「CS・ES・Profitのバランス」のメカニズム判明
はじめに
こんにちは、エミリーです。
今日は長年のモヤモヤ(?)が解消された話をします。
「優れたマネージャーはCS・ES・Profitをバランス良く高める」
とある場所で上記のような話を聞き、
この3つがトレードオフの関係であるかのような言い方に若干の違和感を感じていました。
CS=顧客満足度
ES=従業員満足度
Profit=利益
「顧客の満足を追求しても、利益が出なければ意味がない」
それはそうだけど、顧客に満足を提供できれば普通に考えて利益はついてくるはず。利益が出ないのはよほどビジネスモデルが悪いか、プライシングがおかしい等の話では。
「従業員の満足を追求しても、顧客満足や利益につながらなければ意味がない」
それはそうだけど、従業員の満足度って顧客に伝播するよなあ、と。顧客が満足すれば利益はついてくるよなあ、と。
「利益を追求しても、顧客や従業員が満足していなければ意味がない」
これはまあそうですね。顧客満足・従業員満足なき利益は「短命」に終わりそうです。持続的ではなさそう。
「価値」こそがすべて!
ハーバード・ビジネス・スクール教授の戦略講義
そんな長年のモヤモヤを解消してくれる本に出会いました。
本の表紙にもなっている「バリューマップ」で、3つの関係性を説明することができます。
WTP=支払意思額。顧客が、いくらまでなら払って良いと思えるか。
Price=実際の価格
Cost=実際の報酬等
WTS=売却意思額。従業員が、いくらだったら働いても良いと思えるか等。※CostとWTSには従業員だけでなく外注・仕入れも含まれるので文末を「等」でぼかしてみました。
利益=Price - Cost
創造された価値=WTP - WTS
※ちなみに
消費者余剰的なやつ=WTP - Price
労働者余剰(?)=Cost - WTS
WTPの引き上げ=CSの向上
WTSの引き下げ=ESの向上等
と言い換えても良いでしょう。
これらは、「どんどん値上げする」「少しでも人件費を安くする」こととは全く違います。ですが、結局利益がついていることには変わりありません。
WTPの引き上げ→健全なプライシングができる
WTSの引き下げ→健全な報酬で優秀な人材に選んでもらえる
という訳で
「CS・ES・Profit」は三権分立のようなトレードオフっぽい関係性なのではなく、
CSとESを高めていった結果、健全なProfitが得られるのである
というメカニズムが可視化されて、とてもすっきりしました✨
WTPを重視する人
WTPを重視するのとは別の流派として「製品中心主義」という考え方が提示されています。
人からどう思われてるかは分かりませんが、自分としては「顧客が拍手喝采するのを見たい」という気持ちでまなび生産性向上を運営しているので、この考え方と相性が良いのだろうなと思いました。
WTSの実感
「大企業で生きる中小企業診断士」である私が本業として働いている大企業は、たとえば働きがいのある企業2023などのランキングでいつも上位にいるような会社です。
局所的に働きにくい組織・一時的に働きにくい瞬間というのは過去ありましたが、いくつかの仕組みにより、そういった状況が早めに解消される体制が整っています。
「私という個人が特別親しい・特別優秀だから目にかけてもらっている」とかじゃなくて、「会社の戦略としてWTSの引き下げに注力していて、仕組みが整っている」ことへの信頼感・安心感をひしひしと感じています。
この投稿が回ってきたとき、「うちの会社のことだ」と思いました。
私は、今の会社に属していることで得られるインプットが量・質ともに高いので、やめてしまったらどこでこういった良質なインプットが得られるのかがわからず、やめることができません。つまり(理由にもよるけど)今より給与が低いとしても働く理由があります=WTSが低いということです。
「この場所でも良いインプットが得られる」という別の場所が見つかる
「この会社から学べることはもうない」という域に達する
「昔取った杵柄」で生きていく覚悟が決まる
のどれかになるまで、本業を手放すことはないと思います。
また、他の会社から雇用されたいという気持ちもなく「市場価値」が気にならなくなり、ビズリーチなどの転職プラットフォームを全て退会しました。
本業マウントみたいになってますがw言いたいこととしては、WTSの引き下げの重要性を労働者として実感させられているので、自分も仕組みとして構築したいということです。
おわりに
以上です。
これからもWTPの引き上げとWTSの引き下げをがんばります!
よろしくお願いします!
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