僕は盗みを働いて、利益を稼ぐ悪人。ただのペテン師ってやつだ。 時には金を奪ったし、時には人を騙した。昔から僕には居場所がなかったのだ。 ある時、僕には知り合いができた。とても細身で華奢な女性だった。当時の僕は周りが見えず、その女性に執拗に縋っていた。 私には女々しい悪魔が縋りついている。何かあれば泣きついてきて、私の意見を仰ぐ。嫌ではないが、あまり良くも思っていない。 私は才能を買われ、東京の大企業に就職した。しかし、その大企業はとある詐欺師に騙され、私は新卒で仕事を失
魔法のように、魔法のせいにして、君の心も焼き払えたらいいのに。君の記憶を蝕んだ、僕という名の寄生虫を振り払えたらいいのに。 たくさん嫌なことを見てきた。人の醜さを肌で感じた。でも僕だって、きっとそれは変わらない。 魔法使いになりたかった。 現代社会で魔法が使えたらよかった。 いじめてきたやつも、僕をめちゃくちゃにしてきたやつも、全部魔法があったらなんとかなったかもしれない。 炎魔法で焼けたらいいのに。 風魔法で遠くに吹き飛ばせたらいいのに。 水魔法で窒息させられたらいいのに
君の恋が腐っていく。 太陽も、月も、未来も、過去も、全てがすべて腐っていく。 楽しかったあの会話も。悲しかったあの出来事も。 全てが腐っていく。 君の太陽に縋りたかった。僕の心に縋りたかった。僕は今日も空を飛んでいる。 死ぬことでしか価値を得られなかった自分に、生きようと夢を見させてくれた。 懐かしい風景だった。どこか懐かしいのに、辛い情景だった。僕と君も、ただの背景に過ぎなかった。 未解決のままなあの事件も、壊れた時計の秒針も。全てが歪んでしまったのだ。 あの時飲んだレモネ
すみっこに僕がいた。 見放された僕がいた。 でも君は手を差し伸べた。 捨てられても、裏切られても、君は僕に優しく手を差し伸べた。 そんな君が大好きだ。 今通話している君には、きっとこんなこと言えないけど。 そういう優しさがずっと大好きなんだ。 だから、そばで僕を見ててね。
君を殺したい歌を書いている。既にワンコーラス分は終えている。だが、続きが書けない。いつだってそうだった。 結局、僕は何をやっても中途半端だ。曲を書く。歌を歌う。でも、結局全部途中で諦めていた。 このやり場のない感情はなんだ。 この場所で思う僕は本当に僕なのだろうか。 君は本当に君なのだろうか。 僕には分からない。知りたいわけでも、知りたくないわけでもない。でも、真実を知る勇気がない。 誰かを殺したい歌を書いている。その誰かの対象は君かもしれないし、親かもしれない。 あるい
数年前、お前は死んだ。 お前は死ぬまで、自分の持った明確な考え方を捨てなかった。 でも、自分より他人を優先してきたお前の最期を誰も見届けるやつなんていなかった。 世界から締め出されたみたいだ。 何をしていても、どんなに他人のことを考えて、優しくしようと、この世界の主役が誰かは決まっている。頑張る必要性はどこにもないのだ。お前は本当に馬鹿だ。ただ相手の反応だけを待って、指示に従うかのようにだけ頷く。相手が決めたらもうそれには絶対従う。 でも絶対、嫌そうな顔をしないのだ。 本当
さぁ、心を裸にして叫ぼう 衣服を脱いで沈もう お風呂に
明日は晴れるだろうか。 そんなことを今日も思いながら、この世界で息をする。 明日は雨だ。今日は晴れても、明日は雨だ。 絶対にそうだ。そうでなきゃおかしい。 僕がこの世界に生きることなど許されていいわけがない。こんなのおかしいんだよ。 明日は晴れるだろうか。こんなことを思っていた時期がある。でも晴れなくてもいいと今では思う。晴れなくても、僕を見てくれている人がいる。 それだけで、きっと幸せなのだから。 明日笑うだけで僕に幸せがやってくる。明日笑うだけで、君にも幸せが訪れる