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彼の好きなところ14

好きポイント⑭常識人

彼は常識ある自由人だ。私の男運がなさすぎて、私に男を見る目がなさすぎて、常識があるというだけで大きくポイントアップに繋がる。パートナーとして考えたら不安になる要素はたくさんあるが、道を踏み外さないという点ではとても安心感がある。

まずは、きちんと避妊してくれる。もう人間として当たり前かと思うが、ここをクリアできないクズな男どもは大勢いる。彼は必ず複数個ゴムを用意してきているし、必ず1回使い終わったら捨てて次のものを使う。以前に私に着けるよう指示した時、裏表を間違えてしまった
ことがある。(経験人数のわりにはゴムを着ける回数は少ない。)彼は「もう〜、何やってるの。そういうのいいから。はい、貸して。」と言ってすぐゴミ箱に入れた。その一瞬の出来事に私は感動してしまった。

また、彼が飲みすぎてかなり酔っていた日、いつも以上に甘えん坊になっていた。なんの断りもなく、首や胸にたくさんキスマークを付けてきた。噛まれて、強く吸われて、少し痛いくらいが心地よい。家に帰って数えてみたら8箇所ほどは作られていた。しかし、驚いたのはそれだけではない。首筋のキスマークが全て服で隠れる位置にあったのだ。あんなに酔っていたのに何その理性の発揮の仕方…!

そもそも彼は元々職場の後輩である。少なくとも同僚や上司には絶対に話さないという信頼がなければ2人の関係は成り立たない。初めて一夜を共にした日、お互いに絶対に誰にも言わないという約束を交わした。

もしかしたら幸せで平均的な恋愛をしている恋人関係ならこんなことは目に止まらないぐらい普通のことなのかもしれない。ただ、その場限りの出会いやネットでの出会いを繰り返す私にとって、男性からは大切にされないことがデフォルトになっている。

(見える所に消えないキスマークを付けて)私の日常生活に支障を来さない、(避妊をしないせいで)不安を作らない彼は私には完璧なパートナーかのように思える。もしこの彼が恋人なのであれば、なぜ何日も何週間も放置されてやっとLINEが返ってくるのか、なぜ他の人と体の関係をもつのか、そしてなぜそれを私に話して聞かせるのかと問い正したくなる場面は多い。

しかし彼は、私のことを親友だと思っているようだ。真意は不明だが、少なくとも言葉ではそう説明されている。それなら私が不満を抱いたところで、彼女面して文句をぶつけるのは絶対におかしい。私はこの関係で満足しているという契約を結んでいると言っても過言ではない。恋人でない相手に対する接し方と考えればできすぎているのかもしれない。

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