日をつなぐということ、個展によせて
個展をすることになりました。それもふたつ、たてつづけに。
学生時代からいくつかグループ展に出させてもらうことはあっても、ソロはこの度が初めてです。
展示タイトル「よいてんき」と「Nichi-nichi」は、このDMを作る段階になって急いでひねり出したものです。
さて、展示の内容やテーマをひとことで表すならどういうことになるだろうか、と。
いずれも中身の部分を限定せず(限定できるほどに企画が固まっていなかったため。。。)、見ていただいた方に自由に感じ取っていただけるようなタイトルをと考えました。
「よいてんき」はある絵本作家さんの講演でのお話がヒントになって生まれました。
天気予報でいかにもありそうな「明日は良い天気になるでしょう」ということば。
実際にはこのような言い方はしないということ、ご存知でしょうか?
理由は、誰にとっても「よいてんき」の日というのはありえないから。
からりと晴れた夏の日を好む人もいる。しかし、たとえば木陰のない屋外で運動会をやる人にとって、元気の良すぎる太陽は地獄でしょう。
春が好きな人、冬が好きな人、雨の日が好きな人、風が吹くのが好きな人。
人それぞれのよいてんきがあり、居心地のよさを感じている。
印象的ですてきなお話だったため、展示会の名前としてお借りすることにしました。
「Nichi-nichi」が意味するのはその名のとおり日々、毎日。
過去の絵を展示するということは、わたしにとって日常を振り返る行為に等しいことです。
とりわけここ数ヶ月の日々はなんだかすごかった。
個展を決めたのは世の中が次第に騒がしくなった頃で、いつにも増して不安定な状況に、自分の今までとこれからをあれこれ考えざるを得ませんでした。
正直なことを言うと、絵を描かずに終える日も多いです。
疲れ、ふてくされ、帰宅するや寝てしまいたくなるような日もあります。
日頃絵とは関係のない仕事を持ちつつ、細い線をつなぐように地道に作家活動を続けておられる方がたくさんいらっしゃる中、線どころか切れ切れの破線のようなわたしの日々は、それでもどうにか続いていたのでした。
あんなことがあった、こんなこともあった。
よいてんきだった、わるいてんきだった。
うれしかった、かなしかった。
メッセージというほど立派なものはないけれど。
様々な感情渦巻く日常を、どうにか乗り越えていく誰かにとって、つかの間寄り添う展示であればというのが、今現在の思いです。
ギャラリーの方に、そのときの状況を見ながら開催の可否など臨機応変に対応しましょうと言っていただいたのは幸いでした。
まずは無事、安全に開催されることを願いつつ、以下に情報を掲載いたします。
【きよはらえみこ個展 2020】
Vol.1
「よいてんき」
2020.11.25[Wed]~12.1[Tue]
11:00~18:00
(最終日は17:00まで)
子どもの本専門店ブックハウスカフェ 右奥個室「こまどり」
〒101-0051
東京都千代田区神田神保町2-5 北沢ビル1F
03-6261-6177
https://www.bookhousecafe.jp/
東京メトロ・都営地下鉄 神保町駅A1出口より徒歩1分
※ベビーカーご利用の方はA2出口が便利です。
Vol.2
「Nichi-nichi」
ー日々ー
2020.12.15[Tue]~12.21[Mon]
12:00~19:00
(最終日は17:00まで)
Gallery DEUX sacre(ギャラリー ドゥ サクレ)
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前3-40-3 ビューロ201
東京メトロ 外苑前駅 3番出口より徒歩約8分
「蛸あざぶ」さんの2階です。
○ご来場のみなさまへ○
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)への対策として、次のことをお願い申し上げます。
・マスクの着用
・会場内が混雑した場合の入場待機