奉納唱”Ad te Domine”

待降節が始まりました。イエス・キリストの降誕を待ちわびる、静かで美しい特別な季節です。

待降節第一主日のミサの奉納唱は”Ad te Domine” (あなたに向かって私は魂を挙げた)でした。ミサ直前の練習で歌ったとき、この曲をオルガンで弾いたことを突然思い出しました。

7月末に聖霊降臨後第10主日のミサがありました。この時の奉納唱は待降節第一主日と全く同じで、聖歌隊が奉納唱を歌ったあとに即興をしたのでした。

Graduale Triplexや Graduale Novumの最初の曲が待降節第一主日で、かつ入祭唱とほぼ同じ歌詞なので、多くの人がこの歌詞を知っているだろうし、入祭唱よりもっと切実に神を呼び求めている感じがあったので、まずは聖歌隊が心の中でもう一度歌えるように、大雑把に和声を決めて、その曲を全部なぞる感じに弾きました。ただ、”Deus meus”(私の神よ)は心からの叫びのように思ったので、ここだけは単音で弾こうと決めていました。

前の週にこの曲を練習したときは、案外歌えるから授業で歌ったのかなと思っていたのですが、ミサで即興をしていたとは。なぜ前の週に思い出さなかったのだろう(笑)。練習結構大変だったんですけどね。

教会音楽科を修了してまだ半年ですが、だいぶ昔のような気がします。ミサの現場は本当に大変ですが、歌やオルガンで奉仕できることに感謝して、精進していきたいと思います。