値を設定してみることも効果的です。

実際にこれらに当てはまるような価値を考えようとするとかなり難しいですよね。
そこで「周りから最終的にどのような人だったと思われたいか」を想像してみましょう。
例えば「最終的に私は『何事にも真剣に取り組む人』だったと思われたい」と考えたならば価値は「何事にも真剣に取り組む」ことになるかと思います。
このように考えると自分を客観的に捉えて価値を探すことができるので自分の気持ちを価値に定めてしまうミスも少なくなるのでオススメです。

実際emol workでは価値の明確化をチャットの中に取り入れて自分にとっての価値は何であるのかを自分で導き出せるようにしています。

コミットメント

「コミットされた行為」とも言われ、先ほど決めた「価値」に沿って有意義な行動レパートリーを増やすことです。

一つ重要なのは「価値」に対して直線的ではなく遠回りした行動レパートリーでも大丈夫ということです。
例えば価値が「仕事で成功する」だったとします。成功するためには仕事で効率を上げるたり発言ができるための行動を考えることも重要です。
しかし仕事に直接関与していなくても、私生活でのリラックス度が仕事での効率に影響しているならば「私生活を充実させる」行動レパートリーを考えることも重要です。

このように考えると私たちが増やすことができる行動はかなり数多くあることが伺えます。
コミットする行為をどのようにして探し出すかについて様々な方法があるのですが、今回は一つオペラント行動に沿った話を紹介します。

ACTではある行動をした後の環境変化によって行動の発生頻度が変化するというふうに考えています。
具体的に説明をすると「運動をする」という行動をした時に運動をする前はなかった疲れが行動をした後に発生します。また、汗をかいたり時間を使うことも環境変化に繋がります。

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もちろん運動を継続して行うと筋肉がつく、健康になるなどの点もあります。ですが人間は行動をした直後の環境変化に注目するため運動が苦手な人は疲れる、大変などといったマイナスな面をより感じてしまい、結果的に「運動をする」という行動の減少に繋がります。

しかし行動をした後の環境変化でマイナスとなるような要素を減らしたり弱める、プラスとなるような環境変化を加えるなどの介入をすることによって増やしたい行動を増やせるかもしれません。

運動の例でいうと汗をかくことが嫌であればシートを常備しておく、運動した後にすぐシャワーを浴びられるようにする、一時間運動したら好きなアニメを一本みるなど様々なことができると思います。

私も運動が苦手なのですが、運動する時だけのお気に入りの曲や動画を流しながらやることで運動した後の楽しさを強め、毎日少しですがステイホーム中に運動を継続することはできました。

このように人生における価値を設定し、それに合わせて少しだけ環境を変えることで有意義な行動を増やすことができるので是非やってみてください!


これまで三回に渡ってACTでの心理的柔軟性について話をしてきましたがいかがでしょうか?
心理学って難しいかもしれませんが意外と面白いかも!と思っていただけたら幸いです。

次回からはまた別の話をしようと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました!

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