「疲れる」のを避けることで、チャンスを逃している人がいるはず

2021年11月18日 20:13

ADDressというサービスを使って多拠点生活をしています。と言うと、多拠点生活をしたことのない人から、いろいろ質問が来たりします。その中に

「移動が多くて疲れませんか？」

っていうのがあります。多分これは、ネガティブな方の質問ですよね。「知らない人と暮らすなんて、変な人がいたりしませんか？」とかと同義の。

会社員時代の「疲れ」

現代人を襲う疲れ。疲労回復効果を謳う、商品やサービスは巷にたくさんあります。

私も普通の会社員だった時代、「うう。疲れたなあ⤵⤵」と思ったことがありました。だからご質問される方は、疲れ＝つらい　即ち、できれば避けたい、と思ってのご質問であることが想像できます。

私はADDressを始めてから、疲れに対する考え方が変わったことに最近気づきました。

先日、奈良の拠点でご一緒した、ADDressとは別のサービスを使って多拠点生活を送っている女性が私に言いました。

「この生活って、なんというか・・もう、楽しすぎません？？」

私は笑ってしまいました。その通りだと思います。楽しすぎ、幸せすぎる毎日です。行きたいところへ行って、いろんなものを見て、いろんな人に会って、初めての体験をたくさんする。

初めての電車。珍しい食べ物。いつもとは勝手の違うスーパーマーケット。乗り方の違うバス。

山に登り、海で泳ぎ、道に迷って、歩きすぎる。楽しいおしゃべり。飲みすぎ。食べ過ぎ。

まあ、毎日くたくたですね。夜になり、ベッドに横たわった瞬間から泥のように眠っています。時に、SNSなどで移動が多いことを知った人から、「疲れすぎないようにね！」と言われて、はっとなり、そうだね。疲れているかもしれないから、1日くらいゆっくりしよう。と思ったります。

そうなんです。まるで子供の毎日のように、いろんなことが起きて、夢中で過ごして、疲れちゃうんです。なんか、クタクタなんです。毎日。今の私にとっては、疲れる＝楽しい。ってことです。

「移動が多くて疲れませんか？」っていう質問に、なんて答えたらいいんだろう。

「疲れる」の定義が違うから、「そうですね。」も違うし、「いいえ疲れません。」は噓になる。

「疲れるんですけど、まあ、楽しいんですよー。」っていうのは、多分、全然その人が欲しい答え、私が正しく伝えたい答えになってない。「あ。やっぱ疲れるのかあ。じゃあ大変そうだ。」と思われるような気がする。

1日をやりたいことや、将来への夢への準備で埋め尽くし、くたくたになるのは楽しいこと。

一方、1日中やりたくないことばかりで、自分の儘ならない時間で埋め尽くされることは疲れるし、つらいこと。

昨今は「働き方改革」（この言葉もすでに古い）で、長時間労働に対する規制が厳しくなりました。頑張りすぎない、が流行っています。

そうなると、今まで当たり前だった徒弟制度とか、職人さんとか、芸術の世界で生きる人は、どうやって働くのが自分にとってベストなのか、ということを迷うんじゃないかな。と思います。

働かせる側は、「最近世の中厳しくなってきたしな・・」と思うし、働く側は、周囲の友人や風潮を感じながら「働きすぎて失っているものが多すぎるのでは・・」と不安になります。

私は、一流を目指す人は、普通の人と時間の使い方が違うと思っています。ほんの一握りの「特別な才能」を持っている人を育成するためには、「寝る間を惜しんで何かを成し遂げる」ってことは、必要で、今時、それらはどうやって、守られていくのか？を考えてしまいます。

世の中のほとんどの「普通」の人たちを守るための法律は、絶対に必要です。「疲れる⤵⤵」の人は、一刻も早く、その場から逃げ出せばいい。

でも「疲れる⤴⤴」の人の邪魔をしてはいけない。「疲れる⤴⤴」の人は、体を壊さないようにしながら、それに打ち込んで、「普通の人にはできないこと」をやればいい。

周りと比べず、そして、誰かが声高に言う、本当っぽい嘘に惑わされないでいたほうがいい。自分の「疲れる⤴⤴」を楽しんで、信じて進めばいい。自分がどうしたいのか、をちゃんと考えればいい。信念を持つ、自分の哲学を持つことが大切なんだと思います。

現在の風潮の下で、「持ってるかもしれない才能やチャンス」を、周りに合わせてしまい、発揮できずにいる人もたくさんいるように感じています。

「疲れる⤵⤵」の人の中にも、夢中になれることを見つけるまでの一歩手前の人がいるかもしれない。この時点で、どう考えるのか、どう行動するのか、それが運命の分かれ道のような気がします。自分がどっちの「疲れる⤴⤵」にいるのか、どっちへ進むと「疲れる⤴⤴」の人生を見つけられるのか。

「忙しい」ということから、いろいろ考えたことを書きました。私は今、ただただ毎日が楽しい。疲れることがこんなに楽しいなんて。

今日は、『ユリシーズ』と『失われた時を求めて』について、レポートを書いて（大変だった・・・）英語のレッスンをして、近くのmini 四国八十八箇所にお参りして、お好み焼きを作って（失敗だった・・・）食べて、今はもらった「風の森」っていう、奈良の日本酒を飲んでます。

今日もきっと、ぐっすりだ。

今夜もよい夢を見られますように。