482.【ペア活】雪舟伝説 ~トラりんに会えたりん・ランチはイタリアンりん~
【国宝6点すべて公開 京博だけ! 巡回なしの京都限定開催 ※雪舟展ではありません!】のキャッチフレーズの、雪舟伝説展に行ってきた。
京阪電車の七条駅から、七条通を登っていくと、右側に三十三間堂、左側に京都国立博物館が見えてくる。そのまま進んで、東大路通を超えると、桃山時代を代表する絵師・長谷川等伯等、長谷川一門による国宝の障壁画を観賞できる智積院があり、その先には京都女子大学がある。短期大学部に2年間通った。この界隈は、あちらこちらに、友達との思い出がある。
通学時に、毎日眺めていた京都国立博物館。展覧会には何度も足を運んだけれど、何回訪れても、建物がかっこいい。
入口に、「本日のトラりん」案内板というものがあり、タイムスケジュールが書かれているのを見つけた。
(トラりん?)
博物館の公式キャラクターのようだけど、これまで出会ったことがなかった。
いったい、いつから? と思って、調べると、2015年からPR大使をしているとのこと。
展覧会に来ているはずなので、たまたま、タイミングが合わなかったのかも。
時計を見ると、ちょうど、トラりんが出没している時間だったので、会いたいと思い、受付のお姉さんに尋ねると、「いま、ちょうど、あちらのグランドロビーの奥にいますよ」と教えてくれた。
長~いグランドロビーをのぞくと、確かに遠くに人だかり。そして、モノトーンの着ぐるみが、モフモフしている!
(トラなのに、なぜ、黄色じゃなくてモノトーン?)
尾形光琳の「竹虎図」の虎がモチーフなのだそうだ。
尾形光琳(おがたこうりん)の「りん」をもらって、「トラりん」なんだな! と思ったら、ちゃんとした名前があったので、びっくり。
トラりんプロフィールによると、【尾形光琳の幼名「市之丞」からお名前を拝借して、「虎形 琳之丞(略してトラりん)」】とのこと。
せっかくなので、記念撮影をしてもらう。
雪舟の水墨画を観に行くので、服装をモノトーンにしてきたので、トラりんともバッチリだ。
トラりんは、とっても人気者。水墨画展なので、小さな子供はほとんどいなくて、年齢層が高めのおばさんばっかりなのだけど。
エントランスロビーで放映されていた、トラりんと研究員さんによる「みどころ解説」の動画で、予習もばっちり。いよいよ作品展へ。
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いきなり、国宝!
(本物、初めて観たーーーーー)
と、夫と感動。
実は、水墨画のことも、雪舟のことも、実はよく知らないことに気が付く。
雪舟が、中国(明)で3年間、水墨画の修行をしていたことも知らなかったし、雪舟の黄金期が70歳を超えてからというのも知らなかった。国宝に指定されている6点は、すべて60歳を超えてからの作品だということも、初めて知った。
水墨画のイメージで、すぐに思い浮かぶ山水画だけでなく、「天橋立図」のような、大きな眺望の実景を俯瞰した構図もあり、目を奪われる。
そのように見晴らせる場所はなく、ドローンでも使わないと観ることができない。さまざまな場所から観た風景を、雪舟が頭の中で組み合わせて、描いたのだろうとのこと。
また、風景だけでなく、人物作品もあり、「慧可断臂図(えかだんぴず)」は、まるで短歌か小説のようだ。すくいとられ、切り取られたシーン。描かれた二人の背と横顔から、物語が聴こえてくる。
(すごいなあ……)
室町時代に、日本を離れて中国で3年間、絵を学び、70歳から黄金期。80歳を過ぎて、現地に足を運んで、天橋立の全景を描く。
スーパーおじいちゃんだ。
雪舟は、ドリーマーだと感じた。
イメージ(夢)の世界と、現実の世界を行き来できる。
夢の身体は疲れない。なんでもできる。見えないものも見えるし、現実にはありえない風景も、夢の世界では存在する。
文楽の豊竹若太夫氏も、80歳を過ぎてから成長すると表明されていた。人生の真骨頂は60歳からの精進にかかるのだ。
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さて、夫と私のペア活は、必ずランチがセット。
今回は、京都国立博物館の向かいにあるハイアットリージェンシーホテルのイタリアンレストラン 「トラットリア セッテ」
夫も私も、もうあまり食べられないし、食事中に席を立つことなく、ゆっくり食事がしたいので、ビュッフェスタイルを選ぶことはないのだけど、ゴールデンウィーク限定のビュッフェランチが、超お得なので、予約した。
前菜もサラダも、特製ナポリ釜で焼き上げるピザも、パスタも、グリッシーニもフォカッチャも食べ放題で、デザートプレートにコーヒーも付いている。
七条という、京都の観光地から少し離れた立地のせいか、席数を少なめにしているのか、ビュッフェのテーブルの混雑もさほどなく、ゆったりした雰囲気。
窓から見える新緑が目にやさしくて、いい感じだ。窓際の席だったので、眼下に、日本庭園も見える。
4種類のチーズを使っているというピザが、すっごくおいしくて、もう少し、胃が丈夫だったら、あと1枚食べられたのに、本当にがっくり。
パスタは、出来立てを1皿ずつ運んでくれるシステムで、5種類のうち2種類しか食べられなくて、残念。
デザートプレートは、ティラミスとバニラアイス。王道のおいしさ。
ごちそうさまでした!
連日の【ペア活】&【ファミ活】で、ややお疲れモードの夫と私は、寄り道せずにまっすぐ帰宅。
浜田えみな
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