早春の野の花リース
夜明けの時間が早くなり、季節が少しずつ春へと向かっている今日この頃です。
皆さまこんにちは。マカベアリスと申します。
こちらでは、毎月季節の流れを感じながら作る新しい図案を、皆さまとともに楽しんでいきたいと思っております。
さて、文字通り三寒四温の日々。今日はその「温」の日で、ゴールデンウィークなみ(!)の暖かさなのだそうですが、来週はまた「寒」が戻ってくるという。
道端でも時々、オニタビラコやらカタバミやらが咲いていたりしますが、なんとなくまだ遠慮がち。
そんな春を待つ日々の気持ちを、小さな野の花のリースに託しました。
まだまだ春爛漫とはいかないけれど、もうすぐやってくる嬉しい季節を夢見るような思いで、ちょっとほんわりとした色遣いにしました。
直径9㎝ほどの小さなリースなので、刺しゅうにもさほど時間はかかりません。ぜひ挑戦してみて下さい。
【こちらの図案は無料ダウンロードができます。この記事の最後に添付がありますので、ご利用ください。ダウンロードは環境をご確認の上お願いいたします】
刺し方の解説について
さて、刺し方の解説に入る前に、いくつかこちらでの前提をお話しいたします。
こちらでは図案の刺し方のポイントをいくつか写真付きで解説いたします。書籍などでは紙面の都合上、解説できない細かいところなども丁寧に解説したいと思います。例えばサテンステッチは面を埋めるステッチですが、葉の葉脈を出しながら斜めに刺していく方法と、丸い花を放射状に埋めていく方法では刺すコツが違いますね。そんなところをわかりやすく解説できればと思います。
刺しゅうの始め方やステッチの刺し方の解説などの基礎の解説は基本的には行いません。刺しゅうの基礎などは、既刊の書籍などに掲載されていますし、今の時代インターネットを検索すれば沢山の情報を得られますね。なので、こちらでは敢えてそこの部分の説明は省きました。ですが・・・今後もしご要望がありましたら、基礎編の解説をすることも考えますね。
さて、それではさっそく解説です。
刺しゅうのポイント1 丸い花を放射状に刺す
まずこの図案で、一番目立つ丸い花。サテンステッチで放射状に刺していきます。サテンステッチ、苦手な方が多いですね。しかも放射状・・・それだけでちょっと尻込みしてしまうかも・・・。けれどちょっとしたコツを覚えれば、上手くいくと思いますよ。
まず図案を写すとき。こんな風に円の中に4分割の線を入れます。これが放射状のガイドラインになります。
刺し始めはサテンステッチの面の中にひと針入れて・・・。
針を抜いて、2㎝ほど糸を残し、針を出したところにもう一度差し入れます(返し針)
そのまま針を抜いて、4分割した円の中心から針を出します。
ここで、残した糸を切ります。ギリギリで切っても強く引っ張らなければ抜けてきません。
まずひと針。中心に。
そのまま4分割した半分を埋めていきます。ここで大切な事。放射状に刺していくので、円の外側と内側では距離が変わってきますね。なので、外側はすこーし隙間を開けて、内側に刺し入れるときにはすこーし詰める感じで・・・を意識して下さい。
4分割の半分を刺せたらもう一度最初に戻り、もう半分を刺します。
同じように4分割の全てを埋めていきます。
できました。
刺しゅうのポイント2 小さな花びらのロング&ショートステッチ
さて、こちらも苦手な方が多いロング&ショートステッチ。このステッチは刺す方に寄って本当に千差万別です。それを説明し始めるとキリがありませんので、こちらではこの図案の小さな花びらを解説します。
まず刺し始めは、サテンステッチと同じように図案に差し入れて返し針をし、花びらの外側中心から針を出し、ひと針刺します。この時刺すのはロングのステッチ。図案にはロングの線も描いていますので、心配な方はそれも写して下さい。
その隣にショートステッチ。長さはロングの半分もしくは3分の2くらいでしょうか。
そのまま花びらの形に沿ってロング、ショートを繰り返します。終わりの方は花びらの形に沿ってロング、ロングと刺していきます。
もう半分も最初に戻って、同じように刺します。
同様に残り2つの花びらも刺します。
ここで色を変えます。裏側の渡り糸に新しい糸を2回からめて固定し、ロングとショートの隙間、中心から糸を出します。
まず中心に向かってひと針。2段目はロングとショートを繰り返さず、ほぼ同じ長さの針目で中心に向かって刺します。
半分が刺せたら中心に戻り、もう半分も刺します。
同じように残りの2つも刺します。
図案はこちらです。
さて、如何だったでしょうか?
今までより少しでも理解していただければ嬉しいです。上手くいかなくても何度か練習するうちに頭ではなく手が覚えてくれます。
早春の野の花のリース、暖かな春を心待ちにする思いでひと針ひと針ぜひ仕上げて下さい。
ダウンロードは環境をご確認の上お願いいたします。