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「信用しない」から始まる安全運転
昨日に引き続き、運転免許センターの講義で学んだことを共有する。
車を運転するとき、私たちの多くは「相手もルールを守るはずだ」「自分は問題なく運転できている」という前提を無意識に置いてしまう。理想的な交通社会の姿は、「誰もが規則を守り、自分自身も常に万全な状態でハンドルを握る光景」かもしれない。しかし現実には、人は常に何らかのミスや不注意にさらされている。
たとえば、前を走る車が当然のように信号に従うとは限らない。ブレーキランプが故障しているかもしれないし、ドライバーが脇見をしているかもしれない。こちらもまた、睡眠不足や空腹、ストレスや微妙な体調不良によって判断力や反応速度が揺らぎうる。私たちは完璧ではないし、その不確定性は道路という公共空間に広く蔓延している。
ゆえに、運転中の心がけとして「自分も他人も一切信用しない」という態度は理にかなっている。「相手を信用しない」というのは、決して他者を敵視することではなく、「人は容易にミスを犯す存在だ」という前提を心の片隅に置きつつ行動することだ。日常的な運転の中でも、万が一に備えて車間を多めに取り、慎重に減速すれば、突発的な危険に対応しやすくなる。
私たち自身についても同様で、「自分はいつでも集中している」「絶対にミスをしない」と信じ込むのは危うい。眠気や疲れ、焦りによって運転精度が低下することは十分ありうる。過剰な自信を捨てて必要な休息を取り、無理のないスケジュールを組み、心に余裕をもつほうが賢明だ。「自分を信用しない」ことは、むしろ安全な運転姿勢といえる。
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