【ドイツ暮らし】大学のネームバリュー
年末年始に帰国した日本で、久々に再会した姉の話を聞いていたのだが、
「最近知り合った〇〇企業に勤めてる人はW大学出身なんだけど、
どう見ても頭良さそうには見えないんだよね・・・」
との発言が・・・
この手の話が好きな姉。
事あるごとにまず大学名が出てくる。
〇〇大学出身なのに使えない上司・・・とか
XX大学出なのに仕事ができる部下・・・みたいな
彼女にとって、出身大学はその人の力量を見定める指標のようになっているのだと思う。
実はあまり仲が良くなく、今回も数年ぶりに再会した姉なのだが、
この手の話を聞いて、また疎遠になりそうだな・・・と思ってしまった。
というのも、私自身があまり大学名で評価されてしまうような環境にいなかった事と、
今住んでいるドイツでも、大学名で評価されるということが少ないから、この手の話に馴染めないのかもしれない。
ということで、今日はそんな学歴の話を少し。
私が日本で勤めていた職場は、幸運にも?あまり学歴を問わないところだった。
一番可愛がってもらっていた上司は某有名大学の大学院まで出た方だったが、
私が一番慕っていた先輩は、高校中退(要は中卒・・・)だった。
頭の回転も速いし、後輩の面倒も良く見てくれて、尊敬できる先輩だった。
彼女は中卒であることがコンプレックスだったようだが、私は彼女を見て、学歴なんて関係ないんじゃん、って改めて思えた。
そんないろんなバックグラウンドを持つ同僚が周りにいたからか、学歴というか出身大学がその人を見定める指標になるなんて思ったことはない。
むしろ何に興味があって何を勉強していたか、を聞いた方がよっぽど面白いと思っていた。
そう思わせるには理由があって、上述の通り、学歴に一番先に目がいってしまう人身内が身近にいたからかもしれない。
新卒で結構有名な企業に勤め、もしかしたら周りに「高学歴」と言われる人がたくさんいたことが影響してしまったのかもしれないが、
私の姉にとって、出身大学がどこか?がその人がどんな人間なのかを決めると言っても過言ではない。
私としては、大学名よりイケメンなのか?とか、芸能人で言ったら誰似なのか?とか
そんなことの方が気になるのだがw
身近な人、友人、同僚誰でも良いが、その人たちの話題を出すときに必ず大学名が出てくる。
姉に限らず、確かに日本にいると、「〇〇の彼氏はXX大学出身なんだって。すごいよね?」みたいな出身大学が修飾語のように使われることが時折あるように思う。
私自身、学歴関係なしの職場にいたこと、そして今ドイツにいることも、どこの大学で学んだか、については気にしなくなったのかもしれない。
ドイツが意外に学歴社会であることは何度か記事にも書いているのだが、
記事にも書いている通り、ドイツも学歴社会ではあるが、
どこの大学を出たか、はそれほど重要ではなく、何をどこまで学んだか、が重要視される。
大学のネームバリューとか、そんなに気にしていない。
重要なのは、学士なのか修士なのか、それとも博士なのか、その辺が重要。
(これも一度記事に書いているが・・・)
ドイツは日本より博士課程を終えている人が日本より多い気がする。
というか、日本より博士課程が身近にある気がする。
となると自動的に修士課程を修了している人も多い。
これは夫の見解になるが、エンジニアである夫は工学の修士課程を修了している。
修士を終えて初めて就活のスタートに立てる、と言っていた。
というか、エンジニアのような専門的な職業になると、修士課程を終えていることが最低条件とされていることが多いとのこと。
あ、だから修士課程を終えている人がドイツは多いのだなぁと思ったり・・・
言われてみれば、エンジニアの友人が周りに結構いるが、皆確かに修士とか博士まで学んだ人ばかりであった。
ちなみに求人採用を見ていると、ドイツではエンジニアとか工学系の仕事に関わらず、学歴は修士課程修了以上っていうのもあったりして、驚いた記憶がある。
日本だと修士は大学の先生とかそんな専門職なイメージだったのだが。
こんな具合で、ドイツではどこ大出てるの?よりもどこまで勉強したの?の方が重要であって、
別にミュンヘン大で学ぼうが、日本に留学して東大で勉強していようが、注目すべきは何をどこまで学んだか、なのである。
〇〇大学出てるのよ♪という大学のブランド力よりも、
何をどこまで学んだのよ♪っていうプロセスを評価してくれるのがドイツだと思う。
この大学に入るために頑張りました。というよりも、
この学問をここまで極めました。というところに注目してくれる。
だから、もし学歴コンプレックスみたいなものを抱えているとしたら、安心してほしい。
そんなの日本くらい(?)であって、ドイツでは好きなことを極めている人こそ評価してもらえる。
はずである。
今日はこの辺で。Ciao