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0から1を生み出す北欧の3つのマインドーa quiet dayを読んで

北欧のデザインや創造性教育、スタートアップエコシステムなど、ゼロからイチを創造するという点において、北欧は世界から注目を集めています。

私がフィンランドでデザイン教育を受けて感じたのは、創造性のエッセンスの1つは北欧の人たちのマインドにあるということでした。

そのマインドセットを実際に北欧に行ったような感覚で感じることができる a quiet dayというマガジンが大好きで、帰国してから約1年半で薄れつつある大切な感覚を思い出すためにも、よく読ませてもらっています。

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a quiet dayでは、北欧で暮らす0から1を生み出すクリエイターに焦点をあて、その創造性の源泉やライフスタイルをインタビューと写真を通じて、感じとることができます。

北欧という響きにピンと来る人は、なぜ、北欧に憧れを抱くのか?という直感でしかなかった理由を、確かで優しい言葉で気づかせてくれるような感覚になるのではないでしょうか。

私も少しずつ読み進めながら、北欧フィンランドでの経験や出会った人たちとの会話を振り返り、これまで言葉にして伝えることが難しかった北欧マインドのエッセンスが詰まっているなと感じています。

この記事では、私が感じる「北欧の人々の0から1を生み出す豊かなマインドセット」の3つのエッセンスをご紹介したいと思います。

自由

自由と聞くと、気の向くままに過ごしたり、ほかの人のことよりも自分のことを優先するネガティブなイメージがあるかもしれませんが、私が感じる北欧での自由とは「自分のなかに軸をもつ」ことと考えています。

a quiet dayを継続しているモチベーションにも次のようなことが書かれていました。

「自由」の舵は握れているか
「自由」とは「自らに、由る(よる)」と書きます。何の制約もなく解放されることも自由の一つなのだとは思いますが、僕が考える「自由」は自分起因で何かを始めること、進めることなのだろうなと思います。

北欧の教育は、自由教育とも呼ばれ、人口の少なく厳しい自然環境のなかで「自立した強い個人」の育成を意図した教育プログラムがあります。それは
国の構成員が自立し、主体性を持つことが大前提で、自立した強い個人が、各々の個性を発揮して、各分野でのイノベーションを担うことを主眼に置いています。

ゼロからイチを生み出すという点において、拠り所となる軸として、他者と異なる「個性」が強みとなると同時に、新しい何かを創造するために必要な「主体性と責任」という真の意味で自由なマインドセットが養われている事が第1のエッセンスだと感じています。

意志

2つめに、未来に対する意志(=ヴィジョン)があると感じています。

どんな未来を創造したいですか?そのために、今のクリエイターとしての活動がどう結びついていくのですか?といった質問に対して、その人らしい答えを返している印象があり、そのヴィジョンが北欧マインドの特徴ではないでしょうか。

それは、小さい頃から自分とコミュニケーションすることを大切にしている文化だからこそ、主体性があり、意志をもって創造のプロセスに取り組んでいる姿勢が印象的だと感じています。

イノベーションの領域でも、ビジョン・ドリブンというアプローチが言語化されるようになっているように、元々、0から1を生み出すクリエイター達にとって、ビジョンや意志という未来に対する自分なりのものの見方は大切にされてきたのだろうと考えています。

表現

なにかを創造するということは、1つめの自由(自らの軸に由ること)、2つめの意志(未来に対するビジョンをもつこと)をベースにしながら、3つめに「表現」していくプロセスだと、北欧のクリエイターの言葉から感じています。

日本人は自分を表現することがあまり得意ではないとよく耳にします。それは表現の形が、海外と異なり、直接的ではないためという理由もあるように思いますが、私が北欧で感じたことは自己表現が教育やライフスタイルに組み込まれているということでした。

フィンランドではデザインは文化であり、一人ひとりの個性(違い)を大切にする文化であるからこそ、小さい頃から表現することが大切にされているように感じました。

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北欧のマインドセットや雰囲気といった目に見えにくい面を感じとることができる a quiet dayは、私が帰国後も大切にしたい価値観を思い出させてくれる貴重な本で、とても感謝しています。ありがとうございます。

本当に最近、Amazonでも入手できるようになったそうです。

この記事で書いたポイントは、私なりの解釈ですので、マガジンを読んだり、北欧に行ったりしながら、北欧マインドのエッセンスはどのようなものだと感じるか共有いただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

Photo : Otaniemi, Espoo, Finland

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