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私の手の話。

今月は、手のことをほめてもらうことが多かったです。

手を使って人の体のケアをする、徒手療法の世界で仕事をしているので(いわゆる、ほんとに「手に職」)、手のことをほめていただく機会は人よりも多いかもしれません。

私の手は、今までいろんなことをして働いてきたけれど、手先の器用さとか見た目の美しさとかに関しては、いたって平凡。特に優れていない。むしろ、手先についてはどちらかといえば不器用の類で、なにかと粗雑だし細かいことできないので、印刷会社でも物流会社でも、自分の失敗の後作業でさえ、周囲の人が見るに見かねて「もうお前はいいから何もするな」と言うくらいに、ひどい。

そういう意味で、この仕事は手先が器用かどうかは関係ない、と保障できる貴重な存在です。

私の手をほめていただくポイントがどこにあるかというと、感触らしい。触った感じとか、温度。

人の体に手で触れるので、感触が大事、ってことですね。
手の見た目とか器用さがコンプレックスの方、朗報ですよ!! 
バンザイ! こんな世界もあります。笑

で。このところなんでやたら手についての感想が多いのかな、ということを考えてみたんですが、それは今の日常生活にあるのかな、と感じています。

例の、ソーシャルディスタンス、ってやつです。

今の私たちの生活からは、感染症予防のために、人と話をしたり、人と触れ合ったり、そばにいたり、ということが極端に減りました。

だから、なんでもない話をしたり、人に体に触れてもらう、という時間がすごく貴重で、言葉にならない人恋しさのようなものが私の手の感想につながっているのかな、と思います。

大人でも、なんとなく、どこかにさみしい気持ちを抱えながら日々を送っているのかもしれません。

より一層、貴重な時間を、心を込めてお届けしていきます。

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みちのえみこ
最後まで読んでいただいてありがとうございます! ここで私の言葉をお届けできたこと、うれしく思います。 みちのえみこ