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失敗からの教訓

長年、周囲に合わせながら過ごしてきたことが、いかに自分自身を抑圧してきたかに気づくまでには、時間がかかった。プライベートと仕事、両方での人間関係に行き詰まった瞬間が訪れた時、その重さは一気に押し寄せた。特に仕事では、先輩からの嫌がらせが日々の業務に深刻な影響を与えていた。その嫌がらせは、単に無視や軽視ではなく、仕事そのものを奪われるというものだった。自分が積極的に仕事をしたいという性格だったが、その先輩は周囲に吹聴し、自分には雑用や無意味な仕事しか与えられないようにしていた。周りの同僚や上司もその状況を黙認しており、上司に相談しても軽く冗談で済まされる始末だった。

この状況の中で、最初は他人に頼ることが当然だと思っていた。しかし、周囲の無関心に直面する中で、他責にしていた自分自身の考え方が間違っていたと気づかされた。他人が悪い、この人が悪いと、すべてを外的要因のせいにして、自分を守ろうとしていたが、それは実際には自分を縛りつけていることに気づいた瞬間だった。安全や安心を求めるならば、自ら行動し、自分の意見を伝えることが必要だという教訓を得た。誰かが助けてくれることを待つのではなく、自分自身で解決に向かわなければならないのだ。

その気づきが訪れてから、自衛の精神が大切だと強く思うようになった。危険に対処するには、まず自分自身を守る行動が必要であり、その一環として「嫌なことは嫌だ」とはっきり伝えることが大事だと感じた。正直な意見を持ち、相手に伝えることができるようになったことで、ようやく自分の意志を取り戻し、他人に合わせるばかりではない自分自身を確立していった。

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