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フレンドリーすぎるスイスの車掌さんの話

両親と3人でスイスを旅行中、マッターホルンが見える街・ツェルマットからの帰りの電車に乗っていたところ
チケットの確認のために車掌さんが回ってきた。

Helloと挨拶をして、切符を見せる。
…そこまではいつもと全く同じだった。


👱🏻‍♂️Are you from Japan?
 日本から?

👩Yes, we are!
 はい、そうです!


お決まりの質問に、にこやかに答えると
車掌さんは「オー、コンチニハ!」
と嬉しそうな顔をした。


👱🏻‍♂️Actually, I‘ve been practicing Karate for 20 years!
 実は20年空手をやってます!


少年のように顔を輝かせている推定30-40代と思われる車掌さんは、巡回をストップして手に持っていた機械をしまい、私たちのボックス席の手すりに寄りかかった。


スイス堪能中!の両親


👱🏻‍♂️Have you practiced Karate?
 空手やったことある?

👩No, none of us have. But my dad used to be a police officer, so he’d practiced Judo and Kendo.
 いえ、私たちはやったことないですねー。でも、父は警察だったので、柔道と剣道はやったことありますよ。

👱🏻‍♂️Wow, what a cool father you are!
 おー、お父さん超かっこいい!


通訳すると、父は少し照れながら嬉しそうに笑った。

車掌さんの質問は止まらない。


👱🏻‍♂️Are you guys enjoying Switzerland?
 スイス楽しんでる?

👩Yeah! It’s been amazing! So glad to see Matterhorn today.
 はい、サイコーです!今日はマッターホルンが見られてすごく嬉しかったです。


ツェルマットのハイキングコースにて


このときから、彼が他の乗客のチケットの確認に行っていないことが気になってしょうがなくなる。
こんな長い時間、ここで油売っていていいのだろうか…

しかし、それはもう嬉しそうに話しかけてくるので
「すみません、仕事中ですよね」
と言って水を差してしまうのも気が引ける。
(この様子だと気にしなかったかもしれないが)

私たちはそんなジレンマを抱えていたが、車掌さんの勢いは止まらない。


👱🏻‍♂️Do you know where I’m from?
 僕の出身地どこかわかる?

👩You’re not from Switzerland? No idea.
 スイスの方じゃないんですか?わからないです。

👱🏻‍♂️Look at my name plate. It’s a typical name of my country.
 僕のネームプレートを見て。僕の国の典型的な名前なんだけど。


車掌さんの名札を見ると、 «Van der»の文字。
当時は答えが分からず、

👩I’m not sure…Germany?
 分からないなぁ、ドイツですか?

と答えててみた。


👱🏻‍♂️The answer is…I’m from the Netherlands🇳🇱!
 答えは…オランダでした!


「Van der ⚫︎⚫︎」はオランダに非常によくある名前(苗字)とのことだった。

車掌さんは続ける。


👱🏻‍♂️If you meet someone friendly like me in Switzerland, chances are they’re from another country. Haha.
 スイスで僕みたいにフレンドリーな人に会ったら、だいたい別な国出身の人だよ。ははは。


「僕みたいにフレンドリー」って、
どこの国にもそうそう居ないと思いますけど…笑


途中停車した駅にいた女性職員を発見すると
彼女に手を振りながら、

👱🏻‍♂️That lady with purple hair is from Croatia.
 あの紫の髪の毛の女性はクロアチア出身。

と教えてくれた。
彼女もあなたのようにフレンドリーなのだろうか。



仕事を中断して、思いっきり世間話を楽しむ。
これまでいろんなヨーロッパの国々を巡ってきて
こんな車掌さんに会ったのは後にも先にもこの人だけだ。

私の両親も、「あの人仕事中だったよね…??」とカルチャーショックを受けていたが、日本が好きで、日本に興味を持って話しかけてくれたことがとても嬉しかったようだ。

結局、少なくとも30〜40分は話してただろうか。
私たちが下車した後も、窓越しに手を振って見送ってくれた車掌さん。
今も元気でご活躍だろうか。

電車から見える、息を呑む絶景!!


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英語が話せると、海外旅行が何倍も楽しくなる!

このシリーズでは、これまでの旅の思い出を
当時の英会話の再現付きで綴っていきます🍀

最後までお読みいただきありがとうございました😊

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