氷のように冷たいマドンナが隣の席に…
だいたい、クラスに1人はいる
''マドンナ''
高嶺の花のような存在
僕のクラスにもそんな存在の人がいます
井上和という名前です
彼女はクラスのマドンナ的存在なんですが…
和:うるさい、静かにして…
和:何?私の顔ジロジロ見てきて…
というように、彼女は氷のように冷たい
まあ、僕とは関わることの無い存在…
そう思っていたのだが…
ある日のホームルーム…
先生:席替えするぞ〜
先生:くじを用意したから、みんな引きに来て〜
僕は、くじを引きに行った
ここまでは良かったんだけど…
先生:くじの番号に席を動かせ〜
僕は、机を持ってくじに書かれた番号へ向かった
すると、井上さんがこっちへと向かってくる
〇〇:(え…まさか…)
井上さんは、僕の隣の席に机を置いた
〇〇:(嘘だろ…まじか…)
そう、井上さんは僕の隣の席になってしまった…
〇〇:(やばいって…)
〇〇:(なんか視線感じるし…)
だって、クラスの陰キャ的ポジションの僕が井上さんの隣の席なのだから
和:よろしく
〇〇:よ…よろしくお願いします…
和:(ふふっ、目が合った♪)
クラスのマドンナの隣の席というプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、新しい学校生活が始まった…
翌日の昼休憩…
僕は、購買で昼飯を買いに行こうとすると…
和:ねえ
僕に、声をかけてると思わなくて、無視しようとすると
井上さんは、追いかけてきて僕の肩を掴んだ
和:ねえ、なんで無視するの
〇〇:え?僕に声掛けてたんですか?
和:そうだよ
和:今どこに行こうとしてた?
〇〇:購買で昼飯を買おうとしてましたけど…
和:じゃあさ、私の弁当食べない?
〇〇:…え?
和:何?嫌なの?
〇〇:嫌では無いですけど…
和:ならいいじゃん
ということで今、クラスのマドンナと一緒に弁当を食べています
〇〇:…というか、何で僕の分の弁当があるんですか?
和:えっ…えっと…
和:それは…その…
何やら様子がおかしい
和:つ…作りすぎちゃったんだよ…
〇〇:そうなんですね
和:〇〇くんのために朝早く起きて作ってきたとか言えない…///ボソッ
〇〇:ん?何か言いました?
和:ううん!なんでもない
〇〇:?
和:というかさ、敬語やめてよ
和:同級生なのに敬語なの何か気持ち悪い
〇〇:わかった、敬語やめるよ
和:うん
〇〇:ご馳走様でした
和:お粗末様でした
〇〇:ありがとう
〇〇:すごく美味しかったよ
〇〇:もし良かったら、また作りすぎたら食べたいよ
和:あ…ありがと…///
〇〇:じゃあ、僕用事があるからごめんね
〇〇くんは走っていってしまった
和:(もう…何回惚れさせたら気が済むの…///)
氷のように冷たいマドンナが、顔を赤らめたまま教室に戻ったきたので、少しクラスの間で話題となったのだった…
授業が終わり、帰ろうとすると…
和:ねえ…
〇〇:ん?どうかした?
和:今、雨降ってるじゃん
〇〇:そうだねぇ
和:天気予報見てなくて、傘持ってきてないからさ…
和:その…///
和:傘入れてくれない?…///
〇〇:えっ!
和:ちょっと…声が大きいよ…///
〇〇:あ…ごめん…
〇〇:僕はいいけど…
和:ありがとう
井上さんは、僕の傘に入ってきて、いわゆる相合傘状態になってしまった
和:あの…
和:今日、色々振り回しちゃってごめんね…
〇〇:いやいや、全然…
和:私、不器用でこんな感じだからさ…
和:みんなとあんまり仲良くなれなくて…
和:こんな私と仲良くなってくれてありがと…
〇〇:こちらこそ、こんな陰キャな僕と仲良くなってくれてありがとうって感じだよ
和:言っちゃうけど…
和:私…
和:〇〇くんの事…好きだから…///
〇〇:え!!
突然の告白に動揺が隠しきれない僕
〇〇:そ…それは…
〇〇:友達として?…
和:いや…異性としてだよ…///
〇〇:えぇ…///
和:で…どうなの…返事は…
〇〇:…
〇〇:…よろしくお願いします…
僕は、顔が赤くなってるのを見られたくなくて、顔を逸らした
和:ねぇ…こっち向いてよ…笑
〇〇:だって、顔見られるの恥ずかしいし…///
和:ふふっ…ほんとにかわいいね〇〇くんって…
井上さんは顔を無理やりこっちに向かせて…
〇〇:井上さ…んっ…///
和:…んっ…♡
2人のキスの時間はとっても長く感じた
和:…なぎって呼んで…♡
〇〇:な…和…///
和:ほんっと…かわいいやつ…♡
〇〇:和…学校の時と違いすぎるって…///
和:だって…〇〇くんがかわいすぎるのが悪いんだよ?
〇〇:ぼ…僕のせい?…
和:そうだよ?…
〇〇:そんなこと言われても…
和:ふふっ…このままの〇〇くんが大好きなのっ♡
〇〇:…///
和:さっ、帰ろっ♡
〇〇:う…うん…
君は知らないよね
実はもっと前から出会ってること…
和:タッ…タッ…タッ…
私は、目的地まで歩いていた
和:…キャッ!
石につまづいてしまって、転びそうになったんだけど…
〇〇:あぶない!
〇〇くんは抱きかかえるような形で、私を守ってくれた
〇〇:…大丈夫ですか?
和:はい…大丈夫です…///
〇〇:良かったです…
〇〇:では、お気をつけて!👋
〇〇くんは、行ってしまった…
和:(か…かっこいい…///)
私は、もう会うことは出来ないんだろうなと思ってた
けど…
高校受験して、合格発表で高校に足を運ぶと
〇〇くんの姿を見つけた
私は運命だと思った
それがきっかけで、容姿を気にするようになって、高校デビューした
でも、根は陰キャなのは変わらなくて…
だから、冷たい返事になっちゃって…
誰とも、話せなかった
ある日、隣の席に来て
これはチャンス!と思って声をかけた
あの時のように、優しかった
和:…ギュッ
〇〇:ふぇ…///
和:あははっ!何その声笑
〇〇:だって…///
和:大好きだよっ♡
〇〇:僕も大好きだよ…///
fin…
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