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既にジョブ型で働いていたことに気づいた話

ジョブ型雇用、という言葉を見かけ、なんだろうー、と思って調べてみました。


「あ、そういうことかー。でも、今更それ!?」
というのが、「ジョブ型雇用」という言葉を知っての、私の感想です。

でも、やっとそういう流れが、日本の働く世界で認識されてきたんだなー、と思います。(たぶん、上の世代がそういう現実にやっと今気づいた、ということ。)

私は就職氷河期時代に新卒入社した会社に3年いて、そのあと事務系職種で派遣社員をやって、それから縁あって2つ目の派遣先で契約社員にしてもらって、正社員にしてもらいました。
その間勤めた会社は3社。業種は3社とも違い、私のやっていた職種もそれぞれまったく違う内容でした。
振り返ってみると、新卒入社した会社以外は「ジョブ型雇用」だったと思います。


1.従来の雇用とジョブ型雇用の違いって何?

そもそも、従来の雇用はどんな雇用形態だったのか、というと。

メンバーシップ雇用の特徴
これは日本でよく見られる新卒一括採用型の雇用システムです。多くは総合職として採用し、転勤や異動、ジョブローテーションを繰りかえすことで、会社を支える人材を長期的に育成していきます。

従来の方式は、メンバーシップ雇用、というんですね。なるほど。
長期的に所属する前提で、人材を育成していくのが、元々の主流。
いわゆる年功序列とか終身雇用の世界のイメージ。

それに対して、ジョブ型雇用の場合。

ジョブ型雇用の特徴
重視されるのは年齢や学歴、意欲というより、顕在化されたスキルです。仕事に人を合わせていく「仕事基準」の採用と言えます。分かりやすい例を挙げると、欠員補充時の採用が近いでしょう。専門スキルを持つ人材が突然辞めるとなったとき、同レベルのスキルを持つ人材を採用しますよね?

長期的に育成するというプロセスなしで、自分である程度の仕事ができる人を求める雇用ということですね。

派遣社員はまさにこれです。企業は仕事に対して人員が必要だから派遣社員を採用するわけです。その仕事をぽんと渡したら持っている能力で仕上げてくれる人がほしい。だから、私は新卒採用の最初の会社の後は「ジョブ型雇用」のカタチで働いてた、ということになります。

印籠に使えるような学歴や前の職場の経歴や履歴書に書いて重宝がられる資格がある人は、転職活動でも従来型のメンバーシップ雇用ですんなり次の職が決められるのだと思いますが。私の場合、そこがまったくなく、1社目と同じ業界で働くつもりもなく、できるスキルだけを見てもらえる派遣社員は都合がよかった、ということもあります。


ある仕事があって、そこに人が必要だから、その仕事のために雇用が発生する。その仕事ができれば、その人の背景とか性別や年齢は関係ない、という考え方。その仕事がなくなれば、そこでの仕事も終了する。終わらせたくなければなんらかの仕事を自分で開拓する。

改めて考えてみれば、雇う側にとっても雇われる側にとっても合理的で都合がいいシステムに思えます。


2.ジョブ型雇用の働き方

ジョブ型雇用にかかわらず、ですが。

やりたい仕事をしよう、長く働き続けたい、と思ったら、今は2つの働き方しか存在していないんじゃないか、というのが私の実感です。

自分が得意なことを深めて専門性を高めるか。
あるいは、そこにある仕事や環境に適応して自分の力を生かすか。

私の感覚では、従来の総合職とか専門職とかジェネラリストとかスペシャリストという言葉ともちょっと違うと感じるので、ここではそういう定義はしません。

TVドラマの主人公でたとえると、前者は「ドクターX ~外科医・大門未知子」で米倉涼子さんが演じた凄腕外科医・大門未知子。後者は「ハケンの品格」で篠原涼子さんが演じたスーパー派遣社員・大前春子。
得意なことや専門をフルに生かして働く。仕事は仕事、プライベートはプライベート、と割り切って働く。出身大学とか性別や年齢よりも、結果重視。「いたしません」とか「お時給の分はきっちり働かせていただきます」とかの台詞はまさに、ジョブ型の働き方の象徴だと思います。(実際にはあんなふうにきっぱり言いきれる人たちはレアでしょうけど。)

会社で働いていた頃の私は、後者の、仕事や環境に適応するタイプの働き方をしていました。

何か突出したスペシャリストではないけど、アイディアと工夫で自分ができることを組み合わせて求められた仕事をする。仕事をする中で必要ならば研究や勉強をして、まだない知識やスキルは追加して補強していく。受け身ではなく提案や企画をして、仕事を生み出して自分の居場所を築いていく。
そうやって実践で身につけたり自己研鑽して生かしていたのが、私の場合はMicrosoft OfficeやWeb関連の知識やスキルであり、コミュニケーション力でした。結局、今もそれが役立っています。

引用した記事には、ジョブ型雇用での企業側と求職者のメリットとデメリットが上げられていますが、正直、求職者にはメリットしかない、という感じです。求職者のデメリットは「積極的な自己研鑽が求められる」と「仕事がなくなった時のリスク」となっていますが、それはどんな働き方でもアタリマエなので、デメリットだと思いません。


就職氷河期世代以降は、ジョブ型の働き方にシフトしている人の方が多いんじゃないのかなあ、というのが私の印象です。
親世代みたいに「いい大学に入って、いい会社に入って」なんて決まったレールが最初からなく、既存の考え方と現実が合わない世界しか知らないのです。
そこに仕事がある。その仕事を実行する人がいる。
シンプルな働き方です。


3.ジョブ型雇用の先

今の私は会社員を10年前に卒業して、雇われる働き方から事業者にシフトしたので、ジョブ型雇用のその先にいます。

姿勢調整師という専門職で仕事ありきの働き方です。
お店とは業務委託契約の関係なので、完全ジョブ型です。

時間も収入も、自分が決めて自分が責任をもって働く。
育児や介護やほかのやりたいことや、状況に合わせて変化させていく。

一緒に働くのは、業務委託契約で働いている人たちなので、みんなそれぞれのプライベートややりたいことを尊重するし、仕事は仕事できっちりやるし、スキルアップも自己研鑽も当たり前です。

そういう私たちみたいな働き方を選ぶ人がこれから増えていくと思います。

#COMEMO #ジョブ型雇用で変わることは

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みちのえみこ
最後まで読んでいただいてありがとうございます! ここで私の言葉をお届けできたこと、うれしく思います。 みちのえみこ