コエンザイムQ10と卵子の質

メジャーな抗酸化剤であるコエンザイムQ10(CoQ10)と卵子の質について、エビデンスをまとめていきたいと思います。

【概要】【抗酸化作用】【動物研究による効果】【ヒト臨床研究による効果】【否定論文】【私が思う効果の信憑性】についてまとめています。

超~簡単にまとめていますので、説明不足の点についてはご容赦ください。

また、卵子や胚に関しての報告のみをピックアップしています。
その他の作用については言及しません。

では、始めましょう!

引用: Clinical Application of Antioxidants to Improve Human Oocyte Mitochondrial Function: A Review


◯ 概要

CoQ10はミトコンドリアの電子伝達系で電子の授受に関与し,ATP(細胞が活動するためのエネルギーの事)合成の効率を高める補酵素として働いている。

CoQ10は、ATP生産に関与するROS(活性酸素の事、これが貯まると酸化ストレスとなる)の発生源だが、抗酸化物質としても作用する。

◯ 抗酸化作用


抗酸化作用はビタミンEと共同で行う。

ビタミンEが活性酸素を消去してビタミンEラジカルが生じ、これを還元型CoQ10(ユビキノール)が還元してビタミンEに再生し,自らは酸化型CoQ10(ユビキノン)となる。

CoQ10の血清レベルは加齢とともに低下し、この低下は胚の異数性の増加と一致している。

CoQ10の補給は、ミトコンドリア機能を改善することにより、不妊患者の生殖成績を改善する可能性が考えられる。

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