検索では味わえない、勘や偶然に頼るたのしさ
用事を済ませた帰り道、天気が気持ちよかったものですから、ちょっと遠回りをして帰ろうと、歩いたことのない道を夫と歩いていました。
そんな中、なんともいい香りがして、わたしは足を止めました。
足を止めたその場所は、一見、普通の家。
でもドアの張り紙を見ると、どうやらパン屋らしいのです。しかしドアから中の様子は見えません。天気もいいし、何か買ってベンチにでも座って食べたいと思っていたところだったので恐る恐る中に入ってみることにしました。
少しドキドキしながらドアを開けてみると、そこにはなんとも美味しそうなパンがズラリと並んでいるではありませんか!なんとも美しい惣菜パンの数々。何を隠そう、わたしは惣菜パンが大好きなのです!
ワクワクしながら、少し迷いながら、わたしたちはパンをいくつか選びました。
少し歩くと小さな公園があったので、そこで食べることに。
ベンチに座ってパンを食べ始めたところ、思わず「うまい!」と声が出ます。これは何のハーブ?マスタードきいてる、ピクルスの味付け最高!
夫と取り合いになりながら、わたしたちはパン3つをペロリと平らげました。
検索でもなく、前情報もなく、偶然ステキなお店を見つけた時、なぜこんなにもうれしく思うのでしょう。それは誰かに教えてもらったのではなく、自分たちで見つけ出した喜びを体で感じるからではないでしょうか。
検索から導き出される想定された未来を歩む恩恵もあります。
でもすこし勘や偶然を頼りに生きてみるだけで、ただの日常が冒険に変わると思った帰り道でした。うれしさ、たのしさというものは、想定の枠から外れたところにあるのかもしれません。