なぜ転職しようと思ったのか


はじめに

新卒でITエンジニアになってから、エンジニア人生を20年近く歩んでおり、その間2回転職しました。どんな心境で転職(入社)を決意したのか、新卒入社含む転職成績はどうだったのか、転職後どうなったのかをつらつらと書いていきたいと思います。

新卒入社(200X年)

当時はまだ就職氷河期まっただ中で、どこの企業も新卒採者数を抑えている状況でした。就職できなかったらアルバイトになるのかなとか、奨学金返せるのかなとか、とにかく不安でした。一応、在学中に基本情報の資格は取りました。

就職活動の結果

結果:3社応募、内面接落ち2社 内定1社
大手メーカー系企業2社面接落ち、内定が出たのはグループ企業合わせて300名程度社員を抱える独立系SIerでした。
エンジニア派遣がメインの事業でしたが、自社開発&研究職待遇で採用してもらえました。

就職してどうだったか

いろいろなことをやらせてもらえて楽しかったです。東大、東工大、筑波大出身の方とか頭の良い大学出身の方も入社しており、その方々とも色々と技術についてのお話をしたりと、入社して4年目までは充実したエンジニアライフを送っていました。
将来リストラされないようにという後ろ向きな理由ですが、とにかくスキルを磨いていました。(通勤時間はシステム構築の本を読んだり、土日は図書館で高度情報処理資格取得の勉強りたり)

なぜ転職しようと思ったのか

上司が変わったことが一番の大きな原因です。某外資系でSEをやっていたという人が中途で採用され、私の上司になりました。
私には向けられなかったのですが、とにかくなんでもかんでも「これが外資系の流儀だ」とか言って怒鳴り散らかす人でした。当時はまだパワハラという言葉も定義も確かなかった時代なので、彼の行動も大きく問題視されていないように見えました。自分には怒鳴りがこなかったとはいえ、社内では異動先もなく「このままじゃメンタルまずいかも」と思い転職を決意しました。

転職1回目(200Y年)

転職するにあたり、大きな会社で大きなプロジェクトを体験したいと考えました。上司から離れたかったのと、ちょうど後輩が都内の客先プロジェクトに配属されていて、そこが炎上しているので人を探しているという話を聞いて、そこに参画させてくれと異動を申し出ました(都内だったら勤務終了後にそのまま面接も受けられますし)。

1回目の転職活動の結果

応募:6社 選考途中辞退1社 書類落ち1社 面接落ち3社 内定1社
(活動期間 約2ヵ月)

転職にあたり、某大手のエージェントを利用しました。エージェントと面談したその日に12社紹介してもらえて「世の中、こんなにたくさん企業があるんだなぁ」と思った記憶があります。その中で自分の興味とマッチしていそうなところを6社応募しました。
内定をもらえたのが大手メーカーのIT子会社(いわゆる冠企業、社員2000名ぐらい)だけだったので、悩むことなくそこに行くことにしました。
転職したときの残業なしベース年収は480万円据え置きです。ただ、就業時間が8時間→7時間半、休日が+7日間増えたので実質は待遇改善されています。

転職してどうだったか

一言でいうと、とても素晴らしい会社でした。当時ではめずらしい、エンジニアファーストの視点を経営方針に含んでいました。通常の業務の他に、好きな研修を受けられる制度の実施、スキルアップデートのための業務時間内での先端技術の勉強会が認められており、社風を改善する活動も活発に行われていました。
当時はまだ流行前のAWSやandroidアプリ開発、rubyなどの勉強会が行われており、目の付け所もよかったのではと。

なぜ転職しようと思ったのか

吸収合併されて、文字通り会社が消滅しました。そのまま吸収したほうの会社に移籍したのですが、色々なものが180度変わったように感じます。経営方針は「売り上げガー、利益ガー」ばっかりで社員に目を向けた言葉が一言もなくなりました。今までやってきた先端技術を学ぶ社風もどこかへ飛んでいきました。給与等の待遇は少しよくなったような気がしますが、ずっと同じスキル/技術だけ使って、ずっと同じような業務続けていたら詰むと考えたので、転職を決意しました。

転職2回目(201Z年)

転職するにあたり、最初の企業で学んだ色々なスキル/技術を最新のものにアップデートしたいと考えました。前の会社は組み込み系メインで、Cでの開発オンリー(たまにネットワークとか、データベースが出てくるくらい)だったので。自動化ツール等はrubyで作ったりしてましたが。

2回目の転職活動の結果

応募:9社 選考途中辞退1社 書類落ち4社 面接落ち3社 内定1社
(活動期間4ヵ月)

活動するにあたり、転職サイトの利用がメインでした。
業務がすごく忙しかったのと、マイペースで活動したいということもあり、転職サイトでよさげな企業があったら応募して、落ちたら次に行くというスタンスで活動していました。
内定をもらえたのが自社開発を行っているWeb系の会社(社員数50人くらい)でした。転職サイトでのスカウトがきっかけです。
年収は670万円→600万円にダウンです。前職の年収670万円の内、70万円は残業代だったので残業なしで考えるとトントンといったところでしょうか。

転職してどうだったか

入社して1年間は楽しかったです。10数年ぶりにふれたweb系の技術はかなり進化しており、再発見の連続でした。直属の上司もやりたい業務をやらせてもらえる方で、このときのモチベーションは前年比300%増しぐらいあったのではと。ただ、1年後、その上のさらに上のトップから物言いが入り、「こいつにはこれをやらせろ、他はやらせるな」みたいなことを言われ、(コネ入社のITをほとんど知らない)上司に変更になったことと、実質上から言われた業務しかできなくなりました。
業務は海外に立ち上げたオフショア会社を使ってのwebシステム構築業務(英語を使ったブリッジSE、プロジェクトマネージャ、要件定義から基本設計まで担当)でした。
最初は全然回らず死ぬほどきつかったのですが、色々と業務の内容を改善をしていき、回り始めるようになってからは楽しくなりました。

なぜ転職しようと思ったのか

※現在転職に向けて準備中です。
理由はいろいろとありますが、「がんばりが報われなかった」になるでしょうか。
端的にいうと、客観的な指標での評価結果(売上の半分をオフショア事業で稼ぐようになった、生産性指標も全社でトップ3に入るレベルを示していた)を無視して「ミーティングにはギリギリで入ってくる(遅刻はしていない)、backlogを常にみていない」とか謎の理由で最低評価をつけられたり。
会社の方針があるのでサラリーマンやっている以上は、やりたいことばかりできるものではないと理解しています。それならそれで、課した業務に対して、残した業績に対しては正しく評価する(報いる)べきなのではと思ったりします。
長くなるので、こちらは機会があれば別の投稿で公開できればと。

まとめ

転職しようと思ったのは、公開されている退職者の本音アンケートの上位に来ている、あるあるな理由です。

  • 人間関係

  • 将来に不安を感じた(ずっと同じスキル、技術を使って業務を進めている)

  • 適切に評価されなかった(恣意的な評価をされた)と感じた

逆に以下のような会社だったら、モチベーションが上がりますし、末永く貢献していきたいという気持ちになります。

  • 将来を見据えて新しいスキル獲得への理解がある、道が開けている

  • 評価に納得感がある、透明性がある

  • スキルだけでなく、ひととなりをよく見てから、上の立場につける人を決めている(トップの人のふるまいって、とても重要です)



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