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noteyuki1026
ある人の訃報を聞いた。
その人は、私が職業相談員として採用になった時の教育役だった。
私はその人から職業相談員としての基本を叩き込まれた。
甘くはしてくれなかった。
やり方を見せてくれ、その後で必ず「今なぜこうしたと思う?」と問われ、ボケっと見ているだけではいけないのだということを学び、時には強く問いかけられたり、厳しく叱られたこともあった。
でも、独り立ちしたあとはとても優しく、飲みに行っては私のやりたいこと、成りたいこと、在りたいことを聞いてくれた。「ときちゃんは若いからまだまだこれからだね、イイねぇ」
「ときちゃん、根拠だよ根拠!自分の言葉には裏付けが無いといけないよ。だからそれを探すんだよ。」
と何度も言ってくれた。
その人に学んだことは基本なんだと今でも思っているし、私の矜持なんだと思う。
そして、私が札幌の職場に移ってからも時々飲みに連れて行ってくれた。
ある時
「ときちゃんには厳しくしたね〜」と言い出した。
「そうですね〜でも、言われて最もなことばかりでした」と答えると、
「なんでそうしたと思う?」
「え~?わかりません」
「Aさん(上司)がね、『本気で仕込んでください。あの人は腰掛けのつもりはない、本気でキャリコンになりたい人だから』と言ったからね。だから甘やかさなかったよ。」という言葉をくれて…
40歳を過ぎた自分の本気に、本気で応えてくれたことを知ってとても嬉しかったことを今でも忘れられない。
この3年ほどお会いすることが無くなっていたのだけど、肺を病んでいらしたのだと…
知らなかったこととはいえ、失礼してしまったのだとかなり後悔しながらコーヒーをいただいている朝です。
ご冥福をお祈りします。