おがさわら丸で酔いまくった話
小笠原諸島が好きだ。
青い海、色とりどりの魚、白いサンゴ礁。
リゾート化されていない手つかずの自然と人々の営み。
2年前に訪れた父島での滞在が素晴らしくて、そのときにできた現地の友達を訪問しようと、2024年10月に小笠原を再訪した。
ところが今回は、行きと帰りのおがさわら丸で盛大に酔ってしまった。
YouTubeなどを見ていても私ほど酔った人の話を見かけないので、そのときの記録を当時のメモをもとに記しておきたい。
おがさわら丸。
6日に一度、東京は竹芝桟橋と父島を結ぶ定期船。
片道1000キロ、24時間の船旅である。
泣いても笑っても、一度乗船したら6日間は帰ってこられない。
その日はいつも通り11時出航だった。
最強の酔い止めとして名高いアネロンは服用していた。
デッキから東京の景色をしばし堪能した後、船内のレストランで名物の島塩ラーメンでお昼にした。
東京湾にいる間は電波が入るが、外洋に出てしまうとスマホの電波が入らない。
暇つぶしにダウンロードしておいたアマゾンプライムの映画やドラマで時間をやり過ごすつもりだった。
14時45分、前回より揺れが激しい気がする。
まだ余裕があったので、隣のベッドのマダムとアップルパイを食べながら話をしていた。
16時30分、三宅島も通過。
時々激しく揺れる。
16時50分、御蔵島沖で電波が入って夫と通話。
19時30分、船が大揺れに。レストランでお茶漬けを半分食べた。
船内の案内所で聞いたら、横になって休むしかないですねと言われる。
今回はずっとこんな海況ですと。絶望感しかない。
ついにトイレに行くこともおっくうなほど酔って、ベッドにはりつけ。
21時30分、消灯の時間。
上下左右にすごい揺れ。寝返りも打てない。吐きそう。吐きそう。
22時50分、トイレで全力リバース。
気持ち悪いときは吐いた方がいい。
2時間ほど便器を抱えて嘔吐。
その後も気持ちが悪くてエチケット袋を抱えて一睡もできず。
こんなに酔っているのは自分だけだと思うと惨めでたまらない。
みんな酔ってたら気分はマシなのに。
正直今回は旅に出なければよかったと思った。
航海で後悔。
うまいこと言ってる場合じゃない。
2時55分、揺れがちょっと穏やかになった?
3時10分、また揺れ始めた~勘弁して、朝は近い、頑張ろう。
5時20分、ギリギリ酔わないけど動けない程度の揺れが続く。
朝ごはんは無理だ。
6時10分、気力を振り絞ってシャワーを浴びて歯を磨いた。
8時、『タイタニック』を観る。航海中に観る映画じゃない。
11時、父島二見港着。
死ぬかと思った。
迎えに来てくれた友達の顔を見て泣いた。
午後のツアーはキャンセルして宿のベッドでひっくり返っていた。
ちなみに帰りの船も揺れたけど、案内所に(懲りずに)相談したら、揺れがマシな後方の部屋に変えてもらえた。
案内所付近(船の真ん中)が揺れが少ないから、この辺にいるといいですよと教えてもらった。
対応の差よ。
でも帰りは陸酔い(おかよい)がひどくて、三日間めまいに苦しみました。
次はちゃんとした旅行記を書きます。
おがさわら丸怖い。
トラウマ。