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我が家はアップダウン
「世界をアップデートする方法」篠原信ーを読んで、賢くなった気がした。いい本です。ふみサロの今月の課題本でした。
ここからはエッセイ ⇓
仕事が楽しいのはソクラテスやっているからだ!と知る。
勉強会でのやり取りは、まさにソクラテスやっている。
一方、我が家のリビングで展開しているのは、頓珍漢極まりないやりとり。夫はテレビ相手に反応し、
「こんな人が政治をやっているのがおかしい!」
「若者の自己中心にはあきれる、日本の将来が心配だ」
「ゲームで育った子どもが大人になったら、苦労するぞ」
など、テレビに向かって一人でしゃべっている。
独り言だ。
お願いだから、一人で脳内で内言してほしい。夫の独り言に反応してしまい疲れる。独り言と知りながら、反応して苛立つ。
「私たちがのさばっているから、今の若い人の仕事がないのよ」などと老人夫婦のお決まりの会話が展開される。
別に家庭で議論が来り広げられることを望んではない。刺激的な会話が交わされるのを望んでいるのでもない。家の中では自由にすればいいのだと思っているが、聞こえてくるとつい、反応してしまう。テレビではなく、夫の言動に。そして私は、心の中で「いまの日本をダメにしたのは、団塊世代の私たちだ」と毒づいたりしている(声に出さず、独り言)くたびれる。
私が「天気予報は今日は、どうなんだろう?」とつぶやいたら、すかざず「今日、午前が風は強いが、晴れるから傘はいらない、でも夕方は寒いから首を温めるマフラーは持って行った方がいいよ」「寒がりだから、マフラーだけでなく薄いコートも持って行った方がいいよ」とお節介が始まった。
そう、独り言だけでなくお節介、プラス天気予報好き(マニアではない)でもあるのだ。私もいつの間にか夫の情報に従って動いている。
我が家はアップデートするどころか、どんどんアップダウンが激しくなっている。
「老子」の「役に立たない事こそ、役にたつのだ」の言葉に、少しクールダウン出来たが。
独り言でも声を発すれば、家の中は声が絶えずにぎやかだ。天気予報もテレビと同じ内容で説明する、お節介がどんどん高じてきて、家事も上手になってきているのは有難い。
『天網恢恢疎にして漏らさず』?と自分を落ち着かせる。