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産後の妻を6時間寝かせれば、夫婦仲は良くなる

ただいま~って帰宅したら、なんだか妻が無表情。機嫌が悪いのかな。
というより、なんだか産後、妻が自分に対して冷たくなった気がする。
返事もそっけないし、前みたいに笑顔を見せてくれることが減ったような。

子どもを優先しているから、疲れてるんだろうな。仕方がないとはいっても、やっぱり寂しい。スキンシップもだいぶ減ってしまった。ていうか皆無かもしれない。どうにか元の、優しくて可愛い妻にもどってくれないだろうか。


……なんてことを悩んでいる男性の皆様にお願いしたいことがあって、わたしは今日このnoteを書いています。


奥様と笑顔で笑いあいたい、あたたかい触れ合いをしたい、と望むのであれば、夫のあなたがすることはサプライズで花束を買ってくることでも、筋トレして男性ホルモンを放出することでもなく、奥様に充分な睡眠時間を確保してもらうために努力する、ただこれだけです。

奥様はあなたへの愛情が冷めたわけではありません。
眠いんです。ただただ、寝たいんです。ぐっすりと。人に起こされるのではなく、自然に、自発的に目覚める快適な眠りを体感したいのです。

あなたは奥様が一日に何時間寝ているか、ご存じですか?
そしてできれば、ぐっすり眠れているかどうかも尋ねてみてください。

朝起きた時に、「よく寝たな~!\(^o^)/」って元気に起きてくるのでなければ、奥様は睡眠不足かもしれません。

ずーっと仲良しの夫婦でいるために、大切なのは身体のコンディション。
もし思い当たることがあれば、さっそく今日から奥様に対して実践してみてください。


睡眠不足によるデメリット

睡眠不足による弊害は、以下の通りです。

・風邪など、いろんな病気にかかりやすくなる
・注意力がなくなって、ミスをしやすくなる
・うつ状態になりやすくなり、やる気が低下する
・セロトニンというホルモンが減少し、イライラしやすくなる

つまり、母親が睡眠不足になると、

子どもの風邪をもらいやすくなり、
しかもなかなか治らずに長引き、
出かけるときに荷物を忘れたり用意が不充分だったりして困って、
子どもや夫にイライラしやすくなって、
怒鳴ったり泣いたりして、
毎日なにをしていてもあんまり楽しいと思えない、
とにかく日々がつらいと感じる……

という事態になり得るかもしれないということです。
想像するだけでも地獄ですよね。大事な人をそんな状態にしてはいけません。

睡眠は、長く寝ればいいというものでもなくて、長時間寝ているのに疲れがとれない人もいます。大事なのは、時間だけではなく質。(とはいえ時間も、やっぱり6時間~8時間は欲しいです)

寝ている時に何度も起きる睡眠では、身体の回復に必要な成長ホルモンが分泌されにくくなり、疲労が蓄積しやすくなります。また、前述のとおり、イライラしやすくなったり、落ち込みやすくなったりします。

こんな状態では子育てどころではありませんし、ましてやこれで夜の生活を求められたりしたら、殺したくなります(真顔)。

人間の3大欲求である、食欲、性欲、睡眠欲。

産後の女性は、睡眠欲を一番に優先させてあげてください。
少々食べなくても死にませんが、寝ないと心が死にます。
男性と違って、性欲を満たすのは一番最後でいいのです。


母親が睡眠不足になる主な理由

育児中の母親が睡眠不足に陥る理由には様々なものがありますが、その中で、夫が介入することで解決できるものがあるとすれば、「子どもが夜中に起きたときの対応」です。

子どもは、大人と違って眠りのサイクル(レム睡眠とノンレム睡眠)が早いので、大人よりも眠りが浅くなりやすく、夜中に何度も起きてしまいます。目が覚めたとしても、また自分で再入眠してくれれば問題ないのですが、小さい子どもほど、一人でもう一度眠りに入るのが上手ではないため、どうしても大人のサポートを必要として、泣いたり、起き上がってアピールしたりするのです。

このとき、対応するのは母親の仕事だ、と任せっきりになっていませんか?

「だって、夜中はママじゃないとだめみたいで」
こういうお声もよく聞きます。ただこれ、子どもにとっては【ママのほうがもう一度眠れた実績が多い】という事実があるだけなんです。

子どもはまだまだ経験が少ないので、成功体験から認知を獲得していきます。

夜中に自分(子ども)が目覚めたとき、母親が寝かしつけてくれた経験が多いと、そりゃあもちろん子どもは無意識に母親を求めるようになります。夜中はママじゃないとダメなんじゃなくて、パパが夜中に寝かしつけるまで努力し続けないことが多い、ってだけの話なんですね。

「俺じゃ無理みたいだからママ代わってよ」
って寝かしつけを母親に依頼する父親もいますが、この時、母親は内心「あなたは誰かに任せられていいよね……」って思ってます。

夜中、泣いてなかなか寝ないお子さんの対応をする際に大事なのは【なにがなんでも一人で寝かしつける気概】です。実際、世の中の母親の大半は、すやすやと眠る夫の横で、そんな気持ちで夜泣き対応にあたっています。

「夜中に子どもが起きたら俺がなんとかするから、ゆっくり朝まで寝てね。今日も朝から夜までずっと見ててくれてありがとう(*^-^*)」
みたいなことを言ってくれたら、なんてやさしい人……神……!てなりますし、感謝しまくります。

この人と結婚してよかったなって心から思えるし、身体と心に余裕ができると、改めて「好きだなぁ、大事だなぁ」と思えるようになるかもしれません。(100%の保証はありませんw)


理想的な、子どもの夜泣き対応

子どもが夜に起きる原因はたくさんあります。

風邪による鼻水・鼻づまり・咳、喉が渇いた、皮膚が痒い、おしっこに行きたい、暑い、寒い、まぶしい、音がうるさい、怖い夢を見た、などの明確な理由があるものから【なんかわからんけど起きてしまったし、寝られへん】という厄介なものまで。

起きたことに明確な理由がある場合は、やはりその理由を解消してあげることが最優先です。温度を適温にする、お部屋を真っ暗にする、なるべく静かにする、お茶を飲ませる、など。

ただ、明確な理由がない場合は、もう一度再入眠させるために、少し根気が必要です。

子どもを寝かせるために、授乳をしているご家庭は多いかもしれません。そのため、「寝かしつけはママじゃないと無理」という意見になることもうなずけます。ただ、実は、授乳で寝かしつけをしていると、夜泣きは増えます

なぜなら、子どもは先程も言った通り、眠るのが上手ではありません。
大人なら、目をつむって、しゃべらずに、身体も動かさずにしていると、そのうち眠れますよね。でも子どもは、そんなことがわからないわけです。どうやったら眠れるのか、知らないんです。

そこで、授乳で寝かしつけられている子は、こう理解します。

「あっ、寝るためには、このやわらかいもの(乳首)を口にふくんで吸ってたらいいんだー!なるほどこれ寝やすい~」

授乳で寝落ちした子どもは、お布団に置かれます。で、次に眠りが浅くなって目覚めた時に、こう思います。

「あれっ。起きちゃった。もっかい寝よう。どうやって寝るんやっけ。せや、口の中になんか入れなあかんのやったな。どこ?あのやわらかいのんどこ?ちょっとー!眠るためのアレちょうだいよーー!!(泣く)」

こんなかんじです。授乳でしか「眠る」という成功体験をしていない子は、ほんとに素直に、授乳でしか眠れなくなるので、常に「口の中に乳首を含まないと満足できずに泣く」ようになってしまうのです。

ここで父親の出番です。父親からはおっぱいは出ないので、必然的に寝かしつけはそれ以外の方法となりますね。

ほんとは、寝かしつけというのは、大人がなるべく楽な方法でするのが負担が少ないので、何もせず放置、で寝かせるのが理想なのですが、それはまた別の機会に書きます。

夜中にできる対応の順番としては、

・泣いてもしばらく放置(寝言泣きの可能性もあります)
・2分ぐらい泣いてたらトントンしてみる
・だめなら立って抱っこして揺れる

こうなります。また、お子さんの月齢に応じて、最後の授乳からけっこう時間が経っていればお腹がすいているかもしれないので、ミルクで授乳してください。液体ミルクは便利です。

ただし、授乳しながら寝落ちさせてはいけません。ちょっとかわいそうにもみえますが、寝そうになったら起こして、授乳以外の方法で寝かしつけましょう。月齢にもよりますが、赤ちゃんだと、授乳のあとはすぐに排泄する場合もあるので、おむつ確認もできると完璧です。

お父さんからはおっぱいのにおいがしないのと、肩幅が広く安定感のある抱っこなので、父親の抱っこは寝てくれる確率が高いです。自信をもって寝かしつけしてください。

また、あまりにも寝ないからといって、激しく揺さぶったり、イライラして乱暴に扱うのは、当たり前ですけどやめましょう。自分も限界を感じたら、そこは素直に、妻にお願いしましょう。あくまでも、「すぐに頼る」のではなく、限界まで自分ひとりでやってみる姿勢が大事です。


母親がニコニコするためには、睡眠時間が大事。

このことを、世の中の人が全員わかってくれていればいいなと願っています。数日間ゆっくり眠れると、妻は夫にも子どもにももっと優しくできるはずです。

これからも続く長い結婚生活を、ずっと仲良く過ごすために、産後の母親をゆっくり寝かせてくれる素敵な父親が増えますように。
そして、産後クライシスという危機にみまわれず、子どもが産まれたことによって絆をより強めるご夫婦が増えますように。


ここからは余談ですが、お子さんの夜泣き、鼻水・鼻づまり・咳、皮膚のかゆみなどは、「小児はり」で改善できることがあります。
夜中の対応は父親でももちろんしんどいです。らく~に、母親の睡眠時間を増やしたい方は、ぜひ小児はりのことを知ってください(*'ω'*)


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えみすけ
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