6月のある1日。
しとしと降る雨が何日も続き、暗い空を見上げながら「ああ今日も・・・」と、乾かない傘を持って外に出かける。
そんな梅雨の日々はどこへ行ってしまったのでしょうか?
ここ数年の梅雨時期は、季節に似合わずカラッと爽やかに晴れていたかと思うと、突然雨雲がやってきてスコールのような土砂降り。そして去ってしまうとまた青空。
空は曇りがちで、そぼ降る雨・・・という風情は珍しくなりました。
気候の変動で本州も徐々に亜熱帯化しているのか?
今年の夏は更に酷暑なのだろうか・・・?
一抹の不安が頭によぎりながら、今日は晴れ間を狙って外に買い出しに行きました。
自転車を漕ぎながら、マスク越しに吸う、雨上がりの湿った空気が気持ちいい。
外に出るのは2日ぶりなので、尚新鮮に感じます。
余談ですが、1ヶ月半ほど前に今までの人生で最大のギックリ腰をやってしまい、大変苦しんだのですが、その時、日頃の運動不足を痛いほど知らされたのでした。
それで少し良くなってから、一念発起して毎朝のウォーキングを始めたところ、これがものすごく気持ちがいい。
今まで時間がないことを理由にしていましたが、やる気が有ればできるものです。(どの口が・・・)
あまりに気持ちいいので続けていたら、そして調子に乗って歩くだけでは物足りず、ついにはランニングなどしていたら・・・。
何年も運動していなかったのに、いきなり走りはじめたものだから、今度は足が悲鳴を上げました。
右足の膝がどうにも突っ張ってイタイのです・・・。ああ、もう若くはないことはわかっていたのだけど。
家族からも忠告を受け、ランニングはしばらく自粛。けれど覚えてしまった体を動かす気持ち良さ、運動習慣はどうしてもやめたくなくて、今は家の中でストレッチとヨガを続けています。そんなわけで、珍しく毎日外に出ていたのに、今はまた元通りというわけです。
余談長くなりました。
スーパーで食材を見繕って自転車に乗せ、自宅に戻る道すがら、保育園の子供達がかわいい帽子を寄せ合って、何やら道端にしゃがみ込んでいる姿に出会いました。
どうやら、いつもそこにいる野良猫を眺めているよう。
いつもここまでお散歩にくる子供達は、この野良猫が気になっていたのかもしれません。
今日はだから、挨拶しようということになったのかも。
先生「それじゃあそろそろさようならしようね。」
子供達「さようなら〜」
子供達の、何とも明るい無邪気なその声。
私は何故かとても感動して胸が熱くなりました。
何気ない日の何気ない光景。けれど、なんて愛おしくかけがえのない光景だろう。
こんな光景を守るために、私はここで生きているのではないか。
そんな事が心をよぎりました。
もう少し若い頃は、毎日判で押したよう様な同じ日々がとても退屈に感じられ、何か新しいことをいつも探していた様な気がします。
けれど今は、こんな何気ない日々が、なんて有り難く幸せな事だろうと思います。
今生きている人々や、もうすでに天に在る人々、多くの努力や優しさや励ましのおかげで
今ここにある事の感謝。
鳥がさえずり、花が咲き、子供達が笑う。
そんな世界を守り、次に繋げていきたいなあ。
そんなことを思った6月のある1日でした。