「好きな人できた？」

友人の５０代の女性。
知り合ってけっこう経つけど、
会うといつも楽しい時間を過ごさせてもらっている。

ただ、時おり「その質問さすがにもうキツいっす」
という変化球を投げてくるのでドキッとしてしまう時がある。

その質問とは
「好きな人できた？」
である。

私はアラフィフ、独身。
２０代３０代くらいの人に対してならともかく、
このスペックの女性に対して
この質問を投げかけてくるというのは
一般的にけっこうな地雷案件だと思うんだけどどうだろう？

ちなみに、私は一人でいる方がこの上なく楽な人間なのでシングルライフを誰よりも満喫している。
パートナーが欲しいとは思っていないし、別に好きな人すら欲しいとも思っていない。
この年齢になってくると、それくらいドライな日々が私には心地よいのだ。

でも彼女からしてみたら。
シングルの私に、好きな人ができるのが楽しみでいてくれるらしい。
なかなか、おめでたいな。

私と同じスペックの人でも、
恋バナ好きな人とならきっとそういう会話で一花ふた花咲くのかもしれないが、
そうでもない人間には、この質問は正直キツい。

わたしが「ちょっと聴いて欲しいことがあるんだけど」というと
「好きな人できた？」が返ってくるので
最近は、あえて質問されないために
私が私の地雷を踏まないように気を付ける始末だ。

なんでこの質問がでてくるのかなぞだ。
むしろ良識ある人なら気まずくて避ける話題である。

その人は、高校生の時につきあっていた人と結婚したので、
ずっとパートナーがいるのが当たり前だからか？
または、長年同じ人といるから自分が恋したいと思っているからか？
なんかひねくれて考えてみるとプチマウンティングのようにも感じる。

結局、この質問をされるとけっこう落ち込むんだよね。
相手がいない自分を恥じないといけないような気分になっちゃう。
気にしていないようにしていたコンプレックスを突つかれるからかもしれない。

ちょっと考えてみた。
あ、そっか、
この人が恋したいんだ。
そして聞いて欲しいんだ。
「好きな人できた？」って。
なるほど、自分への裏返しってことなのかもね。