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『ハウス・オブ・グッチ』

劇場入り口のポスターをiPhoneで撮ったものなので歪みと光がよろしくないのだけど、たまに聞くラジオ「たまむすび」の火曜15:00から町山智浩さんの映画紹介コーナーがあって、毎回大いに触発されるのだが、もっと触発された作品もあったのだが、なんか今回はスゥッと鑑賞まで実現できた。嬉しい。

『ハウス・オブ・グッチ』 ワタクシが敢えて語るでもないグッチ家のお家騒動の実話をもとにした物語らしいけど、ちょうど暗殺された頃はテレビ東京の「ファッション通信」をせっせとみていた時期でもあり、でもランウェイ以外の特集ってあんまり熱心でなかったから、朧げにしか憶えていない。大内順子さんもここを突っ込んで語っていなかったかもしれない。エレガントな人だから。

町山さんがもっと映画でのラスト以降の話もあれこれしてくれたので、もっと狡猾なのかと思ったら、レデイー・ガガ演じるパトリツィアが素朴に愚かで、普通に夫のマウリツィオというグッチ家の人を、彼女のやり方で愛していたのね。サスペンスでもなくラブストーリー。

5年くらいイタリアの企業に勤めていたので、彼らのファミリービジネスっぷりや「ブランド」業ってのも免疫があったからかな。グッチはそれでもそんなにあこがれないブランドなんだけど、マウリツィオのファッションや、乗っていた車、スポーツする時の服装とかが、むっちゃ格好良かった。パンフレット買ったら、車の紹介もあったのかな。

映画はつくづく顔だと思う。アル・パチーノ、ジャレット・レトの存在感は半端なく、ああいう表情をフレームに収めるのって映画作りの醍醐味だよね。三船敏郎とか、高倉健とか、原節子とか、演技が余計になる俳優の存在感。ルッキズムという言葉が出てくるくらいビジュアルに寛容になった現在、でも、顔が雄弁な人ってあんまり見ないよね。みんな美しくなっているけど、全然顔が語っていない。


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