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個別最適な学習(単語学習)
中学校で英語を教えています。
一斉授業の「教える」スタイルから「学ぶ力」を育てるスタイル
を目指し、日々奮闘中です。
今回は、生徒が自ら選択してレベルを選ぶ
選択型単語学習の授業について解説します。
4段階別の単語学習
生徒が単語学習するときの目標を4段階に分けています。
①〜④の4段階に分けてLevel Upを目指します。
①英語を見て、発音ができる。
②単語が使われている例文の穴埋めをする。
③単語が使われている例文の並べ替えをする。
④単語を使ってオリジナルの英文を書く。
生徒はこの4段階をレベルアップしていきながら
単語学習に取り組みます。
なお、プログラム(ユニット)単位で新出単語に取り組みます。
LEVEL1 単語の発音ができる
まずは単語の発音です。発音できない単語の意味を覚えても定着が薄い。
全員、単語の発音を合格できるようにします。
生徒一人ひとりに、教師が一対一で単語の発音チェックをします。
1プログラム(ユニット)で約60単語前後あります。
15単語ずつで4つのグループに分けて単語テストをします。
①グループ1:No.1~15までの単語
②グループ2:No.16~31までの単語
③グループ3:No.32~45までの単語
④グループ4:No.46~61までの単語
取り組み方
生徒 "Could you please check the test for Group 1?"
生徒 "Can you please check the test for Group 1 to 3?"
生徒にどのレベルで取り組むかを決めてもらう(自己決定)、
個別最適の学習方法にもなります。
LEVEL2 単語が使われている例文の穴埋めをする
例文の中にある新出単語の穴埋めをすることで、語形変化の定着を
することができます。三単現の変化や、名詞の複数形の変化を理解して覚えるようにします。
取り組み方
①新出単語の書かれた例文を一覧表をプリントにして配る。
(教科書の本文から抜き出した文を使うこともある。)
②毎週月曜日の授業の10分間で単語テストをする。
③Group1〜4の中から選び、単語テストをする。
生徒に自己採点をしてもらい、点数をgoogleのスプレッドシートに
記入してもらいます。
スプレッドシートは生徒の進捗管理シートとして利用しています。
LEVEL3 単語が使われている例文の並べ替えをする
新出単語が使われている例文の並べ替えをします。
目的は、新出単語の定着だけでなく文法の定着にも効果があります。
取り組み方
①前回、配布した新出単語が書かれた例文の一覧表からテストをする。
②毎週月曜日の授業の10分間で並べ替えテストをする。
③Group1~4の中から選び、並べ替えテストをする。
生徒に自己採点をしてもらい、点数をgoogleのスプレッドシートに
記入してもらいます。
さらに、個別最適な学習にするために、
生徒「Group1だけをテストします。」
生徒「Group1~4をテストします。」
と自己選択をして自分のレベルに合わせた学習方法を選び、定着をさせていきます。
LEVEL4 単語を使ってオリジナルの英文を書く
最終LEVELでオリジナルの英作文をします。
単語を自分のものにしていくことを目標にしています。
取り組み方
①全部で10点満点のテストにする
②Group1~4の中から選び、新出単語を使ってテストをする。
③自力英作文をするので、ペーパーテストで行う。
④採点は、生成AIに採点基準を設定して採点してもらう。
または、教師が1文ずつ採点をしていく。
スローラーナーにとってはハードなテストになります。
ただ、中間層やファストラーナーも伸ばしていかないといけません。
このレベルでは、事前にオリジナル英作文で使う単語を選んで、英作文の準備をしてOKです。そのとき、生成AIに添削してもらうこともOKにしています。
終わりに
第二言語習得論に基づき、英単語の発音のテストから始めています。
単語のスペルテストは毎週月曜に行なっています。
毎週スペルテストをしているのは、生徒が書けない英語は読めない&発音できないと思っているからです。なので、少し心を鬼にして単語テストをしています。