117.いつもいっしょ
朝の通勤電車で、座ることができた。
カバンを膝の上に置いて、一息ついたら、目の前の床にわんこがいる!
中学生の女の子のローファーに、くんくんすりよっている。
そのよりそい感。
いたいけのなさ。
(生きているの?)
と思うほど。
(なんで、こんなにぴったりよりそっているの?)
と思ってよく見ると、わんこは、サブバックにつけられたマスコットだった。
サブバックは、無造作に床に直置きされているのだが、どういう仕組みなのか、わんこは転がらずに立っている。
電車が揺れて、カバンが動くたびに、あっちを向いたり、こっちを向いたり。
でも、どちらを向いても、女の子の靴から離れない。
たまらなくかわいい。
思わず、こっそり撮ってしまった。
学校のある駅に着くと、女の子は床に置いたサブバックを肩にかけ、出口へ向かう。
すると、わんこは、今度は女の子の手によりそい、しっぽを立てて、ちんとすましているのだった。
(りっぱな差し尾)
かわいすぎて、また撮った。
浜田えみな