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【印象派 点描的 明るさ好き!】ピサロ/セガンティーニ/スーラ/レイセルベルへ/児島虎次郎など



印象派の筆触分割点描技法などを用いた色鮮やかな明るい作品が好き。行ってきた4つの展覧会や、関連情報を調べて気づいた。ここ数年、好きな絵をメモ・気になる展覧会の図録を買い分かったこと、、

<<印象派の技法がもたらす明るさに惹かれている>>

基本的に〇〇主義、〇〇派、〇〇技法というのをあまり気にせず、好きな絵を気軽に鑑賞している
長らくメモ取らず・図録買わずだったけれど
振り返るのも楽しい

印象派筆触分割】と【新印象派点描技法】など
ざっくり整理し、
ひとまず『点(細かい線)を駆使した』『明るい
お気に入りの作品と画家を上げていきたい




印象派の点描を用いている 気になる画家

あくまでざっくり分類
※クリックして拡大可


まとめて気づく

①「フランス出身/ 滞在」or 「ベルギー出身/滞在」
フランス風味あり

②「細かく点や線を描きまくる」

といった画家が好きの法則?!


点描ってそもそも?

ーまとめながらずっとあやふやでいたー
印象派や点描で関連するワード】
「点描」「点描画」「伝描法」「点描画法」
「点描技法」「筆触分割」「独自の点描画法」
「分割主義」「点描主義」

◼️点描とは 
細かい点や線で描くこと 上のワード全てが点描

◼️点描の中での描き方種類
 大きくわけて「感覚」or「スーラ科学
スーラ 科学理論以外   【感覚で描く『点描画法』】
 ・筆触分割
 ・独自の点描画法(セガンティーニ  岡鹿之助など)
  ※パッと見 スーラの点描技法に見えたとしても感覚
スーラ 科学理論 【計算で描く『点描技法』】
  あくまで点描画法のうちの一つの技法

ということで理解



 印象派【点描の各技法 見え方】

※クリックして拡大可

スーラの科学的な点描技法の詳細まで理解しようとしては
何度も挫折
 (理解しなくても問題ないから頑張れない)
ひとまず断片的要素だけで整理

ゴッホは「スーラの点描技法」は行えなかった模様

色の計算ができる「忍耐力ある画家」たちの点描技法作品
しっかりその労力を想像して鑑賞しよう




続いて、
行った展覧会でお気に入りとなった作品紹介



甘美なるフランス展

-ポーラ美術館コレクション-
Bunkamuraザ・ミュージアム 
2021年9月18日(土)〜11月23日(火)
ポスターの色みが可愛さ全開の展覧会だった 至福


レースの帽子の少女 ピエール・オーギュスト・ルノワール 
1891年 ポーラ美術館蔵

美術展ポスターの絵



散歩 クロード・モネ
1875年 ポーラ美術館



ロワン河畔、朝   アルフレッド・シスレー
 1891年 ポーラ美術館

フォンテーヌブローの森の近く、ロワン河畔の美しい村
モレ=シュル=ロワンの風景
シスレーはこの地で晩年の約10年を過ごした

モレ=シュル=ロワンは、11世紀以降、
3世紀にわたり王の城館があった歴史ある村。
1893-1894年にシスレーはモレの教会の連作を12点描いている

初期には暗い色彩を使って風景画を描いていたシスレーも、
この頃には明るい色彩を多用して、
青い空、朝の清澄な光に照らされて輝くロワン川の水面と
河畔に建つ家々をやわらかな色調で描きとめている



オーセールの橋   ポール・シニャック 
1902年 ポーラ美術館

パリから170km、フランス東部ブルゴーニュのヨンヌ県の
県庁所在地オーセールの風景

おそらくはヨンヌ川の小さな中州から見た町の様子が
とらえられている
どっしりとした石造りのポール・ベール橋の向こうには、
サン=テティエンヌ大聖堂とサン=ジェルマン大聖堂が見える

1902年に、シニャックはオーセールに15日間滞在した
1900年に自動車の運転免許を取得したシニャックは、
フランス中部を車で旅行した

パリからリヨンに向かって国道6号線を走行中、
オーセールに立ち寄った。彼はその後、
グルノーブル、ニースに向かい、
1902-1903年の冬をサン=トロペで過ごし、
スケッチをもとに作品を制作した。シニャックは、
オーセールを描いた油彩画を、この作品を含めて3点残している







ゴッホ展  響きあう魂 ヘレーネとフィンセント

東京都美術館 2021年9月18日(土)~12月12日(日)

ゴッホ以外の絵を紹介

ジョルジュ・スーラ《ポール゠アン゠ベッサンの日曜日》
1888年  クレラー゠ミュラー美術館蔵

山田五郎のオトナの教養講座(こちら)でスーラを知り
前のめりで見に行った作品

最高。画像で見ても最高
絵の端の[縁取り]も意図的に描いていることを確認

作品数が少ないスーラを見られた感動



『2月、日の出、バザンクール』 カミーユ=ピサロ
1893年 クレラー゠ミュラー美術館蔵




「ポルトリューの灯台 作品183」 ポール・シニャック
1888年クレラー゠ミュラー美術館蔵








イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜展

三菱一号館美術館 
2021年10月15日(金)〜2022年1月16日(日)


イスラエル博物館
・モネやルノワールらの印象派絵画は
日本の美術ファンだけでなく、
遠く離れたイスラエルの地でも大人気

・イスラエル最大級の文化施設「イスラエル博物館」には
20世紀最大の考古学的発見とされる「死海文書」などと並び、
印象派・後期印象派絵画の一大コレクションあり

日本とイスラエルの外交関係樹立70周年を記念して、
イスラエル博物館の絵画群がはるばる海を渡ってやって来た 
文章抜粋こちら

博物館画像を改めて見てみると、
なかなか見る機会の無い作品を
見られたのかもしれない気がする



「地中海、ル・ラヴァンドゥー」テオ・ファン・レイセルベルヘ
(1904年)イスラエル博物館蔵


※レイセルベルへは「自然と人のダイアローグ」展で
一番好きだった(下)に掲載した作品の作者
「イスラエル博物館」展の図録を見返して気づいた
大人気の絵 
参考)〈ブローニュ=シュル=メールの月光〉
「自然と人のダイアローグ」展で展示

作者が誰か分かっていなくても、惹かれるものは一貫している




《サモワの運河、曳舟》ポール・シニャック 
1901年 イスラエル博物館蔵





「夏の陽光(ショールズ諸島)」 チャイルド・ハッサム 
 1892年 イスラエル博物館

アメリカ人の画家だったとは!
展覧会以外の作品も好み(こちら

見た瞬間素敵!と思ったのが思い出される
展覧会で輝いていた
参考)あべのハルカスで展示の様子
三菱一号館の後、巡回であべのハルカスで展示されている様子
ご覧ください!爽やか展示!!絵と背景が素敵

三菱一号館美術館とは全然違った展示と知る
元データこちら

【チャイルド・ハッサム 1859-1935】
1883年の夏、初めてヨーロッパに渡り、
イタリア、フランス、オランダ、スペイン、イギリスを旅行
イギリスのウィリアム・ターナーの水彩画に強い影響を受ける
1884年にヨーロッパの風景を描いた
67点の水彩画をボストンで展示

1886年にニューヨークで開かれた
フランス印象派の展覧会を見て、
その年、パリに渡り3年間学んだ

1889年のサロン・ド・パリに出展し、
1889年のパリ万国博覧会の展覧会に参加し入選
1889年にアメリカに帰国しニューヨークに住んだ

個人の展覧会あったら行きたい





「朝、陽光の効果、エラニー」(1899年)カミーユ・ピサロ
イスラエル博物館蔵

緑の鮮やかさイイ、足投げ出して座ってる キュン




《港に近づくフリゲート艦》 ウジェーヌ・ブーダン
1894年イスラエル博物館蔵

本物は青空がすごーく綺麗!伝わりきれない美しさ
図録も残念ながら色があまり綺麗に再現されていない 泣
参考)三菱一号館美術館での展示の様子

元データこちら

本物の感じはこれが近いです
※左にはチャイルド・ハッサム 
「夏の陽光(ショールズ諸島)」

この部屋好きすぎた

【ウジェーヌ・ブーダン1824-1898】
外光派の一人として印象派に影響を与える
青空と白雲の表現に優れ、ボードレールやコローから、
「空の王者」としての賛辞を受ける

1857年にはモネと出会い、モネに屋外で絵を描くことを教える
1874年の第1回印象派展にブーダンも出展
モネが印象派として戸外でデッサンし、
光を取り入れて描くのはブーダンの影響


なるほど、得意だからこそ、あれだけ絵が輝いていたのだな

ブーダン展希望






自然と人のダイアローグ展

国立西洋美術館 2022年6月4日(土)〜9月11日(日)

個人的に点描の作品で特にお気に入りとなる作品が凝縮された展覧会
点描作品で最も好きな作品となった
ブローニュ=シュル=メールの月光」に出合う

〈ブローニュ=シュル=メールの月光〉
テオ・ファン・レイセルベルヘ
1900年 フォルクヴァング美術館

【テオ・ファン・レイセルベルヘ(1862‐1926)】
レイセルベルヘは1886年の「印象派展」に出展された
ジョルジュ・スーラの
『グランド・ジャット島の日曜日の午後』を見て、
ベルギーの若い画家たちとその「点描」技法を輸入
1887年の「20人展」にスーラは招かれて出展した

1897年にパリに移り、
友人になったジョルジュ・スーラは1891年に亡くなるが、
レイセルベルヘは1910年頃まで「点描」技法による作品を制作
その後点描を使わなくなった

1910年に南フランスの地中海沿岸に移り、
フランスで亡くなった



「ポン・デ・ザール橋」(ポール・シニャック) 
1912/1913年 フォルクヴァング美術館




サン=トロぺの港 ポール・シニャック
1901-02年 国立西洋美術館
元データこちら




花と泉水 アンリ=ジャン=ギヨーム・マルタン
1860年 国立西洋美術館

こちらはダイアローグを見た後に回った「常設展」で展示
ひと際輝いていた。やっぱり惹かれた点描。大好き
常設展の展示状況こちらで確認可能

名前長い〜と思ったら、アンリ・マルタンなど
略して表記の場合もあることを知った


 【展覧会が開催されていた】
展覧会終了後、
このマルタンの展覧会が開催されていたことを知った
シダネルも好き確定の画風
次は前のめりで行きたい!!以下2つとも行きたかった

SONPO美術館
最後の印象派、二大巨匠 シダネルとマルタン展
2022.03.26(土)- 06.26(日)

ひろしま美術館
シダネルとマルタン展
最後の印象派-ベル・エポックの光の巨匠
2021年9月11日(土) ~ 10月24日
美術館のコラムがとてもとても素敵 こちら





点描画法の画家 セガンティー二 (独自技術)


アルプスの真昼 ジョヴァンニ・セガンティーニ
1892 年 大原美術館

点描技法の存在を知るも、理屈が理解できないので
スーラの光学理論による[細かい]ではなく、
自己流の[細かい]を描く、
いうなれば「線点描」で描いているという

唯一無二なのか?何派にあたるのか不明

大原美術館に行った時に見た気がするが、だいぶ前で曖昧

山田五郎オトナの教養講座で取り上げられて認識した画家
すごく好きなタイプの画風と気づく! 

壮絶な人生(生涯無国籍・高地に住む)含め
興味深い画家

セガンティーニ(1858ー1899)
オトナの教養講座 動画はこちら
拡大すると分かる 線 


湖を渡るアヴェ・マリア  
ジョヴァンニ・ セガンティーニ 1886年

水面が写真のよう
とても綺麗なので紹介
他の作品も惹かれるこちら






点描画法の画家 児島虎次郎

だいぶ前に大原美術館に行った際、明るい色彩で素敵な絵があった記憶
あれは誰の作品だったのだろうと調べたところ、、、
点描画法を取り入れた画家児島寅次郎だったと判明!
ずっと心に残るほど印象に残っていた
結局大好き点描

前の項目で紹介したセガンティーニの作品を購入しに
ヨーロッパに行ったのは寅次郎だった
好きな画家の繋がりに興奮

左)大原美術館創立者大原孫三郎(1880~1943年)
右)児島虎次郎(1881~1929年)


児島虎次郎(1881〜1929)】
色彩鮮やかな人物画や風景画で知られる、
日本における印象派の代表的な画家

1904年(明治37)東京美術学校西洋画科を卒業し、
1907年の東京府勧業博覧会で『里の水車』が一等賞、
『情の庭』は宮内省買い上げとなる

翌1908年渡仏し
ソシエテ・ナシオナルのサロンにたびたび出品のほか、
ベルギーのガン美術学校を首席で卒業
欧州各地を見学旅行し、1912年帰国する

その後1919~1921年、1922~1923年、
実業家大原孫三郎の委嘱で渡欧して
後の大原美術館の礎となる西洋美術を美術品を収集、
(モネ、マティス、エルグレコなど)
日本に届けられた作品は児島の手で展覧会に仕立てられ
倉敷で紹介された

光風会会員、フランスのソシエテ・ナシオナル会員、
帝展審査員を務める

1924年(大正13年)明治神宮奉賛会より
明治天皇を讃える壁画の作成を依頼された。しかし、
壁画制作による過度の疲労の為、この作品を完成することなく
1929年(昭和4年)死去。享年47

1972年大原美術館に「児島虎次郎記念館」が開設された
大原美術館
かなりおすすめの美術館
周りの街並みも、とても美しい
Google Arts & Cultureに所蔵品掲載こちら


 児島虎次郎記念館 (閉鎖)

※現在記念館は閉鎖し、(仮名称)
新児島館暫定オープン予定こちら

閉鎖した記念館はとても素敵な雰囲気だった




《朝顔》児島虎次郎  1916年
3連作のうちの1つ

美術館で見たとき、美しさに感動!


《朝顔》児島虎次郎  1920年
3連作のうちの1つ



《登校》児島虎次郎 1906年 明治39年
高梁市成羽美術館

虎次郎は東京美術学校時代の1906年夏に帰省し、
支援を受ける大原美術館の
創設者・大原孫三郎へあいさつに訪れた

作品のモデルとなった姉妹は大原家別邸の近所に住み、
大原家とも付き合いがあったとみられる
姉の洋傘や、妹の麦わら帽子などから裕福な暮らしぶりが伝わる



《酒津の農夫》児島虎次郎 1914年(大正3)
高梁市成羽美術館

虎次郎がベルギーで学んだ光の表現や技法を
日本の風土において試みた意欲的作品
夏、さくに腰を預け、休息している老人
色の濃淡によって遠近感を表しており、
点描や線描を使い分けながら対象物をとらえている手法
ゲント美術アカデミー(ベルギー)時代に学んだものと思われる

何より特筆すべきは、筆を使わず絵の具をチューブから
原色のまま直接キャンバスに塗り込めたということ
元データこちら

田舎の日本のおじいちゃん」を印象派風に描かれる斬新さ



「酒津風景」児島虎次郎 1915年(大正4年)

なんて美しい色彩






点描画法の画家  岡鹿之助(独自技術)

児島虎次郎を調べていた際、関連で知った岡鹿之助
とても好きな作風。あまり情報が出てこないのでとても気になる

岡 鹿之助
 1898年(明治31年) - 1978年(昭和53年)

26歳でパリに渡り14年間を過ごす。藤田嗣治に師事
渡仏早々にサロン・ドートンヌに入選を果たすが、
自作のマティエールの弱さを実感し、
油絵の研究に取り組んだ結果、
点描画法による独自の画風を展開し風景画を多く描いた

当時無名であったスーラのことは知らず、
試行錯誤の末到達した技法という

スーラの点描法は、
キャンヴァス上に並置された異なった色の2つの点が
視る人の網膜上で混合し別の色を生み出すという、
「視覚混合」の理論を応用したもの

鹿之助の点描は、
むしろ同系色の点を並置することによって
堅固な作風を達成しようとするもの

鹿之助はこの技法を用いて、静けさに満ちた
幻想的な風景画(雪景色を描いたものが多い)を多く残した

wikiより

雰囲気がある方だな 文豪的な雰囲気も感じる




「塔」  岡 鹿之助 1975年

見てみたい作品

資生堂アートハウスでの展覧会情報こちら
資生堂アートハウス
こちら

こういった施設があることを知った
奇しくもアートハウスと鹿之助の絵の色がリンクしている




「岬」 岡鹿之助


(脱線) 出雲日御碕灯台 (ひのみさきとうだい)

鹿之助の「岬」を見て、また行きたくなった。素敵すぎる

石造灯台としては日本一の高さを誇る白亜の灯台
断崖絶壁が続く海岸線にそびえる
明治36年(1903)に設置 
海面から灯塔の灯火までは63m
地面から塔頂まで(塔高)が43m
 2022年(令和 4年)「国指定重要文化財」
100歳を越えた今なお現役で海の安全を守っている




セーヌ河畔  岡鹿之助 1927年  
ARTIZON MUSEUM アーティゾン美術館
元データこちら



ー岡鹿之助作品「ルソー作品」に近しい色彩の綺麗さー

風景の中の自画像(私自身、肖像=風景)
アンリ・ルソー 1890年

岡鹿之助を調べると関連画像で
ルソーの絵が出てくるのがジワジワくる

山田五郎 オトナの教養講座 ルソー回
楽しすぎるルソー
【ルソー】あなたはいくつの違和感に気がつく?
【天然ヘタウマ】
こちら




『流寓記』 上林暁 初版 岡鹿之助装 昭和17年

鹿之助は本の表紙も手掛けていた
とてもかわいい 
可愛すぎる~~~~キュン
「さくらももこ」の世界観ある





直接鑑賞したい作品 


《グラヴリーヌの運河、プティ=フォール=フィリップ》
ジョルジュ・スーラ
1890年 ロンドンナショナル・ギャラリー

色みがよい~~~!



ヴェトゥイユのモネの庭  クロード・モネ 
1880年 ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵

印象派の分かりやすい解説
19世紀後半になると、絵画は王侯貴族だけのものではなくなり、
広く市民階層の自宅のリビングなどで楽しまれるような、
庶民にとって身近な存在になっていた

そこで印象派の画家たちは、
複雑な読み解きが必要とされる歴史画や宗教画ではなく、
同時代の都市生活や自然の多様性を、
自らの印象に忠実に、描き出そうとした

彼らが腐心したのは、屋外にあふれるキラキラした光を、
いかに明るく効果的に表現するかということだった

印象派を代表する巨匠ルノワールが生前
「自然界にあるのは色だけだ。白と黒は色ではない」
(ジョン・リウォルド『印象派の歴史』上巻 P310-311参照、
角川ソフィア文庫、2019)

と語ったように、彼らは自然界の色としては存在しない
純粋な「黒」をパレット上から追放した

美術手帳記事よりこちら


ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会  
オーギュスト・ルノワール 1876年
オルセー美術館




《エラニーの農家》カミーユ・ピサロ 1887年から1887年
ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館所蔵




日本画にも印象派の影響を受けた技法あり

青波舟行 菱田春草  
明治40年(1907年頃)部分

船の浮かぶ海景を詩情豊かに描いた 
波を点描風で表現 全体に淡い絵柄だが、
西洋の印象派を連想させもする 巧みに空気感を描出し、
春霞に包み込まれるような感覚を表現
元データこちら

【菱田春草をまとめた別記事】
こちら

日本画家であるが、西洋絵画を描くこともできるだろうと
想像できるタッチ

菱田春草の渡米・渡欧がどういった行程だったか
こちら 99Pあたり




点描にフォーカスした過去の展覧会


印象派を超えて - 点描の画家たち - 」 展
国立新美術館
2013年10月4日(金)~2013年12月23日(月)

展示された画家
フィンセント・ファン・ゴッホ、
ジェルジュ・スーラ、
ピート・モンドリアン、
ポール・シニャック、
テオ・ファン・レイセルベルヘ 他


展覧会の説明
19世紀末から20世紀前半のヨーロッパ絵画において色彩は、
外界の事物を再現するという役割から次第に解放され、ひとつの表現として自立していきます。

色彩の独立は、印象派の筆触分割に、
その萌芽を見出すことができます。
新印象派の代表的な画家であるスーラは、
印象派の感覚的な筆触分割には飽きたらず、
科学的な知識をもとに独自の点描技法を開拓しました。
色彩を純色の小さな点に分解して描く分割主義は、
フランスを超えてヨーロッパ各地に瞬く間に広がります。

そして、シニャックによる理論化にも後押しされて、
抽象絵画の創設にも大きく貢献しました。

オランダからパリに出たファン・ゴッホは、
新印象派の技法に大きな着想を得て色彩を探求

やはり点描を通過したモンドリアンは後年、
三原色に分割された宇宙的な調和に満ちた抽象絵画へと到達

本展は、ファン・ゴッホの優れたコレクションで知られる
オランダのクレラー=ミュラー美術館の特別協力のもと、
スーラ、ファン・ゴッホ、モンドリアンを中心にした、
フランス、オランダ、ベルギーの画家たちによる
色彩の探求を検証するものです。

国内の所蔵機関の協力も得て一堂に展示される、
油彩画、水彩画、素描、約90点にも及ぶ珠玉の作品を通じ、
絵画の真髄ともいえる色彩の輝きを新たな目で捉えなおします


もう一度開催して欲しい
何でしょうこの私得な展覧会!



おわり






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