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《未来完全にきてる》Figure社の最新ヒューマノイドAI「Helix」は何が革命的? 〜ロボットの未来を変える新技術〜



はじめに

皆さんこんにちは。精神科医のkagshunです。
突然ですが、僕はSFが大好物です。幼少期から宇宙関連の番組や映画には特に関心が深く、物理学を大学で学んだ父と宇宙の果てについて会話したことを今も宝物のように感じています。

未来を考えると胸がワクワクする。これは僕の生まれ持った特性でもあり、環境がそれをさらに強めてくれたと思っています。そして基本的に未来に対して悲観的になることはありません。AIの潜在的リスクがどれほどのものかもわかりながら、未来を夢見ずにはいられない。これが僕の基本スタンスです。

生成AIが誕生して2年と数ヶ月が経過し、超絶進化を遂げています。今や毎日新たなニュースが発表されており、この領域の進化はますます加速しています。
一方で、強大な知性が生まれつつも実は片手落ち感は否めないという側面がありました。それは、やはり「AIの身体性」についての不足感でした。
どんなに賢くても、「脳みそだけの存在」では、現実社会へのインパクトは小さく、肉体を持つ人間の優位性は揺るがず、生活も便利になりません。これがAI開発における大きなボトルネックになっていました。
物理的な3次元空間に存在する言語化の難しい身体性のある感覚、これを学習するためにはロボットは欠かせません。ヒューマノイド、つまり人間のように振る舞うロボットの開発が何より大切だろうと考えてきました。Teslaの「Optimus」やAgility Roboticsの「Digit」など、ロボットが人間の仕事をサポートする時代を想像し、ワクワクしていた人も多いでしょう。

そんな中、2月20日、Figure社が発表した最新のAI「Helix」が、ロボット業界を大きく揺るがしました。

デモ動画の一部

Figure社といえば、先日までサムアルトマン率いるOpen AI社が共同でロボット開発を進めていた会社。個人的にもTesla最大のライバルと見做していましたが、先日Open AI社との連携を解除することを発表しており、急速に利権を競い合う業界の動きの速さに驚いたばかりのことでした。


Helixとは? 〜ロボットの新しい頭脳〜

Figure社が開発した「ロボット用AI」

Helixは、これまでのロボットとは明らかに一線を画しています。個人的に、生成AIとしてGPT3.5、つまりChatGPTが出現した際と同様のリープフロッグ(技術が一気に飛び越えて進歩すること)になりうると感じています。このHelixが、未来のお手伝いロボット、ひいては鉄腕アトムやドラえもんのような日常をともにするようなロボットの走りになるのではないかと期待しています。

それでは簡単にHelixの「凄さ」を解説していきます。

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