彼の家で失禁した話
普通ならタイトルは匂わせ程度で読者の気を引くのかもしれない。でも、今回は内容のパンチが強すぎてタイトルで完全なネタバレをしてもなお読みたくなる回だろう。そう、私は大好きな彼の家でおしっこを漏らしたのだ。
今は笑い話として話せるが、その時は本当に恥ずかしくて、気まずくて、穴があったら入りたかった。
敗因はいくつかある。
1.まずはなんと言ってもお酒を飲みすぎたこと。
私の仕事終わりに彼の最寄り駅で会うことになっていた。その時点ですでに日付が変わっていた。居酒屋に行き、テーブル席とカウンター席のどちらがいいか聞かれ、彼が選んだカウンター席に座った。
・生ビールを中ジョッキで1杯
・梅酒ロックをグラスで1杯
・日本酒をグラスで2杯
彼が足をトントンしてきたり、脚を絡めてきたり、最高にドキドキしていい気分だった。この時はまだ「酔ってる自覚あるわあ」と言っている余裕があった。
そこから歩いて彼の家に向かうのだが、限界まで酔った彼は質が悪い。家に着くと、自分より余裕がありそうなのが気に食わないらしく、どんどんお酒を勧めてくる。
・レモンサワー350ml缶2本
・檸檬堂350ml缶1本
・ハイボール500ml缶1本
レモンサワーを2本空けたところまでは記憶があった。目覚めた時には、裸で仰向けになった私に覆いかぶさる彼が真っ先に目に飛び込んできた。横に目をやると、テーブルの上に三脚を取り付けたスマホがビデオモードになっていた。
彼「起きた?」
私「え、ごめん、寝てたよね?」
彼「あなた、そこに脱ぎ捨ててあるパジャマ、どうしたか知ってる?」
私「全然覚えてない」
彼「触ってごらん」
私「濡れてる…?」
彼「そうだね、潮吹いたとかいう量じゃないね」
2.そして極限までトイレを我慢したこと。
彼が言うには、私はきちんと「トイレに行きたい」とSOSを出していたらしい。それなのに彼は先にトイレに入ったようだ。戻ってきた1分後、そこには床に脱ぎ捨てられた彼から借りたパジャマが濡れた状態で置いてあったそうだ。
ギリギリ記憶をなくす前に、私が着ていた服を脱がせた代わりに、彼がパジャマの上だけを私に着せてくれていたことは覚えている。職場でもらったという可愛いデザインのパジャマ。「男の俺が着るより女の子が着た方が可愛いね」と言って喜び合っていたパジャマ。
色んな感情が駆け巡り、絶望した。しかし彼は「貴重なものを見せてもらったよ。女子の失禁。めちゃくちゃ興奮した」と笑っていた。挙げ句の果てに「舐めて綺麗にしてあげられるじゃん」とのたまった。
彼が度を超えた変態であることを改めて認識するとともに、そのやや尖った性癖に感謝する出来事となった。