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卒業するアイドル彼女に最高のプレゼントを





珠美:ねぇ…〇〇




〇〇:ん?何?




珠美:ちょっと、真面目な話があって…




〇〇:お〜、どうした?




珠美:たまみ…





乃木坂46を卒業しようかなって考えてるの…







あの日から、珠美は確実に卒業への道に1歩を踏み出していた
















珠美:みんな〜




メンバー全員が珠美の方へと向く




珠美:皆さんにお伝えしたいことがございます




珠美:私は、今シングルをもって…






珠美:乃木坂46を卒業します





同期の3期生は察してたような顔をして、後輩達は涙を流していた





小川:珠美さん…嘘ですよね…




珠美:ごめんね、嘘じゃないの




小川:…嘘って言ってください…




珠美:あーや…




珠美はギュッとあーやを抱きしめる




小川:珠美さんがいなければ私…




珠美:もう大丈夫だよ




珠美:私がいなくなってもあーやはやっていける!




小川:そんなことないですぅ〜…




珠美:あーやは自慢の後輩だよ!




珠美:それに、私だけじゃないから




珠美:梅とか久保ちゃんとか、頼れる先輩は沢山いるでしょ?




小川:そうですけどぉ…




珠美:あーやのこと、遠くからだけど見守ってるから




小川:珠美さん…




珠美:だから、頑張ってね!




小川:はいぃ…うぅ…グスッ




珠美はあーやが優しく泣き止むまで抱きしめていた













その頃…











〇〇:はい、大丈夫です




??:では、こちらの注文で承りさせて頂きます




??:受け取り日はどうなされますか?




〇〇:再来週でも大丈夫ですか?




??:はい、大丈夫ですよ




〇〇:じゃあ、再来週の金曜日でお願いします




??:かしこまりました〜




??:では、再来週の金曜日に19時までに受け取りをお願いします




〇〇:はい、分かりました




??:では、お気をつけて





〇〇:はい、ありがとうございました




??:ありがとうございました〜






ある店から出ていく〇〇





〇〇:(さすがに緊張するな…笑)




〇〇:(喜んでくれるかな…)
















少し日が進み…






珠美の卒業セレモニー前日となった





珠美は、明日の卒業セレモニーのスピーチで話す手紙を書いていた





〇〇:ついに明日なんだね




珠美:うん…




珠美:あっという間だったなぁ…




〇〇:ほんとに後悔なし?




珠美:うん、やれることは全部やったかな




珠美:やりたかったことが全部出来たかって言われたら、さすがに全部は出来なかったけど




珠美:まあ、それは卒業してからでも叶えられることもあるし





珠美:それに…




珠美:〇〇との時間も大切にしたいんだ





〇〇:そっか…





〇〇:珠美がそう思ってるのなら嬉しいな




珠美:なんか、時々思うんだ




珠美:急に、〇〇がいなくなったらどうしようとか




珠美:たまみはどうなってしまうんだろうとか




珠美:そう思った時に、〇〇が当たり前のように隣にいてくれる生活も大事にしていきたいなって





珠美:それも、卒業を決めた1つの理由にもなるかな




すると、〇〇の目から少しだけ涙が見えた





珠美:えぇ〜どうしたの?笑




〇〇:あ、いや…




〇〇:ごめん、涙出てきちゃった笑




珠美:もう…笑




〇〇:なんか、心のどこかで




〇〇:珠美が浮気してたらどうしようとか




〇〇:珠美が離れていったらどうしようとか思ってた自分がいたのかも




珠美:そんなことするわけないでしょ?笑




〇〇:だって、こんなにかわいいし…




〇〇:テレビで共演した人とかに、言い寄られたりもするだろうから…







珠美:〇〇に1ついいこと教えてあげる




〇〇:?




珠美:多分、〇〇が思ってるよりも




珠美:〇〇のこと大好きだから






珠美:あの日、助けてくれた時から




珠美:たまみは〇〇にメロメロなんだから…///




顔を赤くしながら言う珠美がすごく愛おしい




〇〇:ありがとう…///




珠美は少し照れくささから逃げるように、またスピーチの手紙を書き始めた




















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夜が明け…




ついに、卒業セレモニー当日になった




俺は関係者席で、静かに見守っていた




珠美の思い出の曲…




珠美が最後にやりたかった曲…




全て披露された




俺は、元々乃木坂46というものを知らなかったし、珠美と付き合ってからも、たまにテレビで珠美が出てる時に見てるくらいで、乃木坂のファンという感じではなかった





だけど、珠美が辛そうにしてる時も、楽しそうにやっている時も、彼氏としてずっと見守っていた








卒業セレモニーの珠美は、最初から最後まで本当に楽しそうにやっていた





珠美の彼氏としては、何も後悔なく、アイドルを心ゆくまでやって欲しかった






卒業セレモニーでそれが感じられて、すごく嬉しかった






卒業セレモニーの終盤、俺は珠美を迎えるために席を外し、会場裏でモニターを見ながら珠美を待っていた








珠美:ちょっとだけ〜




珠美:拍子抜け~




テーンテーンテーンテーンテテテン







珠美:皆さん、本当にありがとうございました!





珠美は深くお辞儀をして、ステージを退場した






珠美の卒業セレモニーが今、終わった








俺は、涙が出そうなのを堪えながら、珠美が来るのを待っていた





しばらくし…







珠美が前から来た





〇〇:お疲れ様




珠美:ありがとう~、どうだった?





〇〇:めっちゃ綺麗だったよ




〇〇:衣装もかわいいね





珠美:ふふっ笑、そうでしょ〜?笑





〇〇:ほんとにきれいだよ…








〇〇:本当に、よく頑張ったね





〇〇:改めて卒業おめでとう





珠美:ありがとう~





〇〇:今、もうアイドルの珠美じゃない?




珠美:うん、元乃木坂46のたまみだよ





〇〇:じゃあ、思い切ってこれを渡すことが出来るね





珠美:え?何?





珠美に見えないように、静かにズボンの後ろのポケットから"あれ"を取り出した





〇〇:本当に、8年間お疲れ様




〇〇:後、3年半くらい俺と付き合ってくれてありがとう





〇〇:これからは、夫婦としてこれからの人生を歩んで行きたいです









〇〇:俺と…








                    『結婚してください』









ドラマとかでよく見るあの体制になった







珠美:…はい!





珠美:…よろしくお願いします!






珠美は涙を流しながら、指輪を差し出している俺の手を握ってくれた






〇〇:ふぅ、よかった…笑




とりあえず上手くいって安心した





珠美:〇〇…たまみ幸せだよ…グスッ




〇〇:珠美…




涙を受け止めるように、俺は珠美を抱きしめた





〇〇:よかった…喜んでもらえて…




珠美:ねぇ…指輪つけてもらっていい?




〇〇:もちろん




俺は指輪を取り出して、珠美の左手の薬指に通した






珠美:…きれい…





〇〇:よかった、気に入ってくれたみたいで




珠美:〇〇…本当に色々ありがとう




〇〇:こちらこそありがとう




珠美:〇〇がいなかったら、たまみこんなに幸せになれなかった




〇〇:そっか…それなら良かった…




〇〇:一生、珠美を幸せにできるように頑張るよ




珠美:〇〇…




珠美:大好き…




〇〇:俺も大好きだよ





ギュッ






ドアの隙間から数人のメンバーが覗いて微笑みながら、〇〇のプロポーズを祝福していた











アイドル彼女との日常シリーズ
~終わり~

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