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【インタビュー】「技術と熱量を社会に活かす」大企業のDX部門から来た原田さんが担う"橋渡し"とは?

【Profile】原田 拓也 Takuya Harada / 早稲田大学 法学部卒
SOMPOホールディングス デジタル戦略部、Accenture Hong Kong社にて先端技術のR&Dを軸にDX推進業務に従事。ELYZAでは複数の共同研究プロジェクトや、事業開発をリードしている。

香港での経験が転機に。先端技術、そして誰かの熱量を社会に役立てる力になりたい

原田さんの経歴を簡単に教えてください。

新卒で損保ジャパン(損害保険ジャパン株式会社)に入社し、保険金の支払いに関する業務を担当していました。その後、会社のプログラムに応募して、シンガポールで経営を学び、そこから香港のアクセンチュアに出向するという機会をもらいました。

スタートアップと金融機関をつなぐインキュベーションプログラムに従事したのですが、これが、めちゃくちゃ大変でした(笑)。英語でのコミュニケーションも難しかったですし、世界中から集まった約200社のスタートアップと面談したり、金融機関のニーズを探って彼らとマッチングしたり、イベントを運営したりと、全ての仕事が手探りでした。

いま振り返ると、どのような経験でしたか?

この1年は人生の転機になりました。新しい環境に身を置き、そこに適応していく過程こそが成長であり、楽しさであることを知ってしまいましたね。

加えて、スタートアップの創業経営者たちとの交流が最も大きな経験でした。彼らは技術に精通しているだけでなく、熱量がとにかくすごいんですよね。この技術と熱量を社会に活かすようサポートができたなら、それはとても価値があることだと感じられました。

ELYZAのドアを叩いたきっかけは技術と人。変化の大きい環境に飛び込みたかった

ELYZAとはどのように出会いましたか?

香港での経験があったので、帰国後は DX 推進部門に自ら配属を希望しました。そこで5年間、スタートアップからの提案を受けながら、実証実験(PoC)プロジェクトを組成し、事業部門と一緒にそれを推進してきました。実はその中でひとつとして、コールセンター業務をAIで効率化するPoCに一緒に取り組んだのが ELYZA でした。

編集より)
当時の取り組みは事例記事になっています。ぜひ併せてお読みください。
損害保険ジャパン株式会社 カスタマーセンターの応対業務への活用事例

原田さんはELYZAから見ると顧客の立場にいたわけですね。当時のELYZAの印象はいかがでしたか?

40〜50社のスタートアップとやり取りしてきましたが、ELYZA は異質で印象的でしたね。

事業会社はあくまで課題を解決したいだけであって、用いる技術は正直なんでもよいわけです。一方、スタートアップは自社の技術を信じていて、その素晴らしさをひたすらに語る。そういったすれ違いを何度も見てきました。

そんな中で ELYZA は「まずしっかりと業務を理解させて欲しい」と言って、顧客の課題に寄り添い、実際にコールセンターの見学にも来てくれました。

技術力は言わずもがなです。コールセンターの現場での一幕は、未だに忘れられないです。
対話記録をAIが要約した結果を見たオペレーターが、本当に目を丸くして驚いていました。技術が驚きをもって受け入れられ、社会に実装されていく過程を見届けた瞬間でした。

当時のプロジェクトメンバーと(左から森田、市川、原田、曽根岡)

ELYZAに参画を決めた理由はなんだったのでしょうか。

当時プロジェクトを担当してくれていた曽根岡さん、森田さん、馬場さん、市川さんらと仕事をして楽しかったんですよね。いつもスマートで誠実で、普段はいったいどんな風に働いているんだろう?と興味がわき、接していくうちにどんどん「一緒に働いてみたい」と思うようになりました。

事業部門からの景色、つなぎ役からの景色は見れたので、今度は先端技術を持つ側からの景色を見てみたいと思いました。
技術が日々進歩する中で、この思いも強くなっていき、前職での仕事に区切りがついたタイミングで、ELYZAの門を叩きました。

技術と事業をつなぐ役割はなくならない。顧客プロジェクト、そして自社の事業開発へ

ELYZAでのお仕事内容について教えてください。

まずは顧客側にいた経験を活かし、企業との共同研究プロジェクトにコンサルタントとして関わりました。その後、複数のタスクフォース(部門を横断して検討する社内プロジェクト)に関わり、現在は ELYZA Lab の事業開発を担当しています。

ELYZA Lab は日本語特化の大規模言語モデル(LLM)を開発するなど、ELYZA の研究開発を担うチームです。ML エンジニアの皆に混じって研究開発の方向性を議論しつつ、パートナー企業や自社内との橋渡し役をしています。

ELYZAでもさっそく、橋渡しの役割を担っているのですね。

言われてみればそうですね(笑)。ただ、この役割はなくならないし、今後ますます重要になるんじゃないかと思っています。生成 AI など、技術は今後も発展し続けます。それが社会に実装されて価値を生むためには、課題を持つ事業や企業、解決を求めている現場との橋渡しが必要です。

エンジニアメンバーが研究や開発に集中できるようにすることも重要ですね。ELYZA Lab は経産省のプログラムなどを通じた大型プロジェクトが多く、関係者とのコミュニケーションが多く発生します。私がそこを引き受け、全体がスムーズになればと動いています。

これからのチャレンジについて教えてください。

研究開発やアライアンスの推進を通じて、ELYZA の新しい事業の形をつくりたいですね。技術スタートアップに来て、今までと大きく異なるのは「既にある課題を解ける技術はどれか?ではなく、この技術で誰の何の課題を解くか?」を考える必要があることです。

いま ELYZA の前には新たな事業の可能性がたくさんあります。それをいかに形にするか、リソースが限られる中でどれを選ぶのか。ELYZA Lab の研究開発と、事業の足並みを揃える一助になりたい。そのための企画やリサーチ、アライアンスの推進などに邁進する日々です。

最後に、原田さんの将来の夢を教えてください。

30年後にまたみんなで集まりたいですね。10年、20年ぶりでも、昨日まで一緒にいたかのように会える。ELYZA はそんなコミュニティだと思っているので、結果も過程も楽しんでいきたいです。

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