育児中でも徹夜で小説書きたいオタク母(二次創作)
肌寒い、暖房を入れてしまおうか?
子供にとてもじゃないが半袖は着せれない。
中耳炎の我が子を耳鼻科に連れて行くが
予約は7時半から行列をなしており、しまじろうを見せながら並びなんとか無事受診して保育園に連れて行く昼頃にはなんとノースリーブでもいいぐらいの日差し。
日焼け止めを塗ってやらなかったことを後悔しながら中耳炎の薬をもらいに薬局へ駆け足で向かう。
子供ができる前の自分ってこんなに暑さだの寒さだの気にしてなかった。
あまりにも小説を書くこと、漫画を描くこと、自己表現に夢中で
頭の中に生きれていた昔の自分。
気温差が令和になってから激しすぎるというのもあると思うけれど、雨も風も雪も感じ方が子供を産んでからとその前では異世界に来たように違う気がする。
妊娠前にYoutuberの一次創作小説を書いたのを最後にBL小説を書いていない。
今思えば創作活動ってすごく贅沢な趣味だった。
誰かにお金を払うでもなく、本を売っても稼げるほどお金をもらうわけでもなく、ただただ頭の中にある邪な妄想をひたすら形にして共感してくれる誰かを見つけては満たされて、また書く。
それが当時の私にとって一番幸福な時間だった。
私の妄想の世界を褒めてもらえる、すなわち自分の存在の全肯定である。
そんなことで私は自分の自尊心を育ててきた。
特に忘れられないのが一夜漬けで東京のイベントに持っていく二次創作小説本を書き上げたこと。
すでに友達の神絵師からもらった素晴らしい表紙は出来上がっており、イベントは2、3日後?とにかくタイトスケジュールだった。
仕事から帰って私はパソコンに向かい、食べるのも息をするのも忘れて文字を綴った。
まるで見たことを映し書いているかのように鮮明に攻めと受けの会話が聞こえて来る。
リズムよい文章を口に出して「天才だ」と自分を褒めながらノンストップで書き進める。
静かなアパートにタイピングの音だけが響く。
遂に10,000文字を超え、最低限本になるだけの文字数を稼ぐと、全体のバランスを取る。
私はなんとなくのプロットで書きたいシーンから書くので雑なところに補足や日常生活を入れ込んで自然にしていく。
神になった気持ちである。
そして仕上がるとパソコンの周りをうろうろしながらうっとり眺める。
一夜漬けで20,000文字!書きたいものを一気に書き上げることができた充実感!
最高だった。
友人の素敵な表紙のおかげで想定よりも売れて在庫は残らず、手元にこの本がないのを残念に思う。
あんな感動的な一夜を経験してしまったら、人生でもう一度あれがやりたいと思ってしまう。
特に育児中の今、絶対に一夜漬けなんてできない今だからこそやりたいと夢見ている。
今は漫画やアニメは全然見れていないが中学生の時に好きだった漫画のBLカップリングに再熱しており頭の中の記憶だけで盛り上がっているので、子供が長く寝てくれるようになってから覚悟が決まったらやっちゃおうかな...と作戦を立てている。