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462.稲葉優子さんと行くみちひらきの旅2024【1】~湯立神事:石清水八幡宮~(1.28午前)

「湯」は、水の浄化、火の浄化、風の浄化が相乗している。
だから、湯につかると、心身に積もった埃や垢や疲れを、祓い、浄め、癒すことができる。

「湯立神事」は、「霊水」が「火」と「風」によって「湯」になり、相乗された霊力をもって祓い、浄め、魔を封じ、祈願が叶うアクティベーションだと感じる。

(振りまく湯の飛沫)
(浴びたい)

(本文より)

◆「湯」のことだま
◆湯立神事
◆オガタマの実
◆厄除けうどん

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◆「湯」のことだま

京都府八幡市に坐する石清水八幡宮湯立神事と、鬼やらい神事に参列した。
北東は、鬼が出入りする方角「鬼門」とされ、禍を避けるための社寺が配されるが、石清水八幡宮は、その対角の南西「裏鬼門」を封じ、遠く平安京を守護するために配されている。

2022年10月に、神奈川県に住む、ことだま師®仲間の稲葉優子さんと一緒に、石清水八幡宮を参拝したとき、裏参道の、男山の中腹あたりに坐する〈石清水社〉〈石清水井〉の、いいしれないたたずまいに魅せられ、その霊泉からくみ上げた御神水を、大釜で沸かして、ご神前に献上し、神楽女が笹の葉で釜の熱湯を四方に激しく振りまき、厄除け・無病息災・五穀豊穣を願うという「湯立神事」のことを知り、

(参列したい!)

と心に決める。

石清水八幡宮が創建される以前から、〈霊泉が湧き出る聖地〉だったという「石清水社」「石清水井」から、その前に立つだけで伝わってくる、圧倒的なたたずまいは、石清水八幡宮のご神域の、どこよりも、神様がいらっしゃる気配が濃厚で、立ち去りがたいほどの吸引力だったこと。

(その霊泉が、「湯」に!)

優子さんと私は、名前に「ゆ」の音を持っている。
(浜田えみなは、活動名で、本名は、弓代)

「ゆ」のことだまに秘められた、たくさんの意味や力のうち、生まれたときに託された使命の種は、人によって違うし、名前の音の組み合わせも違うので、同じ音を持っていても、そうと気づかずに導かれたり、気づけばやっていることは、さまざまだけれど、共鳴したり、共有できるポイントや、awakeningが起こるスイッチ」は同じだと感じている。

その一つが「湯」

共に学び研鑽している「名前のことだま®」で、創始者の山下弘司先生から、教えていただいたことを書いてみる。

水を熱すると熱くなる。
この状態になった水を、英語では、「Hot water」と表現する。
ところが、日本語では、「熱い水」ではなく、「湯」という新たな言葉で表現する。
「水」が熱くなっただけではない、そのエネルギーの違いを、日本人は感じていたのだと。

浄化と祓い。
「水の浄化」「火の浄化」「風の浄化」

「湯」は、水の浄化、火の浄化、風の浄化が相乗している。
だから、湯につかると、心身に積もった埃や垢や疲れを、祓い、浄め、癒すことができる。

「湯立神事」は、「霊水」が「火」と「風」によって「湯」になり、相乗された霊力をもって祓い、浄め、魔を封じ、祈願が叶うアクティベーションだと感じる。

(振りまく湯の飛沫)
(浴びたい)

決めたけれど、翌年2023年の湯立神事は、2月1日(水)で、月初に仕事を休むのは無理なので、見送った。

そして迎えた2024年の湯立神事は、2月1日ではなく、節分直前の日曜日午前10時から斎行されると知り、行く気満々。
13時からは、「鬼やらい」という節分のご神事も斎行される。

もちろん、私は独りでどこにでも行くけれど、

(2022年に石清水八幡宮に参拝するきっかけとなり、いっしょに「石清水井」の御神水を飲んだ優子さんと参列したい!)

と思い、モーレツにお誘いしたところ……

その気になった優子さんは、なんと夜行バスで、26日早朝から関西入りして、2日間奈良に滞在。
風の神 龍田神社、水を司る神 廣瀬神社、そして春日神社を参拝され、夜には若草山の山焼きを間近で!

関西在住の私も、体験したことのない、〈風と水と火の浄化のフルコース〉

若草山の山焼きで、花火があがるなんて、優子さんが投稿していた動画を観るまで知らなかった。

そして、今回の旅の仕上げとして、28日、石清水八幡宮の2つのご神事へ。

優子さんは、フェイスブックの投稿からも伺えるように、日本各地の寺社を訪れる機会が多く、しかも、スケジュールが密で、ちょっとたじろぐような弾丸ツアー。

あまりにもパワフルなので、ご両親や祖父母さまに、「た行」(土地の神様のお守りとご縁が深い)「ら行」(回転、加速の力)の音を持つかたがいらっしゃるかと尋ねたら、父方も母方も、どちらにも「た行」と「ら行」の音があるとのことで、〈名前に潜在する先祖・家族の音〉を、ひもとくことの深さを思う。

長すぎる前置きはこのあたりにして、いよいよ、「湯立神事」と「鬼やらい神事」のレポートです!

◆湯立神事

石清水八幡宮は、標高150m弱の男山がご神域で、15分ごとに発車するケーブルカーか、徒歩で登拝する。

優子さんと私は、登りはケーブルカーを使う。
前回参拝したときは、「こがね」号で、今回は「あかね号」


ご神事の日の石清水八幡宮が、どのくらい混雑するかわからず、満員で乗れなかった場合、開始時刻に間に合わない可能性もあるので、ネットなどで調べてみたけれど、昨年までは、コロナ禍の影響で、ご神事の執り行いかたが違っているので、あまり参考にならない。

が、どうやら、子どもたち向け(家族向け)で、境内に鬼が登場し、子どもたちをおどかし、「鬼やらい人」の豆まきによって退散したのち、福豆が授与される「鬼やらい神事」は、かなりの人気で混雑するが、「湯立神事」のほうは、さほど混雑しないとわかる。

実際、優子さんと待ち合わせた時点で、ケーブルカー乗り場に人影はなく、その後、じわじわと満員になったものの、ケーブルカーをおりて、南総門をくぐり、湯立神事が斎行されるとおぼしき場に立っても、カメラを構えて準備をする人たちのほかは、さほどの混雑ではなかった。


本殿前の広場では、すでに、御祭神の〈中御前 応神天皇〉、〈東御前 神宮皇后〉、〈西御前 比め大神〉に献上する3つの大釜に、くみあげた御神水がたたえられ、火が燃えている。


初めてのご神事なので、いったい、どの場所に立てばよいのかわからず、うろうろ。
カメラを構えたおじさんたちは、後方に位置しているので、最初はそちらにいたのだけど、そこからだと後ろから観ることになると気がつき、ご神事の全体を、前から拝観できる本殿前に移動する。
そのころには、かなりの混雑になっていて、前列に立つのは難しいほど。

ふりむくと、青空に、本殿と、石清水八幡宮のシンボルである御神矢にちなんだ、ジャンボ御神矢がそびえている。


(なんという、潔さと清々しさ)

この御神矢は、八幡宮にちなみ、高さは8メートルで、使われている竹は境内の竹林のもの。冬至から節分まで設置されているとのこと。(帰宅後、調べました!)

そわそわしながら待っていると、定刻に、神楽女が、ご神事の場に入っていらした。

巫女鈴と紙垂で、場を浄め、祈りとともに舞い、湧き立つ湯に、塩、米、酒を入れて浄め、竹で作った器に、竹製のひしゃくで、くみとり、三座に献上する。



「お湯様がお通りになります」

という声(言葉はうろ覚え)が聴こえて、参道を見ると、しずしずと、竹の器にくまれた湯が、本殿に捧げられる。神楽女から、ひとりめの神職へ。そして、ふたりめの神職へと、手から手へ引き継がれ、本殿前で、最後の神職へ献上される流れに、みとれてしまう。

この所作が、みたび、繰り返される。
神聖なご神事を、撮影してもよいのだろうかと思いつつ。

最後に、笹の葉を用いて、独特の所作で、おごそかに、かつ激しく、美しく、リズミカルに、大釜の熱湯を四方に振りまき、厄除・無病息災・五穀豊穣を願う伝統神事は終了する。



神楽女の振りまく熱湯の飛沫を浴びたいと思っていたのだけど、優子さんと私が立つ本殿近くまでは、とどかず。
浴びるためには、大釜が設置された近くに位置することだと、学習する。

でも、たくさん用意された笹を、釜の湯に存分にくぐらせ、しずくがしたたる笹を、巫女さんが授与してくださるのだ。

優子さんと、さっそく列に並んで、ありがたく手渡ししていただいた。
しずくがいっぱい。
頭上で振って、頭にも、顔にも、火と、水と、風の浄化と、酒と、米と、塩で、浄められた「湯」をまとう。

授与された笹は、魔除けの力があるので、玄関や神棚にお祀りし、来年、古いお札などとともに、返納すると教えていただいた。

境内は、笹をかざした人だらけ。
本殿をバックにして、笹を撮影する人だらけ。
みんな、考えることは同じ。

せっかくなので、笹がまだ、イキイキとしている間に、立派なカメラを首から下げてスタンバイしているおじさんに、優子さんとふたりで撮影していただく。

午後からの「鬼やらい」のビュースポットを尋ねると、鬼が通るのを見るなら、石畳のしかれたこの道の両脇で、矢を射たり、剣をふるったり、豆まきをする様子を見るなら、前方とのこと。

鬼は、豆にやられて、本殿前の斜面を、何度もころがりおちるらしい。

とりあえず、13時からの開始まで、時間があるので、境内後方に坐する、たくさんのお社をお参りすることに。

◆オガタマの実

前回の参拝のときもそうだけど、地元の、毎日、参拝しているような、石清水八幡宮ラブな人たちに、なぜか声をかけられ、いろいろ教えてもらえる。


りっぱなオガタマの木に手をあわせていると、またしても、どこから現れたのか、知らないおじさんが、その実のことを教えてくれ、落ちて、殻だけになり、ちょうど巫女鈴のようにみえる形を、落ち葉の中に手を入れて探し、拾い上げて見せてくれた。
しかも、優子さんと私にひとつずつ!

アメノウズメが天岩戸の前で踊ったときに、実のついたオガタマの枝を持っていたと言われていることは知っていたけれど、オガタマの実を観たことがなかったので、とてもありがたかった。

いつ実が成っているのを観られるのかと尋ねると、秋ごろだというので、そのころに、また参拝しようと思う。

◆厄除けうどん

なにはともあれ、お昼ご飯。
石清水八幡宮には、食事処は一か所しかなく、混雑して入れなかったときのことを考えて、おにぎりを持参しているのだけど、入れるなら、あたたかいところに座って、あたたかいものをいただきたい。

時間が早かったせいか、席につくことができて、一安心。
一日中戸外にいるので、寒さも心配していたけれど、日差しがあり、風がなかったので、汗ばむほどだった。

メニューは3種類で、厄除けうどんをいただく。
お揚げさんと、とろろ昆布と、ねぎと、かまぼこ。
うどんは、もちもちで、あたたかいおだしがおいしい。


優子さんとは、2022年10月の石清水八幡宮のあと、2023年4月2日に、滋賀県の日光東照宮と、関蝉丸神社を参拝しているので、それ以来。

うどんを食べながら、二日間の奈良旅を聴かせていただく。
どんぶりの影に隠して、持参した、どら焼きも食べてしまう。

午後からは、「鬼やらい神事」

つづきます。

浜田えみな

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昇殿参拝しました! 地元ガイドのようなおじさん登場!


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