堀田量子 第13章の解説
第 13 章はポテンシャルの形が半径$${ r }$$のみの関数$${ V(r) }$$になっている場合の話をひとまとめにした短い章です。節ごとのつながりもほとんど無さそうです。軽く注釈を加えた要約をしておきます。難しいところもなく、とても短い記事ですので、価格を最小の設定にしておきます。
13.1節 はじめに
この章全体の短い前置きです。$${ V(r) = - e^2/r }$$というものを考えれば、水素原子などのような電荷の引力で一体となっているような具体例を計算できると書かれています。ところがこの章ではそのような具体例にまでは踏み込みません。大まかな一般論で終わります。
13.2節 三次元調和振動子
1 次元の調和振動子の話は以前の章に出てきました。そのときと同じ形のハミルトニアンを$${ x,y,z }$$方向の 3 つ用意して足し合わせれば、原点からの距離に比例する引力がある場合の問題と同じになるという話です。この時の固有関数は、各軸方向の調和振動子の関数の積で表されます。
13.3節 球対称ポテンシャルのハミルトニアン固有値問題
$${ V(r) }$$という形のポテンシャルを使ってハミルトニアンを作ったときにどういう形の問題を解くことになるかという一般的な話です。固有値方程式の中にラプラス演算子(ラプラシアン)が出てきます。ラプラス演算子とは次のようなものです。
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