una carta de saturno

昨日は土星とスピカの間を月が通るらしいと聞いたので空を見てみたけど、どれがスピカと土星だか分からなかった。数日で満月になろうと月はこうこうと輝いていたけれども。

ここ半年くらいプラネタリウムに地味にはまっていて、今日は「土星」をテーマにしたアロマプラネタリウムというのに行きました。香りはレモングラス、ペパーミント、シダーウッドを炊いて星空を見る大人向けのイベント。香りを人と共有するのは面白い試みだと思う。神戸のプラネタリウムは解説の人の声が録音じゃないのもなんだかあたたかみがあってよくて。

上映が終わり存分に癒されて外を出るとあまりに月が光っていてほとんど満月だったし、電話の充電は切れていたけれど、プラネタリウムで今日の月と星の位置を教わったので、それを目印にして、歩いて帰ろうと思った。ポートアイランドは小さい島なので方角さえわかれば三宮まで歩けるだろう。

科学館から満月を背に公園を超えて橋を渡って海を見ながら歩いていくと、神戸の街と水面が輝いてて、この街は宝石箱のようだと思う。後ろから月に見守られ背筋がしゃんとのびるようだった。40分ほどあるいて海を超え、三宮駅付近で歩いていたら天体望遠鏡を2台設置している人がいた。大きめ声で、月と土星が見えます、無料です、と言った。誰も足を止めていない。私はとっさに見せてほしいと言い、覗き込むと絵に描いたような土星と光り輝く月が見えた。

お礼を言って去ろうとすると、のぞかせてくれた人の良さそうなおじさんが自分で撮影したのだろう土星の写真の白黒コピーの紙切れを一枚くれた。あまりに荒いぼんやりした土星のイメージだし、もらったときは何とも思わなかったけれど、家にこの紙が置かれた時に急になにか重大なメッセージのような気がした。土星からのメッセージ。それを言葉通り受け取ってしまったのだ。

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